はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

バイナンス、対SEC訴訟で秘密保持命令を要請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

開示範囲の限定を要請

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは14日付けで、対米証券取引委員会(SEC)の訴訟において、証拠開示の際にSECの行き過ぎから同社を守るための秘密保持命令を発することを、裁判所に要請した。

バイナンスは、コロンビア特別区地方裁判所に書類を提出。SECによる、バイナンスUSの運営会社(BAM Trading Services:BAM)従業員による宣誓証言を4回までに制限することを求めている。

また、SECが宣誓証言中に事前に同意された事項の範囲外について証人に質問することや、BAMの最高経営責任者(CEO)と最高財務責任者(CFO)から宣誓証言を取ることを禁止すべきとも申し立てた。

SECが、広範なトピックに関してすべての通信を提出するようバイナンス側に求めることも禁止すべきとしている。

バイナンスの論点

バイナンスはこの背景として、事前の同意命令では、バイナンスUSの顧客資産の保管やセキュリティなどといった狭い範囲のトピックについて、「限定的で迅速な」証拠開示のみが許可されていたと指摘した。

ところがSECは「限定的な」開示ではなく、顧客資産に関するあらゆる文書を求める、不合理なほどに広範な開示請求を行ったと続けている。さらに、バイナンスは申立書で次のように述べた。

SECは、BAMの最高幹部が顧客資産のセキュリティ、保管、移転をめぐる事実について直接の知識を持っていないにもかかわらず、彼らの宣誓証言も要求している。

SECは、同意命令によって顧客資産の安全を確かめるために許可された「限られた」範囲の証拠開示を求めるかわりに、その範囲外のことにまで手を伸ばそうとしているのだ。

バイナンスは、こうしたSECのやり方は、様々な点を考慮して不適切だとも主張した。例えば、バイナンス側が、同意命令に従って、顧客資産の安全性をさらに高めるために多数の措置を講じていることや、すでに顧客資産に関する膨大な情報をSECに提供していることを挙げている。

また、SECは、バイナンスUSの顧客資産が不正に使用されたり、誤った方法で取り扱われたりしたことを示す証拠をまったく提出していないとも指摘した。

SECとは

1934年設立。公正な取引の確保と投資家保護を目的としており、インサイダー取引や企業の不正会計、相場操縦などを防止する。仮想通貨が有価証券に該当するかという判断も行う。SECは「Securities and Exchange Commission」の略で、日本では「証券取引等監視委員会」が近い役割を担っている。

▶️仮想通貨用語集

判事の対応

地方裁判所のエイミー・バーマン・ジャクソン判事は16日、バイナンスが提出した申し立ての解決については、ジア・ファルキ判事に委託すると述べた。

このジャクソン判事の動きについては、以前SECでインターネット執行部長を務めた経歴を持ち、現在はコンサルタント事業を行っているジョン・リード・スターク氏が解説している。

スターク氏は、証拠開示をめぐる論争は珍しいことではないとの見解を披露した形だ。

スターク氏によると、民事訴訟などの場面では、SECは大抵の場合、文書や証言について過大な情報を求める傾向がある。一方で被告の側も、通常は秘密保持に関してやや過剰な要求をするという。

そうした際、裁判官は、どちらの側にも不信感を抱く理由および罰を科したい理由がない場合には、みずから証拠開示を監督するか、証拠開示についての争いに対応する別の判事を任命することが多い。

こうしたスターク氏の予想通り、ジャクソン判事は他の判事に証拠開示に関する争いを任せた形だ。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/28 金曜日
19:05
Secured Finance(セキュアード・ファイナンス)とは?JPYCの運用方法を徹底解説
Secured FinanceでJPYCを使った固定金利運用が可能に。満期と金利が事前確定する仕組み、メタマスクの準備から貸し出し・借り入れの手順、リスクまで初心者向けに詳しく解説。
18:47
ゆうちょ銀行のトークン化預金が不動産決済に進出
シノケングループ、ゆうちょ銀行、ディーカレットDCPの3社がトークン化預金の活用に向けた基本合意書を締結。賃貸管理における月次賃料の支払いをユースケースに、決済の自動化・効率化を検証する。2025年12月末に実証実験を完了し、2026年以降の本格導入を目指す。
18:01
価格急騰で注目を集めた仮想通貨ジーキャッシュとは
価格急騰で注目を集めたプライバシー銘柄の仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)の将来性を徹底解説。買い方や技術、注目点、リスクまでわかりやすく説明します。
17:29
英国、DeFi預け入れ時の課税を繰り延べへ 売却時まで納税義務を先送り
英国歳入関税庁が11月27日、DeFi預け入れ時の課税を実質売却時まで繰り延べる税制改革案を発表。アーベやバイナンスなど業界大手32団体が支持。利用者の税務負担軽減へ。
17:13
bitFlyer、法人向け「アセットロックサービス」提供開始 期末時価評価課税の適用除外に対応
bitFlyerが法人向け「アセットロックサービス」を開始。暗号資産を1年以上ロックすることで期末時価評価課税の適用除外要件を満たし、含み益への課税を回避できる。対象はBTC・ETH・XRPの3銘柄。
15:38
Soneium基盤のファンダムアプリ「IRC APP」公開 SNS応援をオンチェーン管理
IRC 2026公式アプリ「IRC APP」がSoneium基盤で公開。SNS応援活動をAIがスコア化し、チケット先行購入や優先入場などイベント当日の特典に変換。6万人が参加したベータ版実績を持つファン参加型プラットフォーム。
14:30
ブータン政府が320ETHをステーキング、BTC保有と併せ仮想通貨準備金戦略を拡大
ブータン政府はFigmentを通じて320ETH(約1.5億円)をステーキングした。世界初となる国民デジタルIDのイーサリアム統合、6,154BTC(876億円相当)の保有、観光業へのバイナンスペイ導入など、小国ながら先進的なブロックチェーン戦略を展開している。
13:30
トム・リー率いるビットマイン、押し目買いで70億円相当のイーサリアムを追加購入
ビットマイン・イマージョンが27日、70億円相当のイーサリアムを追加購入した。これは同社の毎週の購入パターンと一致。先週まで保有するETHは363万枚を超え供給量の3%に到達。
13:10
途上国インフレが仮想通貨の促進要因に 今年のチェイナリシス「グローバル仮想通貨採用指標」
チェイナリシスの2025年仮想通貨採用指標でインドが首位に。各国でインフレがステーブルコインなど仮想通貨の需要を喚起している。日本はAPAC地域で最高成長率を記録した。
12:46
トム・リー氏、ビットコイン年末25万ドル予想を軟化 史上最高値更新は「可能性ある」
ビットマインのトム·リー会長が年末25万ドルという強気予想を初めて軟化。10月に200万口座が消滅した史上最大の清算イベント後、年末10万ドル突破は「非常に可能性が高い」と予想を下方修正したが、楽観的な見方は維持している。
11:35
欧州最大級の資産運用会社アムンディ、イーサリアム上で初のトークン化ファンドを運用開始
欧州最大級の資産運用会社アムンディが、マネーマーケットファンドの初のトークン化シェアをイーサリアムブロックチェーン上で開始した。24時間365日の運用が可能になり、投資家は従来型とトークン化の両方でファンドにアクセスできる。
11:26
Visa、中東欧・中東・アフリカでステーブルコイン決済を拡大 Aquanowと提携
決済大手Visaが27日、Aquanowと提携し中東欧・中東・アフリカ地域でステーブルコイン決済を拡大すると発表。USDCを活用し、コスト削減と決済時間短縮を実現。世界のステーブルコイン市場は5年で10倍に成長。
10:25
USDT発行のテザー、ウルグアイのBTCマイニング施設を閉鎖 高コストで採算合わず
ステーブルコインUSDT発行のテザー社がウルグアイでのBTCマイニング事業を停止した。電力コストが折り合わなかったことを理由としている。7月にはブラジルでの計画を発表していた。
09:45
ヴィタリック、計1億円超相当のETHをプライバシー領域のプロジェクトに寄付
仮想通貨イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏は、プライバシー機能を持つメッセージアプリSessionとSimpleXにそれぞれ6000万円相当のETHを寄付した。期待する点を説明している。
08:55
トランプ関連プロジェクトと提携のALT5シグマ、CEO解任 内部混乱が明らかに
ナスダック上場のALT5シグマが、トランプ前大統領の家族が支援するワールドリバティファイナンシャル(WLFI)との提携後、株価が80%下落し内部混乱に陥っている。CEOや複数の幹部が解任され、規制当局の調査やルワンダでのマネーロンダリング有罪判決も明らかになった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧