CoinPostで今最も読まれています

コインベースの L2「Base」、メインネットローンチに向けた課題と目標公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Baseメインネットへの道筋

イーサリアムのレイヤー2(L2)ネットワークである「Base」は24日、メインネットローンチに向けた残存する課題を公開した。

米国の主要暗号資産取引所コインベースのBase開発チームは、テストネットの安定性、Optimism(OP)の「Bedrock」アップグレードの成功、そしてレビューと監査の完了という課題をクリアすれば、メインネットローンチに進む準備が整うとしている。なお、Baseの独自トークンの発行予定はないと再確認している。

さらに、Baseはメインネットの準備段階を記念した「Path to Base Mainnet」NFT(非代替性トークン)を発行中だ。販売価格は0.00069 ETH(約150円)、既に6,000単位が発行され、あと6日で発行が終了する模様だ(執筆時点)。

Baseは、オンチェーンの分散型アプリを安全で低コストに開発できるL2スケーリングソリューションとして位置付けられる。その目標は、次の100万人の開発者と10億人のユーザーをクリプト経済に招き入れることだ。

23年2月23日に設立されたBaseのテストネットは、ゲーム、NFT、インフラ、開発ツール、ウォレット、セキュリティ、DeFi、オラクル、分析、ブリッジ、決済、DAO、ソーシャルなど、幅広い用途で試用されてきた。これに伴い、Baseはコードベースとインフラの監査、スケーラビリティ確保のための負荷テスト、そしてサポートの提供に注力している。

メインネットローンチに向けたBaseの主要な基準として設けられた5つの目標のうち、2つはすでに達成されているが、残りの3つはまだ達成されていない。これらの基準は以下の通りだ:

  • テストネットでのRegolithハードフォークの成功(完了)
  • OP Labsチームとのインフラレビューの成功(完了)
  • OptimismによるBedrockの成功したアップグレード
  • 内部および外部の監査が成功し重大な問題のないことの確認
  • テストネットの安定性の実証

関連:コインベースの L2「Base」、テストネットのハードフォーク延期

Baseとは

BaseはOptimistic Rollup技術を採用し、「Optimism(OP)」が提供したオープンソースの技術を利用して構築されている。そのため、OptimismのBedrockアップグレードによって、さらなる取引手数料の削減とスケーラビリティの向上を実現しようとしている。

Optimismチームの発表によると、Bedrockへのアップグレードにより手数料が引き下げられ、入金時間が短縮されるなど、いくつかの変更が予定されている。Bedrockへのアップグレードは6月6日に行われる予定だ。

関連:Optimism、大型アップグレード「Bedrock」が6月に実施予定

Baseのメインネットがローンチされると、開発者がBaseメインネットにdAppsを展開するための専用期間であるGenesis Windowが開始される。この期間中、Baseは開発者を重点的にサポートしていく計画だ。

メインネットに近づくにつれて、Baseは進捗状況を共有し続け、具体的なタイムラインを提供する予定だ。

Baseのテストネットで稼働している主なプロジェクトには、Blackbird、Parallel、Thirdweb、そしてOAKが含まれている。Blackbirdはレストランのリピーター向けにリワードを提供する新しいプラットフォームを開発しており、ParallelはNFTベースのトレーディングカードゲームを展開している。Thirdwebは開発者がブロックチェーン上に簡単に構築できるツールキットを提供し、OAKは地元の商人と取引する際に住民が利用するコミュニティ通貨を推進している。

分散型IDプロトコルのMasa FinanceはBase向けにSoulboundトークン(SBT)プロトコルのローンチ計画を発表している。SBTはブロックチェーン上で識別や評判の特性をウォレットアドレスに結びつけ、信用度評価を可能にするトークン。教育資格、職歴(プロジェクトへの貢献)、ユーザー認証に用いられるクレデンシャル情報、過去のローン履歴といった、個人の信用に関連するデータをウォレットに組み込むことができる。

関連:SBT活用の分散型IDプロジェクト「Masa Finance」、コインベースの L2「Base」へ展開

Optimistic Rollupとは

Optimistic Rollupは、オフチェーンでトランザクションを処理し、まとめてレイヤー1に提出する技術で、L2から送られる取引データが正しいことを前提に動作する。もし不正があった場合は、「不正証明」によって取引を無効にし、関係者に罰則や報酬が与えられる。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/18 水曜日
14:00
シンガポール最大銀DBS、仮想通貨オプション提供へ
年内に提供か シンガポール最大の銀行であるDBSは17日、2024年第4四半期(10〜12月)から機関投資家と富裕層向けに暗号資産(仮想通貨)のオプション取引と仕組み債を提供す…
12:50
Wintermute、米国選挙の予測市場開始へ トランプとハリストークンを上場
Wintermuteが米国選挙予測市場をまもなく開始する。イーサリアムなど複数ブロックチェーン対応。トランプ氏とハリス氏の勝利予測動向も解説。
12:16
大幅利下げ思惑でビットコイン急反発か、仮想通貨投資ファンドは週4.3億ドルの純流入へ
FOMCの金融政策発表が迫る中、FRBの大幅利下げ期待でビットコイン(BTC)が高騰し、6万ドル水準を奪還した。対してイーサリアム(ETH)は軟調な相場が続いている。
11:24
1行のコードでdAppsに統合可能、Googleクラウドがイーサリアムと完全互換性のRPCサービスを発表
Google Cloudは9月18日、Web3開発者向けの新サービス「ブロックチェーン RPC」の提供開始を発表した。このサービスは、ブロックチェーンデータとのやり取りを簡素化し、ノードインフラ管理の複雑さを軽減する、コスト効率の高いスケーラブルで信頼性の高いソリューションを提供する。
10:35
イエロー、リップル共同創設者らから14億円調達
リップル共同創設者クリス・ラーセン氏が主導し、イエローネットワークが14億円を資金調達。今回の資金を活用し、今後もDeFiの課題解決に取り組んでいく。
10:05
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、3週間ぶりの純流入
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が3週間ぶりの純流入を記録。イーサリアム現物ETFの状況も解説。
07:50
主要ステーブルコインUSDC、Suiブロックチェーンで提供開始 価格上昇
主要ステーブルコインのUSDCは仮想通貨Sui上で発行される予定だ。また、Sui財団はムービーパスと提携しUSDCを使用した映画購読プラットフォームの支払い機能をユーザーに提供する。
07:00
ビットコイン、売り圧だけでなく需要も低下か
仮想通貨ビットコインは売り圧だけでなく需要も低下している可能性があるとCryptoQuantが分析。取引所に入金するアドレスの数が2016年以来の水準まで減少しているという。
06:45
QRコード対応の仮想通貨ウォレット「Wallet Connect」、エアドロップを発表
仮想通貨ウォレットプログラムであるWallet Connect(ウォレットコネクト)は17日、独自の仮想通貨Connectトークン(WCT)のエアドロップを発表した。
06:20
トランプ氏の仮想通貨プロジェクト、WLFIトークン販売計画
ドナルド・トランプ前米大統領らが関わる仮想通貨プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」について、WLFIトークンの販売計画が明かされた。トークンの販売予定日はまだ明確ではない。
09/17 火曜日
17:47
エルサルバドル、2025年予算で対外債務ゼロへ ビットコイン戦略も奏功か
エルサルバドルが2025年予算で対外債務なしを発表した。仮想通貨ビットコインへの投資戦略が奏功か。
15:25
国際決済銀行、クロスボーダー決済強化へ向けたトークン化プロジェクト始動 
国際決済銀行が主導する「プロジェクト・アゴラ」に世界41の民間金融機関が参加することが発表された。トークン化によって、ホールセールのクロスボーダー決済をどのように強化できるかを検証する。
14:44
ブータン王国、5年間のマイニング事業運営でビットコイン1000億円超を保有か 
ブータン王国が政府主導のマイニングで1,060億円相当のビットコインを保有している可能性がある。豊富な水力資源を活用した取り組みを展開している。
14:31
仮想通貨NEIRO(ねいろ)価格急上昇 バイナンス上場で
バイナンスに上場したミームコインNEIROが前日比870%高騰。ドージコイン(DOGE )のモチーフかぼすちゃんの後輩柴犬「ねいろちゃん」をモチーフにしたNEIROの特徴と価格急騰の背景について解説します。
12:33
FOMC前のビットコインは軟調推移、イーサリアム財団と思しき売り圧力も
暗号資産(仮想通貨)相場では、利下げ局面で特に重要度の高いFOMCを控え、日経平均株価やビットコインは軟調に推移している。イーサリアム財団関連ウォレットから断続的なETH売却も観測されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア