CoinPostで今最も読まれています

欧州初、ビットコイン現物ETFがオランダで上場

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン現物ETFが上場

資産運用企業「Jacobi Asset Management(以下、Jacobi)」は15日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の現物ETF(上場投資信託)を、オランダの証券取引所「Euronext Amsterdam」に上場したことを発表した。

欧州でビットコインの現物ETFが上場するのは今回が初めて。商品名は「Jacobi FT Wilshire Bitcoin ETF(ティッカー:BCOIN)」で、ビットコインが環境に与える影響に配慮するという特徴を持つ。

ETFとは

「Exchange Traded Fund」の略。金融商品取引所に上場している投資信託を指し、仮想通貨に限らず幅広い金融商品が取引されている。

▶️仮想通貨用語集

Jacobiは公式ウェブサイトで、同社のミッションは「投資家がカウンターパーティや技術に関するリスクを気にせずに、デジタル経済の機会を容易かつ安全に受け入れることができる世界を作ること」だと説明。ビットコインETFは最初の一歩であり、今後は他の仮想通貨ファンドをローンチしていく計画だとしている。

BCOINのカストディ企業は米国の「Fidelity Digital Assets」。運用のベンチマークには「FT Wilshire Bitcoin Blended Price Index」を使用するとした。

上述した「環境への配慮」については、デジタル資産プラットフォーム「Zumo」と協業すると説明。BCOINはビットコインの運用で消費された電力を計測し、その相当量分の再エネ電力証書を購入すると述べている。そして、その証明を「あるブロックチェーン」に記録して透明性を高めるとした。

JacobiのCEOは今回の発表に、以下のコメントを寄せている。

米国よりも先に欧州が、デジタル資産への安全なアクセスを望む機関投資家に対し、ビットコインの投資機会を提供できることを嬉しく思う。

ETFは、規制下で取引される、機関投資家に馴染みがある金融商品。我々はBCOINで、ビットコインを直接保有する。

なお、Jacobiは2021年10月時点で、同社のビットコイン現物ETFをイギリスの王室属領のガーンジー代官管轄区が承認したことを発表していた。「CoinDesk」によれば、2022年に上場する予定だったが、テラ騒動やFTX破綻などの影響を考慮し、計画を遅らせたという。

関連英ガーンジー管区、ビットコインETFを承認

欧州では過去に、ビットコインの現物ETP(上場取引型金融商品)も上場している。

関連米フィデリティ初、欧州でビットコインETPローンチ

米国の動向

JacobiのCEOは明確には述べていないが、上記のコメントは、米国が現物ETFを承認していない現状を指しているとみられる。米国ではこれまで、複数の企業がビットコイン現物ETFを申請してきたが、承認機関の米証券取引委員会(SEC)は一度も認可していない。

一度も認可していない状況が続く中、米資産運用大手ブラックロックが6月にビットコイン現物ETFを申請したことで風向きが変わったと期待されている。ブラックロックや、その後に続いた申請企業は、SECの懸念を軽減するために、監視情報共有協定を締結することを盛り込んだ。

関連上場投資信託「ビットコインETF」とは|ブラックロックの申請が注目される理由

一方でSECは先週、ARK Investment Managementのビットコイン現物ETFの申請判断を延期。その際SECは、監視情報共有協定が詐欺や操作の防止に役立つのかなど、バプリックコメントを求めた。

関連米SECがARKのビットコインETF申請判断を延期|12日朝の重要速報まとめ

現在、最終的なSECの判断は、2024年まで行われないとの見方も上がっている。

関連米非営利団体、「SECはビットコインETFの申請を却下すべき」

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/10 金曜日
06:12
カナダ当局、バイナンスに6.8億円の罰金
仮想通貨取引所バイナンスについては昨年11月アメリカで財務省と和解しており、マネロン対策と制裁法違反で合計43億6,800万ドルの罰金を支払うことになった。また、退任したCZ氏は先月末に懲役4か月の判決が下された。
05/09 木曜日
18:49
TOKEN2049で注目を集めたCoinW、セキュリティと透明性へのコミットメント
豪雨の中、8000人以上が参加したTOKEN2049で、CoinWが安全性と透明性をテーマにブランド力を際立たせた。有識者パネル等を通してプロモーション展開に注力し、世界をリードする暗号資産(仮想通貨)取引所としての地位を固める。
18:45
Astar zkEVM「Yoki Origins」NFTミントが150万枚突破、ユーザー基盤は月間100%増
Astar Networkが提供するイーサリアムレイヤー2「Astar zkEVM Powered by Polygon」のローンチに合わせた「Yoki Origins」キャンペーンでNFTミントが150万枚を突破。ユーザー基盤も月間で100%増加し、5月31日のフィナーレに向け盛り上がりを見せている。
15:00
米下院、SECによる仮想通貨保管のガイドライン覆す決議案を可決
米国連邦議会下院は、議会審査法に基づき、証券取引委員会が発行した仮想通貨の保管に関する会計公報121号(SAB121)を覆す決議案を可決した。ホワイトハウスはこの決議案に拒否権を行使すると警告した。
14:00
米ロビンフッド1Q決算報告 仮想通貨収益倍増
大手取引アプリ米ロビンフッドは2024年第1四半期(1~3月)の決算報告を発表。仮想通貨収益が前年同期比で倍増していた。
13:20
DeFimansが中高生向けにWeb3講座を開催 筑波大学附属駒場で
株式会社DeFimansが筑波大学附属駒場中・高等学校で中学1年生から高校2年生を対象にWeb3講座を開催。ブロックチェーンとAIの活用案を考えるワークショップなど次世代育成に注力。
12:00
米トランプ前大統領、NFT購入者と夕食へ 仮想通貨に肯定発言も
米トランプ前大統領は独自NFTの特典として購入者らと夕食をとって過ごす。トランプ氏は仮想通貨に対してさらに肯定的な発言をしたところだ。
11:10
トランプ前大統領が異例発言、仮想通貨業界を味方に
今回の発言を受け業界の一部からトランプ氏を次期大統領として支持する声が増えているが、政治家として支持者を得るためのリップサービスにすぎないとの懸念も見られている。
10:20
金融庁、デジタル証券(ST)の規制緩和へ
日本の金融庁はデジタル証券(ST)を普及させるため規制を緩和することがわかった。早ければ8月にも内閣府令を改正する計画である。
10:00
Polyhedra、ゼロ知識証明の生成スピードで業界標準を刷新
Polyhedra Networkが新たに発表したZK証明プルーバー「Expander」は、業界標準を超えるゼロ知識証明の生成スピードを実現し、セキュリティと効率を大幅に向上する。
07:45
コインチェック、ナスダック上場申請で進展
De-SPACで仮想通貨取引所コインチェックのナスダック上場を目指すTHCPは、SECに申請書類を提出したことを発表。その後にコインチェックは、登録書類を公開することを発表した。
07:20
zkSync基盤のSophon、ノード販売で93億円調達
ノード販売とは、Sophonチェーンのノードを運用するためのNFT(ERC-721規格)ライセンスの販売で、早期段階でプロジェクトの仮想通貨トークンを割引価格で入手させるいわゆるトークンセールの一種だ。
06:45
Core Scientific黒字転換、1Qに270億円相当のビットコインを採掘
米ナスダック上場の仮想通貨ビットコインマイニング企業コア・サイエンティフィック社は、2024年第1四半期に2,825 BTCを自己採掘した。しかし半減期による影響はまだ反映されていない。
05:40
マスターカード、トークン化RWAの決済試験でJPモルガンやシティと提携
現在の課題として、投資適格債のような証券と、商業銀行のお金のような資産は、それぞれ別のシステムで機能している。RSNを利用すれば、単一のプラットフォーム上でトークン化資産の決済手続きを行うことができる。
05/08 水曜日
20:31
日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」、先着順の読者限定割引コードを配布開始
国内最大手暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostが企画・運営するWeb3カンファレンス「WebX2024」。先着順の読者限定割引コードを配布開始しました。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア