はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン急落で440億円規模のロスカット発生、主要アルトは明暗分かれる

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

14日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比489.8ドル(1.4%)高、ナスダック指数は326.6ポイント(2.3%)高で取引を終えた。

日本時間22時半に発表されたCPI(米消費者物価指数)においてインフレ指標が市場予想を下回ったことにより、FRB(米連邦準備制度)の追加利上げ思惑が後退した。

関連:弱い10月CPIで来夏の利下げ期待高まる 仮想通貨関連株続落|15日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比2.69%安の1BTC=35,503ドルに。

BTC/USD週足

サポートライン(下値支持線)の34,800ドルで一旦反発したものの安易に買いにくい局面だ。サポートが機能しているかどうか何回か下値を試す可能性はあるが、3万ドル水準まで下落すれば、ETF承認前に現物BTCを買い増ししたい投資家が多数待ち構えていると思われる。

暗号資産(仮想通貨)先物市場では、過去数ヶ月間で最大となる2.9億ドル(440億円)相当のロングポジションがロスカット(強制清算)され、相場急落につながったものと見られる。高値圏での過剰なレバレッジポジションが一掃され需給面は改善されたが、いずれにせよ日柄調整を挟む余地も指摘される。

主要アルトコインが急伸するなど相場の過熱感が指摘される中、CPI(米消費者物価指数)発表を前にBTC価格が放物線上の推移で上値を切り下げはじめ、数日前から警戒する向きはあった。

ストラテジストのAli Martinez氏はその一人だ。同氏はBTCが4週連続陽線を記録した週明け(11月11日)時点で、「ビットコインの週足および3日足においてTDシーケンシャルに“売りシグナル”が点灯した」と警鐘を鳴らした。

関連:ビットコイン4週連続陽線、週足終値は昨年5月のテラショック前水準に

また、過熱感を示唆するデータの一つとして、オンチェーンアナリストのWClementeIII氏は、ビットコインのオプション市場の建玉が10日時点で過去最高の180億5000万ドルに達したことを指摘した。

最大手資産運用会社ブラックロックなどが米SEC(証券取引委員会)に申請するビットコイン現物ETF(上場投資信託)の上場承認期待を背景に、市場に流入する投資家の資金が急増していることを示している。

資産運用会社CoinSharesは最新のレポートにて、「暗号資産ベースの金融商品への先週の流入額は計2億9300万ドルに達し、過去7週間の流入額が10億ドルの大台を超えた」ことを明らかにした。ビットコインETP(上場取引型金融商品)の取引量はビットコイン総取引量の19.5%を占める規模になっているという。

ETP(上場取引型金融商品)の運用資産総額は、22年7月の大手暗号資産ファンドThree Arrows Capital(3AC)の破綻以来最高額となる443億ドルを記録した。

アルトコイン相場

ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)は反落したものの、先んじて調整を挟んでいたアルト相場は長短まちまちに。ETHが前日比4.11%安、XRPが前日比4.7%安となった一方、ソラナ(SOL)は前日比3.3%高、ポリゴン(MATIC)が5.1%高と明暗が分かれた。

時価総額TOP10騰落率(Messari)

イーサリアムには22年8月以来最大となる4900万ドルの流入があった。これはブラックロックのイーサリアム現物ETF承認申請に伴い、過去2週間でセンチメントが好転し始めたことを示している。

データ分析企業Kaikoのデータによれば、ビットコイン建のイーサリアム価格(ETH/BTC)はしばらく右肩下がりの推移をたどってきたが、ブラックロックのイーサリアムETF申請が報じられた直後に急反転を遂げた。

ETH/BTC

著名アナリストのラウル・パル氏は、ETH/BTCにTDシーケンシャルの反転シグナル“9”が点灯したことを指摘。「過去の強気トレンドのように、ここからイーサリアム(ETH)がアウトパフォームする可能性が最も高い」との見方を示した。

また、イーサリアムの上場投資信託は、その仕組み上「資産運用会社にとっても極めて収益性の高いビジネスになり得る」とした。

関連:ETH大幅高、ブラックロックが現物型イーサリアムETF上場申請へ

一方、暗号資産ストラテジストのベンジャミン・コーウェン氏は、「暗号資産市場全体の占有率シェアを示すビットコイン・ドミナンス(BTC.D)は今後も強気の傾向が続くだろう」などとラウル・パル氏とは異なる見解を示し、イーサリアム(ETH)を含むアルトコインはビットコイン(BTC)に対して後れを取ることを示唆している。

関連:上場投資信託「ビットコインETF」とは|ブラックロックの申請が注目される理由

ビットコインETF審査リスト 出典:Bloomberg Intelligence

CoinPost ビットコインETF特集

ビットコインETF上場承認後のBTC価格はどう変わる?  米投資会社の資金流入予測 ブラックロックのビットコインETF「IBTC」がDTCCに再掲載
上場投資信託「ビットコインETF」とは|ブラックロックの申請が注目される理由 グレースケールの投資信託「GBTC」とは ビットコイン現物との価格乖離が注目される理由
ビットコインETF申請の審査進捗について米SEC委員長がコメント 「ビットコインETF非承認されれば訴訟の嵐に」JPモルガンアナリスト

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/02 水曜日
07:55
NYSE上場DDCが760億円調達完了、ビットコイン準備金戦略を本格始動
アジア食品ブランド運営のDDC EnterpriseがNYSE上場企業として最大規模の仮想通貨専用資金調達を実施。Anson Fundsらから総額5億2800万ドルでビットコイン準備金構築へ。
07:25
XRP戦略推進へ、ナスダック上場のWebusが1億ドル調達合意
ナスダック上場のWebusがリップル・ストラテジー・ホールディングスと1億ドルの資金調達契約を締結。仮想通貨XRPを活用した事業戦略推進により株価が日中130%上昇も最終的には8%反落。
07:15
「ビットコインが25年に20万ドルへ到達するとの予測は維持」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseは、2025年の10の予測に対する中間評価を公開。ビットコインが20万ドルに到達するとの予測は維持することなどを記載した。
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧