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自民党、DAO支援の法整備模索へ「DAOルールメイクハッカソン」開催予定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DAOルールメイクハッカソン

自由民主党のデジタル社会推進本部web3プロジェクトチームは2日、増加するDAO(分散型自律組織)の利用事例を背景に、その法的支援を追求する「DAOルールメイクハッカソン」の開催を発表した

自民党デジタル社会推進本部のweb3プロジェクトチームが23年4月に公開した「Web3ホワイトペーパー」によれば、DAOはブロックチェーンをはじめとする分散台帳技術に基づき、トークンホルダーによって自律的に運営される組織と定義される。

関連:web3とAI分野が自民党の政策に、自民・政調審議会でホワイトペーパーを了承

最近では、地方創生や社会課題解決、コミュニティ運営などでの利用事例が増えており、日本経済や地域社会の活性化に対する大きな期待が寄せられている。

しかしながら、日本の法制度上、DAOを設立・運営するための明確な法人・組合形態は現在存在しない。そのため、DAOの法人化や課税関係、構成員の法的権利義務などを整理する必要性が高まっていた経緯がある。

デジタル社会推進本部のハッカソンは、事前のオリエンテーションと本ハッカソンの2部構成で行われる。議論の中心は、DAOに法人格が必要か、既存の法人形態で対応可能か、そして新たな法制度の導入が求められるか、といったテーマだ。具体的なスケジュールは以下のとおり。

  • 事前オリエンテーション:2023年11月10日(金) 13:30~14:30(オンライン)
  • DAO法ハッカソン:2023年11月15日、22日、29日の夕刻、各回90分予定(@自由民主党本部)

自民党は「取組みを通じて、制度的な側面から更なるDAO支援について検討していく」としている。

「DAOルールメイクハッカソン」の関連議員としては、党デジタル社会推進本部の本部長を務める平井卓也(衆院議員)氏、党デジタル社会推進本部web3プロジェクトチーム座長を務める平将明(衆院議員)氏、同web3プロジェクトチーム事務局長の川崎 ひでと氏が参画する。

関連:『新時代における国家戦略を』自民党AI・web3PTが岸田総理に提言

DAOの主な課題やリスク

Web3ホワイトペーパーでは特に、日本法の「権利能力なき社団」という概念を引用。これは法人格を有しないものの、事実上、法人のように機能する組織や集団を指す。DAOもこれに該当し、外部との契約やトラブルが生じた場合、責任の所在が不明確となるリスクが想定される。さらに、不動産取得や銀行口座開設、税務処理などでの課題も指摘されている。

ハッカソンでの検討事項は以下のとおり。

  1. DAOを設立する主な目的は?
  2. 既存の法人形態との違いは?
  3. 金銭的な取引が行われる場合、金商法上の問題は?
  4. 価値の非金銭的な流通がある場合、既存法での課題は?

関連:米ワイオミング州、自律分散型組織(DAO)の法人化法案が成立

行政・企業によるDAOの模索

世界的に先行する事例として、米ワイオミング州では2021年7月1日、自律分散型組織(DAO)の法人化を正式に認めるための法案が施行された。同法案は、定められた条件の下でDAOが有限責任会社(LLC)という法人になることを認めるものだ。

有限責任会社(LLC)の特徴として、組織としての責任範囲は限定されている。例えば、LLCは組織として債務や従業員の不正行為に関しては責任を持つものの、LLCの所有者や管理者にはそのような責任は及ばない。

一方、スイスやマルタでは、DAOに関する規制の枠組みの策定が進行中だ。特にスイスにはDAO専用の規制は確立していないが、既存の一般的な規制をDAOにも適用するというアプローチが取られている。

日本ではステーブルコインの整備や金融商品取引業者の体制強化などが進んでいるものの、DAOに特化した法整備はまだ見られない。しかし、デジタル庁は昨年9月、Web3.0の新時代に対応するため「Web3.0研究会」を立ち上げた。この研究会の目的は、NFTやDAOといった新たな技術の到来に向けた法的環境の整備を検討することだ。その一環で、特定の課題や可能性を探るための専用DAOを設置した。

この「Web3.0研究会」には、デジタルガレージの共同創業者・伊藤穰一氏を始め、ジョージタウン大学のCyber SMART研究センターのディレクター松尾氏や、東京大学大学院経済学研究科の柳川範之教授など、各界からの著名な専門家が集結した。

関連:米国でのDAOを巡る法的論点とは|Gamma Law寄稿

23年10月には、三井住友海上火災保険株式会社が、DAOを取り入れた新卒採用プロセスを導入することを発表した。求める人材の評価軸の決定から、それに基づく評価まで、就活生も社員も同じ一票で評価を行い、透明性の高い採用活動を行う。また、学生から社員への評価も行われ、採用活動に対する社員貢献度を可視化する。

関連:三井住友海上、新卒採用プロセスにDAO導入 獲得トークン数で貢献度を測る

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