はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

国民生活センター:500万円投資した「仮想通貨トラブル」の事例など注意喚起

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

国民生活センターが仮想通貨トラブルの注意喚起
「上場予定の通貨がある」などと勧誘されて500万円を投じた男性の事例では、事業者側は、Aコインは消費者からお金を借りた担保としてのトークンであり、資金決済法に規定される仮想通貨でないと主張していた。

仮想通貨トラブルの事例

消費生活センターに寄せられた相談の一つに「新たな仮想通貨(以下Aコイン)が来月に上場予定なので、購入すれば将来的に儲かる」「上場されなければ契約先の事業者が買い取るためリスクはない」「Aコインは他の通貨と交換ができる」と謳うある事業者に勧誘を受けた男性が500万円を支払った、という事例があります。

その男性は事業者の説明通りスマートフォンに、海外にある仮想通貨交換業者のアプリを入れ、ウォレットを確認するとAコインが入金されたような表示が出力されたものの、Aコインは他の仮想通貨と交換ができず受けた説明と内容が異なったものとなっています。また上場しているかどうかも分からず、事業者に全額返金を求めるも買い取り人を探していると伝えられ、延々と引き延ばされる状況が続くといった内容です。

結果概要

その男性から相談を受け付けた消費生活センターは、事業者とやり取りをしたところ、相談者に一部資金が返金されたものの、 それ以上の話し合いは厳しい状況となっていました。

その後、消費生活センターは国民生活センターに相談をし、共同で処理を行うこととなりました。

両センターの聴き取り調査に対して事業者は、あくまでもAコインは消費者からお金を借りた担保としてのトークンであって、資金決済法に規定されている仮想通貨でないと主張し、上場予定の件に関しての回答も曖昧なものでした

問題点

  • Aコインについて

事業者は、Aコインは仮想通貨ではなくトークンだと主張したが、トークンと称していたとしても仮想通貨に該当する場合がある。

  • 海外の仮想通貨交換業者について

金融庁の事務ガイドラインによると、海外事業者も日本で仮想通貨交換業を行う場合は、資金決済法に基づく仮想通貨交換業の登録が必要となる。

まとめ

  • Aコインの資金決済法に関する問題点以外にも、金融商品取引法上の集団投資スキームに該当する可能性がある
  • 勧誘時に元本保証を示唆するような説明をしており、出資法の観点から検討する余地がある
  • 上述したようなICOに関する事例も、金融商品取引法をはじめとする他の金融関係法規についても考慮が可能

その他仮想通貨トラブルの事例について

―知人に勧誘され仮想通貨を購入した事例

知人に将来100~1,000倍になる可能性があると何時間にもわたり勧誘され、約20万円分購入をするも、契約した商品名・サービス名は、実態不明な仮想通貨であり、連鎖販売取引における特定負担の内容が不透明であった。

―劇場型勧誘による仮想通貨トラブルに関する事例

ある日A社から電話にて「黄色い封筒が届いていないか」と聞かれ、そのときは届いていなかったが数日後に封筒が届く。 中にはパンフレットと案内状とみられるものが入っていた。

その後再度A社から電話が入り「その地域限定で配布されているパンフレットで、今後何倍にも値上がりする仮想通貨を購入することのできる権利なので譲ってほしい」と伝えられる。

他の業者からも同じ旨の電話がしつこくかかってきたので、A社に権利を売ると伝えると「B社に連絡して仮想通貨がどれくらい残っているか確認してほしい」と言われる。

その内容をA社に伝えると「早く仮想通貨を確保しないといけない。当社が高額で買い取るのでB社に電話をして、仮想通貨を買いたいと伝えてほしい」と返答を受け、お金がないと断るもしつこく迫られ怖くなりB社から仮想通貨を100万円で購入。

その後返金を求めるも一部が返済されただけで、全額返金はされなかった。

国民生活センターのウェブサイトにも記載されている通り、仮想通貨をめぐり投資や利殖をうたい購入や契約を勧める勧誘トラブルが高齢者を中心に増加しています。

「必ず値上がりする」などの説明をうのみにせず、リスクが理解できなければ契約をしないなどの対応が求められます。

参考記事:独立行政法人国民生活センター:新しく上場するという仮想通貨のトラブル

CoinPostの関連記事

米SEC、プロジェクトを実行しないICOに対し本質的な取り締まりを行う方針
アメリカ証券取引委員会は消費者保護と技術の革新を両立する規制を模索している。ビットコインETFも正式な審査を開始されるなど、経済大国アメリカの動向が見逃せない。
ICOを利用した出口詐欺が過去2年間で約100億円、約半数が資金調達に失敗している実態が明らかに
英GreySpark社のリサーチで、ICOによる資金調達を試みた企業の内、46%が失敗していることが明らかに。その一方、40%の企業が100万ドル超の資金調達に成功するなど二極化しており、より慎重な投資判断が求められる。
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/18 水曜日
17:20
Mode Network:AIとDeFiの融合が生む次世代経済圏
Mode NetworkがAIエージェントを活用してDeFiの複雑性を解決するDeFAIハブへ進化。インターフェース層、データ層、インフラ層の3層構造でユーザーエクスペリエンスと資本効率を大幅に向上させる統合エコシステムを構築中。
16:56
総合DeFiプラットフォーム「NAVI Protocol」の全貌:Binance Alpha採択で注目集まる
NAVI ProtocolはSuiブロックチェーン上で貸付・借入・ステーキング・取引を統合提供する総合DeFiプラットフォーム。TVL約6億ドル、95万人以上のユーザーを持ち、Binance Alphaプログラムに採択された。
16:20
SBI VCトレード、WHITE SCORPIONライブVIPチケット抽選販売を開始
SBI VCトレードが秋元康プロデュースのアイドルグループ「WHITE SCORPION」ワンマンライブのVIPチケットをNIDT保有者限定で抽選販売。最前列確定のSBI VIP席や記念NFT特典も。Web3×エンタメの新たな取り組み。
11:45
JPモルガン、コインベースのBaseチェーンで預金トークン「JPMD」発行へ
JPモルガンがイーサリアムL2「Base」上で預金トークン「JPMD」を発行する。機関投資家専用の許可型トークンで、24時間365日の資金移動と利息発生機能を提供する見込みだ。
11:27
The Blockchain Groupら2社、計370億円超の資金調達を発表 ビットコイン買い増しへ
欧州初のビットコイン財務戦略企業The Blockchain Groupが12億円、ビットコイン金融企業Foldが364億円の資金調達を発表。両社とも仮想通貨ビットコイン保有の拡大を目的とする。
10:40
バンカメ、ビットコインを西暦1000年以降の革新技術と掲載
バンク・オブ・アメリカが、仮想通貨ビットコインを西暦1000年以降の革新技術としてレポートに掲載。印刷機やインターネットの発明のほか、iPhone、AI、量子コンピューターと並べ評価した。
10:23
コインベース、トークン化した株の取引サービス提供認可を要請
仮想通貨取引所コインベースの最高法務責任者は、トークン化した株式の取引サービスを提供するために米SECに承認を求めていると明かした。背景には米トランプ政権の誕生がある。
09:42
ソラナETFが上場準備リスト入り 『VSOL』、SEC承認へ前進か
VanEckの仮想通貨ソラナ現物ETF「VSOL」が、米国の金融清算機関DTCCの上場準備リストに登録。SEC承認が近いと注目されている。
06/17 火曜日
14:20
DePINや分散型IDが切り開くAIと仮想通貨の未来は a16zが示す11のユースケース
米大手VCのa16zが発表したAIと仮想通貨の交差点に関する最新レポートを詳しく解説した。アイデンティティ、分散型インフラ、新経済モデルなど11の具体的ユースケースから、実現可能性や今後の課題などを探る。
13:35
アーサー・ヘイズ、ステーブルコイン投機バブル警告もサークル株価上昇を予測
BitMEX創設者アーサー・ヘイズ氏がステーブルコイン投資ブームの到来とバブル崩壊を警告。サークル株価は上場2週間で公募価格の5倍に急騰し、機関投資家の売買が後押しに。
13:15
米国製「トランプモバイル」発表、トランプ一族企業が携帯電話に参入
ドナルド・トランプ氏の企業トランプ・オーガニゼーションが携帯電話事業「トランプモバイル」を開始する。手頃な価格の通信プランを用意し、米国製スマホも発売予定だ。
11:40
トランプG7早期離脱で地政学リスク拡大懸念も、ビットコインは10万ドル台で推移
トランプ米大統領がイラン情勢悪化を受けてG7サミットを切り上げ帰国し、中東の地政学リスクが高まる中、ビットコインは前日比+0.9%の106,787ドルで堅調に推移。イラン高官のホルムズ海峡封鎖警告で原油価格が5か月ぶり高値に急騰したものの、機関投資家による暗号資産ETPへの資金流入は19億ドルを記録し9週連続の流入となった。
11:00
JPモルガンが「JPMD」商標出願、新ステーブルコイン開発か?
米銀行大手JPモルガンが「JPMD」商標を出願した。内容と名称からステーブルコイン関連との推測もされている。JPモルガンは、すでにKinexysなどブロックチェーン事業に参入している。
10:30
ビットコイン現物ETFの出来高、BTC取引全体の約25%に
仮想通貨ビットコインの現物ETFの出来高は、ビットコインの現物市場におけるシェアが拡大基調にある。最新データでは24.27%で、5月29日には過去最高水準に達していた。
10:05
ビットコイン価格、「セイラー・サイクル」でさらに100倍上昇の可能性 専門家が議論
ビットコインマキシマリストであるブラッド・ミルズ氏が従来の暴騰・暴落サイクル終了を宣言し、機関投資家主導の「セイラーサイクル」で100倍上昇を予測。経済学者らは供給制約で2027年に100万ドル到達可能性を分析。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧