CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムL2「Starknet」、アプリ特化のブロックチェーン開発ツールを提供へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アプリチェーンの需要

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のスケーリングソリューションを開発するStarkWare社は19日、同社のパーミッションレス(自由参加型)のL2である「Starknet」の技術を活用して、アプリに特化したブロックチェーンが作れるようになることを発表した。

この新しい技術を活用すれば、開発者は独自の手数料モデルやコンセンサスの仕組みを導入したりして、Starknetのパブリックチェーンではまだ使用できない機能をアプリに組み込むことができるようになる。

L2とは

「レイヤー2」の略で、「2層目」のネットワークのこと。全ての取引をメインチェーンで処理すると負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。取引の一部をL2で行うことで、メインチェーンの負荷軽減や処理速度の向上を期待することができる。

▶️仮想通貨用語集

関連ブロックチェーンのレイヤー2とは|種類や注目点、代表的なネットワークを解説

Starknet自体はすでに稼働しており、開発者はアプリをStarknet上に構築することは現在も可能。イーサリアムのL2であるStarknet上にアプリを作ってガス代を下げたり、アカウント抽象化の機能を利用したりできる。

関連ヴィタリック氏、AAウォレットの課題を指摘=EthCC

一方で開発者は、独自の機能をアプリに追加したい場合がある。このような需要に応えるために、StarkWare社は独自チェーンの構築に利用できるツールを開発していると説明した。ほかにも、処理能力をさらに高めることもでき、ユーザー体験を向上させることができるメリットがあると述べている。

Starknetのアプリに特化した最初のチェーンは、近くメインネットにベータ版をローンチする予定。この段階では一般公開せず、最初は使用を制限するクローズド版をローンチすると説明した。

関連イーサリアムL2「Starknet」、来週のアップグレード実施に向け投票開始

他のプロジェクトの動向

StarkWare社は今回の発表で、特定のアプリに特化したブロックチェーンの必要性は、この数年間で高まってきていると指摘。実際、イーサリアムのエコシステムではポリゴン(MATIC)やアービトラム(ARB)らのプロジェクトが同様の技術を開発している。

ポリゴンは昨年4月、アプリケーション専用のブロックチェーン構築ツール「Polygon Supernets」を発表。これはカスタム可能なブロックチェーン構築ツール「Polygon Edge」から派生したソリューションである。

関連ポリゴン、個別ブロックチェーンを構築する「Supernets」に120億円の支援基金を設立

また今年6月には、アービトラムを開発するOffchain Labsが、Orbitチェーンの開発に利用できるツールをリリースしたことを発表。Orbitチェーンは各開発者のニーズに合わせたブロックチェーンで、このツールによってこれまでよりも容易にOrbitチェーンを作れるようになるとした。

関連イーサリアムL2「Arbitrum」、Orbitチェーンの開発者向けツールをリリース

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア