はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム以外のスマートコントラクト・プロジェクト

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

スマートコントラクトとは
イーサリアムやERC20トークンなどの概要で頻繁に出てくる、スマートコントラクトについて記載。またイーサリアム・ブロックチェーン以外で進められているスマートコントラクトを利用するプロジェクトを紹介している。

スマートコントラクトの仕組み

スマートコントラクトとは、紙やPDFのような契約書とは異なる形態の『契約』だ。

条件とそれを満たす・満たさなかった場合の行動基準を定めており、これまでも似たような自動化の仕組みは存在していた。

しかし、従来の自動化の仕組みとの大きな違いは、スマートコントラクトが企業の壁を超え、国境を超えて利用できることだ。

さらに、そのコードは世界中誰でも確認することが可能であり、隠蔽など不可能となる。

今回、イーサリアムのスマートコントラクトだけではなく、その他のブロックチェーン上で稼働するスマートコントラクトについてまとめてみた。

大半の人が『イーサリアム・ブロックチェーンとともに稼働するプログラムで、あらかじめ決められたルールを自動執行する仕組み』であると仮想通貨に携わっている方なら理解しているだろう。

しかし、実はスマートコントラクトはイーサリアムだけの専売特許ではない。

イーサリアム、EOS、NEO、ビットコインでもスマートコントラクトは利用可能だ。

今回、複数あるスマートコントラクトの中でも、注目すべきプロジェクトを紹介する。

復習も兼ねて

スマートコントラクトは、ブロックチェーン技術を使用し、取引(トランザクション)を実行するのに必要なプログラムのこと。

このプログラムには条件と実行内容が設定されていて、「もしAならば、Bを実行する」という命令文が記載されています。

この条件に合意したすべての人やノードの間での取引は、すべて自動的に実行される。

ポイントは、条件に合意すれば、あとはすべてが自動化されること。

そして、スマートコントラクトがブロックチェーン技術と密接に関わっているため、ネットワーク障害に強い、という点だ。

つまり、スマートコントラクトは高い安定性とセキュリティをもたらすため、今後の需要拡大が確実視されているのだ。

MyWish

出典;mywish

ビットコイン、イーサリアム、NEOの3種類のブロックチェーンに適したスマートコントラクトを自分で作成できるアプリケーションが、MyWishだ。

MyWishの使い方でもっとも有名なのは、Digital Will(電子遺言書)としてのスマートコントラクトを作成できる機能だろう。

これは、遺言書(人の死後に、資産を誰に相続するかなどを生前に取り決めておくもの)をスマートコントラクトにすることで、死後に遺産相続などの争いを未然に防ぐことができる。

今はMyWishのひとつのスマートコントラクトとしてサイトでは紹介されているが、もともとはLastWillという名前でローンチされていた。

行方不明や死亡など、ユーザーが資産を使用できない状態になった際に、彼/彼女の相続人の間で予め契約されたユーザーの資金を分配するスマートコントラクトを作成するサービスだった。

今では、他の用途のスマートコントラクトも設計することができるサービスになっている。

Temco

出典:temco

韓国で注目を集めているブロックチェーン・スタートアップのひとつ、Temco

このプロジェクトは、ICO(イニシャルコインオファリング)を実施する予定だが、実施するのはイーサリアム・ブロックチェーンではなくビットコイン・ブロックチェーン上で行う。

ビットコインのサイドチェーン開発を手がけているプロジェクトは複数ある。

その中で、TemcoはRSKによって作成されたサイドチェーンを採用。

中小企業向けにサプライチェーン・マネジメントを実施する上で必要なインフラストラクチャーと財政面での柔軟性を提供することをミッションとしている。

これが実現すると、サプライチェーン上でやりとりされる情報の透明性が高まり、事業者のみならず消費者は信頼できる情報にアクセスできるようになる、とTemcoは主張している。

安全性などを天秤に

イーサリアム・ブロックチェーン上で稼働するスマートコントラクト以外のスマートコントラクトに、注目が集まっている理由には、スマートコントラクトのバグを悪用した資産の盗難が相次いでいることがあるだろう。

一方、ビットコインは稼働し始めてから9年以上、ハッキングやクラッキングの被害を受けていない。この点は、高く評価されるべきであろう。

そして、このことがビットコインのサイドチェーンを使ったスマートコントラクト開発を後押ししていることは否めない。

イーサリアムには、コーディングの自由度が高い。

その反面、ビットコインは必ずしもイーサリアムほどの自由度はないが、すでに述べたようにセキュリティ面では、イーサリアムより優れている部分がある。

セキュリティ、開発のしやすさ、コスト効率。

これらを天秤にかけた開発者、およびプロジェクト推進の舵取りをしている経営者たちの試行錯誤は、もうしばらく続きそうだ。

(なお、本記事の内容に関しては、寄稿者個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではございません)

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/28 金曜日
13:15
イーサリアム「ペクトラ」の実装日が4月30日と仮決定、次期「フサカ」の動向は?
カオスつうかイーサリアムのコア開発者ティム・ベイコ氏が「ペクトラ」アップグレードの実装日を4月30日と仮決定。次期開発に関しても進捗が確認された。
11:30
米司法省、ハマス関連の仮想通貨約3000万円を押収 資金調達を阻止
米司法省が、イスラム系組織ハマスからUSDTなどの仮想通貨を20万ドル相当押収した。ハマスは仮想通貨による寄付募集やマネロンを行っていたとみられる。
10:50
リップル社、アフリカの決済企業Chipper Cashと提携
リップル社は、アフリカの決済企業Chipper Cashとパートナーシップを締結。仮想通貨を活用するリップルペイメントを導入し、アフリカにおける国際送金の速さやコスト効率を向上させる。
10:45
トランプ指名のアトキンス氏が仮想通貨規制方針示す SEC委員長指名公聴会で
米上院銀行委員会が、次期SEC委員長候補ポール・アトキンス氏の公聴会を開催した。ウォーレン議員が利益相反の可能性を追及した他、仮想通貨関連の議題も俎上に上った。
10:10
米政府、12億円相当のビットコイン移動 戦略的準備金に向けた準備か
トランプ大統領の大統領令に基づき、タイの犯罪組織から押収された846万ドル相当のビットコインが米政府によって移動されたことが観測された。
09:35
フランス国有投資銀行、40億円規模の仮想通貨ファンドを設立
2700万ドルのトークンファンド フランス国有投資銀行Bpifranceが3月27日、仮想通貨およびブロックチェーン分野における新たな投資戦略を発表した。仏国内のデジタル資産エ…
08:15
ICEがCircleと提携、USDC活用で次世代金融商品開発へ
米金融大手によるステーブルコイン取り組みが加速中。Intercontinental ExchangeとCircleが提携し、USDCの新たな市場を開拓へ。
07:50
ソニュームとアニモカが提携 アニメファンのWeb3参入を推進へ
アニモカブランズは、仮想通貨イーサリアムのソニーグループのL2ソニュームと提携。IDレイヤーを構築して、アニメファンをWeb3領域に取り込みやすし、ユーザーの関与を強化する。
07:30
ビットコイン大口投資家、3月に約13万BTC買い増し 
Glassnodeの最新レポートによると、大口投資家がビットコインを大量に購入。市場の不確実性にもかかわらず、大口投資家は自信を示している。
06:55
ゲームストップ株価暴落、投資家はビットコイン戦略を懸念か
ゲームストップの株価が27日に暴落した。投資家は同社のビットコイン獲得戦略を嫌気し売りを加速させた。
06:05
ジブリ風アートに因んだミームコインが高騰、 ChatGPT-4o画像生成機能のリリースで
OpenAIのChatGPTがもたらしたジブリ風AI画像トレンドと、急騰する仮想通貨ジブリ・ミームコインの驚きの実態を解説。
03/27 木曜日
17:05
ビットトレード、貸暗号資産の特別募集「ユーピーシーエックス(UPC)」で開始
ビットトレードがユーピーシーエックス(UPC)の貸暗号資産特別募集を開始。14日間で年率100%相当の高利率が魅力。なお、リスクや注意事項の理解も不可欠。申込条件やメリットを解説する。
14:05
イオレ、暗号資産関連事業参入準備へ Web3ファンドから約4.2億円を調達
暗号資産金融事業への参入準備へ 東証グロース上場企業のイオレは26日、投資事業有限責任組合JAIC-Web3ファンドと株式会社ZUUを割当先とする第三者割当増資を実施すると発表…
11:52
ビットコイン8.7万ドル台で推移、Hyperliquidの「市場操作」臨時対応には賛否両論も
ビットコイン価格が前日比3.99%上昇し8.7万ドル台に回復した。CoinShares報告によると、機関投資家から7.2億ドルの資金が流入し5週間連続の流出傾向が反転する。一方、Hyperliquidは市場操作されたJELLYJELLYトークンを上場廃止にし、分散型理念と利用者保護のバランスに関する議論が浮上した。
11:30
ビットコインとともに注目のトップ20銘柄、Grayscale最新リサーチ
グレースケールが最新の仮想通貨市場レポートを公開した。ビットコインの活動レベル、ミームコイン取引の変化、新たなトップ20銘柄などを解説している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧