はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リップル社が香港のCBDC試験運用プログラムに参画、不動産資産トークン化の可能性追求

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

e-HKD試験運用プログラム

ブロックチェーン技術のリーディング・プロバイダー、米リップル社は18日、富邦銀行と共に香港金融管理局(HKMA)の「e-HKD試験運用プログラム」に参加し、不動産資産のトークン化を実現するユースケースを展開すると発表した。

デジタル通貨e-HKD(デジタル香港ドル)は、香港のリテール向けの中央銀行デジタル通貨(CBDC)。HKMAは多くの銀行やテクノロジー企業と協力してe-HKDを開発しており、オンライン、店舗、対面での支払いが想定される。

この試験運用プログラムは、プログラマブル決済、トークン化預金、Web3取引の決済、トークン化資産の決済など、6つのカテゴリーにおける潜在的なユースケースを探索することを目指している。プログラムにはリップルを含む16の金融・決済・技術企業が参加し、業界の専門家と共にe-HKDの実用化、実装、設計に関する詳細な検証を行っていく。

リップル社は本プログラムの一環として、自社のCBDCプラットフォームとXRP Ledger(XRPL)のプライベート版を活用し、不動産資産トークン化の機能を提供する。これにより、e-HKDや不動産トークンの発行と流通、レンディング(融資)機能が実現可能になる。

なお、リップル社は、台湾最大の金融持株会社である富邦ファイナンシャルホールディングスの完全子会社、富邦銀行(香港)と協力して実証実験を進める予定だ。

リップル社の中央銀行エンゲージメント兼CBDC担当バイスプレジデント、James Wallis氏は以下のようにコメントした。

「アジア太平洋地域にはブロックチェーン技術の活用に前向きな規制当局が多く存在する。リップルがこの試験運用プログラムに選ばれたことは大変名誉だ。我々が提供する統合ソリューションが、CBDCを活用した不動産資産運用の可能性を示す業界初の取り組みになると確信している。

XRP Ledgerとは

XRPLはオープンソースでエネルギー効率に優れた分散型ブロックチェーンで、10年以上にわたってトークン化された資産の決済と流動性を提供する最適なブロックチェーンとして利用されてきた。Ripple Protocol Consensus Algorithm(RPCA)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを使用して取引の検証と合意を行い、中央当局の必要性を排除する。また、仮想通貨XRPを支える基盤技術として高速で安全かつ低コストの取引を促進する。

▶️仮想通貨用語集

関連:「絶好の機会」香港の財務長官、Web3の開発支援に意欲

不動産資産のトークン化

ボストン・コンサルティング・グループによると、現実資産のトークン化は2030年までに数兆ドルの市場規模になると予測されている。特に不動産のような資産のトークン化は、金融サービスや政府部門の重要なユースケースとして注目されている。

不動産は時間の経過とともに価値が上がる可能性のある主要な資産の1つだが、現在、その価値上昇を利益として確定するには大きな負担がかかる。しかしながら、リップルのCBDCプラットフォームやXRP Ledger(XRPL)といったブロックチェーン技術の利用により、香港の住民は資産運用をより迅速かつ効率的に行うことが可能となり、また銀行も融資の回転率の向上や支払い方法の多様化が期待できるとリップル社は主張している。

18日に行われたe-HKD試験運用プログラムの開会式で、香港金融管理局(HKMA)は、「多様な関係者と緊密に連携し、パイロットプログラムの一連を展開する」との方針を明らかにした。この試験運用プログラムは、e-HKDのユースケースだけでなく、実装や設計に関する具体的な課題を検討することを目的としている。香港金融管理局は、今後の進捗については、2023年11月に開催される香港Fintech Weekで公表する予定だ。

このセレモニーには、リップル社を含む複数の企業が出席した。e-HKD試験運用プログラムには、アリペイ・フィナンシャル・サービス、中国銀行、中国建設銀行、富邦銀行、リップル・ラボ、スタンダード・チャータード銀行、ビザ、マスターカード・アジア/太平洋、ボストン・コンサルティング・グループなど、各界の重鎮が名を連ねている。

関連:香港の規制当局、仮想通貨取引所向けガイドラインを5月にリリースへ=報道

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
07:50
米連邦準備制度理事会、仮想通貨関連銀行への制限的規制指針を撤回
米連邦準備制度理事会が2023年の仮想通貨関連銀行規制指針を撤回し、新たな政策声明を発表した。監督対象銀行が革新的活動に従事する道を開くが、リスク評価に基づく裁量権は維持。
07:30
XRPの実用性を拡充へ SBI Ripple AsiaとDopplerが提携
SBI Ripple AsiaとDoppler Financeがパートナーシップを締結。XRPL上で、仮想通貨XRPベースの利回りインフラやRWAのトークン化に関する協業を模索すると説明している。
07:30
メタマスクにログインできない時の対処法|パスワード忘れ・機種変更も解説
メタマスクにログインできない時の対処法を解説。パスワードを忘れた場合のリカバリーフレーズでの復元方法、機種変更時のウォレット移行手順まで、状況別にわかりやすく説明します。
07:05
ビットコインの長期保有者売圧は飽和点に接近か、K33が分析
K33によると、2024年以降に約160万BTCが長期保有者から市場に戻り、売却圧力は飽和点に近づいている。過去2年間で供給の20%が再活性化され、2026年には安定化する見込み。
06:15
ノルウェー政府系ファンド、メタプラネットのビットコイン戦略を支持
運用資産1.7兆ドルのノルウェー政府年金基金がメタプラネットの臨時株主総会で経営陣提案に賛成票を投じた。メタプラネットは優先株式導入や米国のADR登録を通じてビットコイン蓄積戦略を推進している。
05:55
米上院銀行委員会、仮想通貨市場構造法案で業界団体と協議 進展も
米上院銀行委員会が仮想通貨業界と伝統的金融機関の代表と会議を開き、市場構造法案について協議した。証券と商品の定義やステーブルコインの利回り問題が焦点となり、2026年初頭の審議に向けて進展が見られている。
05:35
バイナンスが米国市場再参入を検討、CZの株式削減案も浮上=報道
ブルームバーグによると、仮想通貨取引所バイナンスが米国関連会社の再建を模索している。創業者CZ氏の株式を減らす資本再構成などが検討されており、ブラックロックやトランプ一族の仮想通貨ベンチャーとの関係強化も進めている。
12/17 水曜日
18:51
仮想通貨の分離課税、2028年1月からの見通しか
暗号資産の申告分離課税の施行時期について、2028年1月からの案が浮上。金商法への移行や投資者保護体制の整備が条件とされ、当初想定の2027年より遅れる見通しだ。
18:00
Progmat, Inc.、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
Progmat, Inc.が、2026年2月27日に東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など通貨のデジタル化と社会実装をテーマに議論する。
17:51
GMOフィナンシャルHD、株主優待にビットコイン導入へ
上限1万円相当のBTC GMOフィナンシャルホールディングスは12月16日、2025年12月31日を基準日とする新たな株主優待を発表した。 新制度では、GMOクリック証券におけ…
17:45
トランプ大統領、仮想通貨支持派ウォーラー理事を次期FRB議長候補に面接へ=WSJ報道
トランプ大統領が仮想通貨支持派のウォーラーFRB理事を次期議長候補として18日に面接。ステーブルコインやDeFiに積極的で、利下げを主張する同氏は、エコノミストから高評価を得ているが、トランプ氏との個人的関係の薄さから「大穴候補」との見方も。
17:00
イーサリアム「フサカ」のメリット一覧|恩恵を受けるのは誰?
仮想通貨イーサリアムはフサカのアップグレードを完了しました。本記事では主にフサカによってどのようなメリットが生まれ、どんな主体が恩恵を受けるのかを考察します。
16:54
Binance Japanとは?64銘柄対応の現物取引、9つの主要サービスを提供
Binance Japan(バイナンス・ジャパン)の全貌を解説。64銘柄の取扱い暗号資産(仮想通貨)の内訳、、多彩なサービス内容まで。世界最大級の取引所が日本にもたらすWeb3事業の展望も探る。
16:12
アニモカ・ブランズ・ジャパン、BTCFi事業者2社と相次ぎ提携 
Animoca Brands Japanは、Babylon LabsおよびBifrostとBTCFi分野で戦略的提携を締結。自己管理型ビットコイン運用ソリューションの日本市場展開を目指し、上場企業向けDAT支援事業を強化する。
16:05
仮想通貨株主優待の受け取り方法|XRP・イーサリアム等がもらえる企業と手順を解説
【2025年最新】SBIグローバルアセットマネジメント(XRP最大12,000円相当)とセレス(ETH・ZPG計10,000円相当)の暗号資産株主優待を徹底解説。申込期限、受け取り手順、税務処理、注意点まで投資判断に必要な情報を網羅。SBI VCトレード・CoinTrade口座開設方法も詳しく紹介。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧