岸田文雄総理に申し入れ
自民党デジタル社会推進本部の「AIの進化と実装に関するPT」と「web3PT」は、それぞれのPTの議論を取りまとめたホワイトペーパー(提言)を、5月9日に官邸で岸田文雄総理に申し入れたことを発表した。
新時代における国家戦略策定をAI・web3PTが岸田総理に提言 | 政策 | ニュース | 自由民主党 https://t.co/a6gTY0foWp
— 平将明(たいらまさあき/Taira Masaaki) (@TAIRAMASAAKI) May 11, 2023
これらの提言は、AIとWeb3の進化を踏まえた新たな国家戦略を求めるもの。AIを取り巻く世界的な変化を「『AI新時代』の到来」と位置付け、わが国の経済社会がこの変化に対応するための新たな国家戦略の策定を求めた。
一方で、web3に関する提言では、日本がこれまでに暗号資産業界のさまざまな困難を乗り越えてきた経験から、「日本はWeb3の将来性を世界に説得力を持って伝える立場にある」と強調している。
これらのホワイトペーパーの目指すところは、日本国内の投資環境を改善し、関連産業の新規創業や成長を促進することだ。2つのホワイトペーパーは先月公開され、自民党政策審議会で承認を得ていた。
Web3PTがまとめた「web3ホワイトペーパー ~ 誰もがデジタル資産を利活用する時代へ ~」では、直ちに解決に向けて取り組むべき論点、web3エコシステムの発展を見据えた議論の開始・深化すべき論点、そしてNFTホワイトペーパー提言の進捗確認が含まれている。
「AIホワイトペーパー(案)」では、国内におけるAI開発基盤、行政でのAI利活用、民間でのAI利活用、AIに関する規制についての提案がまとめられた。
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AI・Web3に関する政府動向
5月10日には、米OpenAIの最高経営責任者であるSam Altman氏が、岸田文雄首相との会合を官邸で行ったばかり。人工知能(AI)言語モデル「ChatGPT」について意見交換する中で、アルトマン氏は、ChatGPTの活用による利点や潜在的なデメリット、そして日本がその技術を採用することで得られる可能性について語った。
さらに同日、自民党の「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」会合に出席し、日本におけるOpenAIのプレゼンス強化や日本語サービスの拡張について話し合った。彼の提案は、日本関連の学習データのウェイト引き上げ、政府の公開データの分析提供、AIの学習方法や留意点についてのノウハウ共有、そして日本の若い研究者や学生に対する研修・教育提供など、7つの点にわたった。
この動きは、AI PTが3月末に公開した「AI新時代における日本の国家戦略」ホワイトペーパーの方針に沿ったもので、国内でのAIモデル開発が独自のリソースだけでは困難であるとの視点から、先行している海外の基盤モデルAIを活用することが推奨されている。
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一方、仮想通貨・ブロックチェーンメディア「CoinPost」を運営するCoinPost社が企画・運営し、一般社団法人WebX実行委員会が主催する国際Web3カンファレンス「WebX」では、岸田首相がビデオでの登壇を予定している。これは、ブロックチェーン技術の発展を推進し、日本のデジタル社会のリーダーシップを強化するための一環と見られる。
Web3とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
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