CoinPostで今最も読まれています

ビットコインのトークン規格「BRC-20」取引環境整備へ、大手取引所OKXがUnisatと提携

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

OKXとUnisatの提携

海外の大手暗号資産(仮想通貨)取引所のOKXと、ビットコイン(BTC)のトークン規格(BRC-20)向けのオープンソースウォレットであるUnisatは12日、BRC-20の取引システムの分散化に向けた提携を発表した。

OKXはUnisat Walletと共同で、ビットコインブロックチェーン上でのBRC-20のインデックス作成における検証プロセスを作成する。提携の一環として、UnisatはOKXのBRC-20市場データプロバイダーになることが予定されている。

BRC-20は、「Domo」という匿名開発者が2023年3月に導入した実験的なトークン規格。名前はイーサリアムのトークン規格「ERC-20」に由来しているが、スマートコントラクト機能はない。

BRC-20の機能は、ビットコインの最小単位であるサトシに特定のデータをインスクリプション(刻印)して独自のデジタル資産を生成できることにある。トークンの受け取りや送信には、専用のインターフェースやツールを使った作業が必要となる。

Ordinalsとは

Ordinalsはビットコインの最小単位であるサトシに一意の番号を割り当て、それらを追跡するシステム。2023年1月に導入された。個々のサトシに特定のデータを「刻印(インスクリプション)」するという手法により、サトシ自体が特別な価値を持つ一種のデジタルアーティファクト(≒NFT)を作成する。

▶️仮想通貨用語集

Unisat Walletは、BRC-20トークンのためのユーザーフレンドリーなインターフェイスと、取引に必要な機能を提供している。その主要な特徴の一つがインデックス作成であり、これにはBRC-20トークンに関する情報を集計し、最新の状態に保つ作業が含まれる。

インデックス作成により、Unisat WalletはユーザーがBRC-20トークンに関連する正確でリアルタイムなデータにアクセスできることを保証している。これには、トークンの残高、取引履歴、トークンの移転、デプロイ、その他の関連情報が含まれる。

これまでBRC-20は、インデクサーがUnisatのような第三者に依存しているため、集権化の問題を抱えてきた。Unisatは単一エンティティによって制御されているため、情報の検閲や操作の可能性があり、またBRC-20の単一障害点ともなり得る。

Unisatの代表者はOKXとの提携について以下のように述べている。

BRC-20トランザクションのインデックス作成に対するクロス検証プロセスの開発に向けた提携は、分散化されたインデックス作成に向けた最初の一歩であり、BRC-20の全体的な強度と信頼性を高めるだろう。

関連:バイナンスNFT、Bitcoin Ordinals対応へ

BRC-20の拡大

プロトコルが今年初めにローンチされて以来、ビットコイン上には500万以上のOrdinalsが記録されている。一方、BRC-20で発行されたトークン数は14,000種類に上り、時価総額は約650億円(5億ドル)を超えている。

関連:ミームコインの取引過熱、ビットコインのトークン規格「BRC-20」市場が急拡大

なお、Ordinalsはビットコインの一部コミュニティ内で議論を巻き起こしている。ビットコインの純粋主義者たちは、Ordinalsがビットコインの取引手数料を押し上げること、また信頼性の高いP2P決済ネットワークとしてのビットコインのイメージを損なう可能性があると批判している。一方、このプロトコルの支持者たちは、それがより多くの人々を引きつけ、ビットコインネットワークのユースケースを拡大する可能性があると主張している。

OrdinalsとBRC-20トークンは、2017年のスケーリング提案であるSegregated Witness(SegWit)と、2021年11月のTaprootアップグレードによって可能となった。Taprootアップグレードの目的には、ビットコインにスマートコントラクト機能の導入、プライバシー機能および処理速度の向上などが含まれた。

これらのアップデートにより、ブロックチェーンのブロック内に格納できる任意のデータの量が増加し、結果的にOrdinalsが可能となった。このメカニズムを使用すると、Ordinalsのユーザーは、スクリプトを介してBTCブロックチェーン上に画像やビデオなどのデータを格納することができる。

関連:SegWit (Segregated Witness):注目すべきビットコイントレンドVo.1

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア