はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「絶好の機会」香港の財務長官、Web3の開発支援に意欲

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

バブル崩壊を生き延びる

香港のポール・チャン財務長官は9日、公式ブログで「今こそWeb3開発を推進する絶好のタイミングだ」と述べ、Web3の開発支援促進へ強い意欲を示した。

チャン長官は、不安定な仮想通貨市場や複数の大手暗号資産(仮想通貨)取引所の破綻により、Web3の将来性を疑問視する向きもあるが、「バブル崩壊を生き延びた有能なプレイヤー」は今後、この領域の実質的な発展に大きく寄与すると主張。2000年台初頭のドットコムブームとバブル崩壊を経たインターネット産業の興隆に言及した。

このサイクルを経て、市場参加者は落ち着きを取り戻し、投機が後退した後、残った有能なプレーヤーは、インターネット技術産業がそうであったように、技術革新、実用化、価値創造に一層注力し、実体経済の質の向上に寄与するようになるだろう。

チャン氏は、次世代のインターネット技術であるWeb3も、インターネット産業と同じプロセスを踏んでいるとの認識を示した。そして、Web3が実体経済へ「飛躍的進歩」をもたらす次の段階として、以下のような努力が求められると指摘している。

  • ブロックチェーン技術のさらなる開発・発展
  • 透明性、効率性、安全性、低コスト、仲介者不要などのメリットを活用
  • より多くのユースケースへ応用
  • 既存のビジネスモデルの課題解決と独占の解消

Web3.0

Web3.0は、現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

着実な発展のために

チャン氏は、Web3の発展に向け、安定した環境を提供するために、「“適切な規制”と“発展の促進”の双方に等しく重点を置いた戦略を採用する」と述べた。金融の安全性の確保やシステミック・リスクの回避に加え、投資家保護と教育、マネーロンダリング防止などに対策を講じるという。

具体的な措置として、今年6月に導入される仮想通貨サービスプロバイダーのライセンス制度や、政府によるステーブルコイン規制の検討などを挙げた。

また、香港政府が全額出資するテクノロジー関連企業向けの起業支援事業「サイバーポート(Cyberport)」に新たに約8億4,400万円(5,000万香港ドル)の予算を割り当てたという。この予算は、最先端の動向を周知させるための大規模な国際会議の開催、セクターを超えたビジネスの連携促進、若年層に向けたワークショップの開催拡大などを通して、香港におけるWeb3エコシステムの発展促進のために使われる。

関連:香港政府の2023年度予算案、Web3エコシステム開発に68億円計上か

相次ぐ大型イベントの開催

香港では今週、デジタル経済やフィンテック関連の四つ以上のセミナーや会議などの大型イベントが催される予定で、それぞれ1万人以上の参加者が見込まれているという。

中でもチャン氏が注目するのは、香港政府とサイバーポートが共同で開催する「デジタル経済サミット(DES)2023」。DESでは財務長官であるチャン氏をはじめとする政府関係者が講演し、40の国と地域から、4,000人を超える関連業界の著名人や、起業家、投資家が参加。アリババ、百度(バイドゥ)、ファーウェイなどの業界大手がイベントのトップを飾る。

「賢い未来のためのトランスフォーメーション」をテーマとするDESは4月13、14日の両日にわたって開催。スマートシティ、スマートモビリティ、データ革新、フィンテック、AIとビッグデータ、Web3の6分野で、今後の動向や世界での進展の見通しについて、最新の情報を共有する。

また、Web3関連では、業界主催による「香港Web3フェスティバル2023」が4月12日から15日にかけて、初めて開催される。同イベントには、Web3の有力企業をはじめ、スタートアップの創業者や幹部が一堂に会し、Web3とブロックチェーン技術の発展、人気Web3アプリ、世界の規制状況などに焦点が当てられるという。

関連:アジア大規模イベント「HongKong Web3 Festival 2023」4月12-15日に香港で開催

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/07 日曜日
20:40
「ビットコインを価値の橋渡し役に」Bitcoin Japan CEO、繊維業からの大転換とAI戦略を語る
東証上場の堀田丸正から「ビットコインジャパン」へ大胆に転換したフィリップ・ロード(Phillip Lord)CEOが、CoinPost独占インタビューでビットコイン準備金戦略とAIインフラ投資の詳細を明かした。「日本の品質×米国の規模」で2030年までに500MW規模のデータセンター投資を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、イーサリアム「フサカ」実装完了やソラナスマホの独自通貨発行計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊ニュース|JPモルガンによるストラテジーのBTC売却回避能力の評価に高い関心
今週は、FRBの量的引き締め終了、チャールズ・シュワブの仮想通貨取引開始、JPモルガンによるストラテジーのビットコイン売却回避能力の評価に関する記事が関心を集めた。
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧