はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米VanEck、「イーサリアム先物ETF」利益の10%を開発者に10年間寄付へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

貢献者に利益を還元

米資産管理大手VanEckは9月29日、近日提供予定のイーサリアムの先物ETF(上場投資信託)からの全利益の10%を、プロトコル開発者らに寄付すると発表した。

私たちはEFUT ETFの利益の10%を少なくとも10年間、ProtocolGuildに寄付するつもりだ。
イーサリアムの貢献者の方々が、10年近くにわたり絶え間なくインフラを構築し、継続的に管理してくださったことに感謝ししている。

ETFとは

「Exchange Traded Fund」の略。金融商品取引所に上場している投資信託を指し、仮想通貨に限らず幅広い金融商品が取引されている。

▶️仮想通貨用語集

寄付先のProtocolGuildは、イーサリアムのコア・プロトコルの維持に貢献する152名の開発者で構成され、それぞれの活動をサポートするために、草の根的な資金調達の仕組みを提供している。

これまでProtocolGuildには、 LidoFinance、Uniswap、Arbitrum、Optimism、ENS Domains、MolochDAO、Nouns DAOなど、イーサリアムコミュニティ及び暗号資産(仮想通貨)業界からは支援が寄せられてきたが、VanEckによる寄付は、伝統的な金融企業としては初めての事例となる。

TradFiがイーサリアムの中心的な貢献者の努力から利益を得る立場にあるならば、我々が彼らの仕事に報いることは当然だ。

VanEckはProtocolGuildに利益を還元する背景をこのように語り、他の資産運用会社やETF発行企業にも寄付を呼びかけていくと述べた。

VanEckによると、ProtocolGuildのメンバーらはこれまで、イーサリアムの大型アップグレード「The Merge」や「Shanghai」の実現に貢献。現在は、ネットワーク手数料の削減に寄与する提案「EIP-4844」に取り組んでいるという。EIP-4844は、スケーラビリティ問題を解決するための機能である「Proto-Danksharding」を実装するもので、昨年11月にコミュニティが合意に達した。

関連:イーサリアム、L2手数料を最大100倍削減する「EIP-4844」を実装へ

イーサリアム先物ETF

VanEckは9月28日、イーサリアムの先物ETFの提供を準備をしていると発表。商品の名称は「VanEck Ethereum Strategy ETF(EFUT)」で、上場する取引所はCboe Global Marketsとなる。

このファンドはイーサリアムや他のデジタル資産に直接投資するものではなく、イーサリアムの先物に投資して運用する。EFUTが投資を予定しているのはシカゴ・マーカンタイル取引所に上場しているイーサリアム先物だという。

同社は、ProtocolGuildへの寄付発表にあたり、EFUTはすでに有効だが、まだ取引は可能ではないため、近日中に詳細をX(旧ツイッター)で提供すると説明した。

関連:米SECがイーサリアム先物ETF初承認、米政府閉鎖前に連続で認可するとの見方も

9月28日の米Fox Businessの報道によると、米証券取引委員会(SEC)は、仮想通貨運用企業Valkyrie Investmentsが提供するイーサリアム先物ETFを承認。VanEckをはじめ、Ark Investやグレースケールがイーサリアム先物ETFの申請を済ませており、近日中にSECの承認が相次ぐのではとの見方が強い。

VabEckのイーサリアム開発者への支援表明は、競合するイーサリアム先物ETF商品の中での差別化を図るマーケティング戦略と見る向きもある。

なお、VanEckとARK Investは、現物型イーサリアムのETF申請もSECに提出済みだ。

ビットコインETF

ビットコイン先物ETFは、2021年10月、ProShares提供の商品が米国初のSECの承認を得て、ニューヨーク証券取引所のArcaに上場。取引が開始された。その後、Valkyrie及びVanEckのビットコイン先物ETFが相次いで承認され、それぞれナスダックとCboeに上場した。

関連:VanEckのビットコイン先物ETFが取引開始、米3例目

一方、現物ビットコインETFについては、米資産運用最大手のブラックロックやフィデリティなどの大手企業もSECへの申請を行っているが、SECは承認の可否判断を先送りしている状況だ。

SECは9月27日、Ark Investと21 Sharesが申請中の現物ビットコインETF「アーク21シェアーズ」について、審査判断を来年1月10日まで再延期した。そのため、現在審査中の他社の現物ビットコインETFについても、可否判断が延期される可能性が高いとみられている。

関連:SECがビットコインETFの審査判断を来年1月まで延期、BTC取引量は6年ぶり低水準

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/12 月曜日
14:57
インフレ・送金コスト上昇・資本規制強化でビットコイン需要拡大=BISレポート
国際決済銀行(BIS)の最新調査で仮想通貨の国際取引が2021年に380兆円に達し、従来の地理的障壁や資本規制の影響を受けにくいことが判明した。
12:46
メタプラネット、エルサルバドル政府のビットコイン保有量を上回る
メタプラネットが1,241ビットコイン(約184億円)を追加購入し、総保有量6,796BTCでエルサルバドル政府を上回った。暗号資産(仮想通貨)投資戦略を加速させている。
12:30
米中関税協議の進展に期待感、ビットコイン過去最高値に迫るも不確実性残る
米中貿易協議で「大きな進展」も不確実性残る中、ビットコインは過去最高値に迫る水準まで上昇した。イーサリアムは2,700ドル近くまで急伸、ブラント氏が「月足もみ合いパターンが急騰を示唆」と分析した。クジラ(大口投資家)の買い集めやRWAトークン化の拡大も追い風に。
12:07
米民主党議員ら20名、トランプ政権関係者に対する「仮想通貨腐敗(汚職)防止法案」を提出
米民主党の上院議員20名が、大統領や政府高官による仮想通貨発行・後援を禁止する仮想通貨腐敗(汚職)防止法案を提出した。トランプ氏のミームコインであるトランプコイン(TRUMP)発行を批判し、規制強化を目指す。
11:41
日本ブロックチェーン協会開催の「web3基礎研修」7月開講へ 現役プロがテーマごとに解説
日本ブロックチェーン協会(JBA)によるWeb3基礎研修2025の概要が発表された。NECの深田彰氏やNext Finance Techの徳力創一朗・土田真也両氏が登壇し、Web3の基礎からDeFi、NFT、DAOまで実践的に学べる全6回のプログラムについて紹介。
09:43
ブラジルのベロオリゾンテ市がビットコイン法案を可決
ブラジルのベロオリゾンテ市議会がビットコイン法案を可決。多角的アプローチで、仮想通貨ビットコインの「首都」を目指す取り組みを推進していく内容だ。
05/11 日曜日
14:38
ミームコインとは?買い方・探し方 PEPEやWIF、FARTCOINをDEXで購入する方法
2024年の暗号資産(仮想通貨)市場で注目を集めるミームコイン。代表的なPEPE、FLOKI、WIF、BONKの購入方法を解説。DEXの見つけ方からリスク管理まで。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ビットコイン10万ドル復帰やリップルとSEC裁判の和解合意など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|10年後早期リタイアに必要なビットコイン数に高い関心
今週は、ビットコインを所有してリタイアするための最新ガイドライン、金からビットコインへの資金シフトの可能性、米ニューハンプシャー州の仮想通貨備蓄法案成立の影響に関する記事が最も関心を集めた。
10:30
ビットコイン1500万円回復、米英貿易協定でリスクオン加速|bitbankアナリスト寄稿
ビットコインは米英貿易協定合意を受けて大幅上昇し1500万円を回復した。米ニューハンプシャー州やアリゾナ州での仮想通貨準備金法案可決も追い風に。bitbank長谷川アナリストが相場を解説。
05/10 土曜日
14:30
改訂版GENIUS法案、テザーも米規制対象に DeFiへの影響も
米上院の改訂版GENIUS法案で海外ステーブルコイン発行体も米国の規制対象に。テザーなど1500億ドル市場への影響と、DeFi開発者・バリデーターまで拡大された規制範囲の懸念点
13:00
コインベースCEO明かす「企業資産の80%をビットコインに投資検討も断念」
米取引所コインベースグCEOが財務戦略としてのビットコイン保有を検討していた過去を語った。同社は投資目的で約1,900億円相当の仮想通貨を保有している。
11:45
ブラックロック、イーサリアムETFの現物償還機能を申請
ブラックロックがイーサリアムETF「ETHA」の改訂届出書を提出し、SECの承認を前提に現物による設定・償還機能を追加。最終判断は2025年10月頃の見通し。同時にビットコインETF「IBIT」には量子コンピューティングリスクに関する記載も追加。
10:30
アダム・バックが試算、メタプラネット株価1340円到達の可能性も
ビットコイン専門家アダム・バック氏が新指標「mNAV回収月数」を提案し、メタプラネットの適正株価1340円を算出。ストラテジーと比較して3.8倍速いmNAV回収速度を実現していると分析。
09:40
台湾議員、ビットコイン準備金創設を提唱
台湾立法院の葛議員が国家資産の多様化を図るため仮想通貨ビットコインを準備金に採用することを提案した。米国における準備金政策の実現例も挙げている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧