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世界最古の仏パリ造幣局、初のNFT作品展を開催

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

貨幣鋳造局とNFTアートのコラボが実現

世界最古の造幣局であるフランスのパリ造幣局(La Monnaie de Paris)で、著名NFTアーティスト、ロバート・アリス氏の作品展が開催されている。

「バベル」(Babel)と題された作品展は、パリ造幣局の要請により、アリス氏が新たに製作した以下の二つのシリーズから構成されている。

  • ブループリント(The Blueprints )
  • 装飾と危機(Ornament and Crisis)

アリス氏は、この作品展の作品の多くが、「1,200年間、貨幣を作り続けてきたこの建物における金融危機の歴史」など、非常に挑発的なものだと述べている。同氏の作品は中央集権的な権力の役割に疑問を投げかけ、ブロックチェーンと暗号資産(仮想通貨)が伝統的な制度に与える影響について考察している。

6作品から成る「ブループリント」シリーズでは、建築図面やオリジナルの設計図を抽象化し、ブロックチェーンの歴史と既存の図形や類型学、文学(ホルヘ・ルイス・ボルヘス作「バベルの図書館」)を組み合わせ、中央集権型と分散型の思考システムの衝突を反映した想像上の構造を創造している。作品価格は50,000ユーロから65,000ユーロ(約780万円〜1,000万円)。

「装飾と危機」シリーズも6作品から構成され、パリ造幣局における金融危機のオルタナティブな歴史を提示している。「装飾は罪悪である」と主張したオーストリアの建築家アドルフ・ロース作の「装飾と犯罪」を参照したシリーズで、伝統的な建築の規範に挑戦している。新古典主義建築様式のパリ造幣局の3Dスキャンを利用した作品では、伝統的な装飾と建築のモチーフを中央集権的な通貨システムの権力の象徴と見立てている。作品価格は7,000ユーロから50,000ユーロ(約110万円~780万円)。

このような作品の性質にもかかわらず、864年創設の歴史あるパリ造幣局は、「非常に異なる視点」を尊重し、アリス氏と強い関係を築いてきたと語った。作品展の着想は1年前に遡るが、造幣局からインスピレーションを得るという条件のみで、全てがアリス氏に一任されたという。

パリ造幣局のマーク・シュワルツCEOはアリス氏との協業について、非常に実りある対話ができたと以下のように語った。

この施設は12世紀にわたって存在し、我々はさまざまな形態の通貨の進化を目の当たりにしてきた。通貨形態の歴史について貴重な洞察を得たが、今日の支払い方法が、芸術と同様、ますますデジタル化、非物質化しつつあることは明らかだ。

ロバート・アリス氏について

ロバート・アリス氏は、ブロックチェーン・アートとNFT分野のパイオニア。美術史家でもあり、今年、美術・建築関係の書籍を扱うドイツの出版社タッシェン(Taschen)の依頼で、NFTに関する美術史の共同執筆と編集を任された。ロンドンのセントラル・セント・マーチンズ、ニューヨークのコロンビア大学でゲスト講師を務める。

2020年10月、大手オークションハウス、クリスティーズ初のNFTアートの競売にかかったのが、同氏の作品「Block 21」で、事前予想を大幅に上回る約1,890万円(13万1,250ドル)で落札された。 「Block 21」は「Portraits of a Mind(心の肖像)」シリーズの中の1作品で、同シリーズの作品は、バイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOやブロック(Bloq)創業者のマシュー・ロスザック会長など、仮想通貨業界の著名人によって購入された。

クリスティーズではその後、人気デジタルアーティストBeepleのNFTの競売を実施し、21年3月、約100億円(6,940万ドル)で落札されるという快挙につながった。

関連:ビットコインモチーフのNFTアート、予想上回る高額で落札──著名オークションハウスで初競売

パリ造幣局について

パリ造幣局は、シャルル2世により864年に創設されたフランス最古の行政機関であり、連続して稼働している造幣局としては世界最古のもの。現在でもユーロ鋳造を担っており、コレクション用の記念コインの製造も行う。

2011年から大規模な改修工事が行われ、2017年に終了。希少なメダルコレクションや美術品の展示及び硬貨の歴史や製造過程を知ることのできる博物館や現代アートの発信地として、またレストランやカフェ、ミュージアムショップなどを備えた複合施設として、その建物の大部分が一般市民に公開されている。

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