
顧客資産の独立保管サービス開始
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスが、スペイン大手銀行BBVAと提携して顧客資産の独立保管サービスを開始した。フィナンシャル・タイムズが8日、関係者の話として報じた。
この提携は2023年11月にバイナンスが米当局から43億ドルの制裁金を科された後の信頼回復策とみられる。2022年のFTX破綻で数十億ドルが破産手続きで凍結された事態を受け、投資家は取引所外での資産保管を求めていた。
BBVAでの保管システムでは、顧客資金が米国債として同行に預けられる仕組みとなっている。バイナンスはこれを証拠金として受け入れ、関係者は「FTX再発を回避する」構造だと説明した。
バイナンスは2024年1月から大口顧客向けに、スイスのシグナムやフローバンクなどの独立保管業者を利用可能にしていた。
トランプ政権の仮想通貨業界支援やEUのMiCA規制導入により、伝統的銀行の仮想通貨業界参入が加速している。BBVAは先月、スペイン顧客向けにビットコインとイーサリアムの取引・保管サービスを開始した。
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