はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

Infuraへの過度な依存で『イーサリアムのビジョンは失敗に終わる』|イーサリアム開発者が危惧

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアム開発者がイーサリアムの中央集権化を危惧
イーサリアム開発者のAfri Schoedon氏がボーダーレスな取引を可能にするイーサリアムブロックチェーンが、Infuraなどのノード運営サービスへの依存により、ブロックチェーンの分散化が立ち止まっていると危機感を露わにした。
フルノード(アーカイブ・ノード)の膨大なデータ
フルノードの設置を敬遠させる要因の一つとしてノード運営に要されるデータ容量が挙げられるが、剪定(せんてい)ノードを利用すればこの問題は改善できると専門家は言う。
Infuraとは
Infuraとはフルノードをたてなくてもdappsの情報処理をイーサリアムブロックチェーン上で可能にするホスティングサービス。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

イーサリアム開発者がブロックチェーンの中央集権化を危惧

バックエンド開発者でRedditのイーサリアムページのモデレーターを務めるAfri Schoedon氏 (ハンドルネーム:5chdn)が、Infuraに依存し過ぎては1日100億件の取引数を処理する事はできないと発言し、注目を集めている。

Infuraへの依存を止めないと、イーサリアムのビジョンは失敗に終わってしまう。

Infuraは、ブロックチェーンのノードをユーザーの代わりに運営するホスティングサービスの一種で、現在、時価総額25位の仮想通貨Oxや、クリプト・コレクタブル・ゲームのCryptokitties、イーサリアムウォレットのMetaMaskなどがスケーラビリティ向上の為に利用されている。

Infuraのサービスを利用する代表的なものは以下の通りだ。

出典:Infura

イーサリアムに携わる開発者のSchoedon氏は、Infraに対する依存への危機感をツイッターで表し、Infuraのサービスを分散化するか、分散化されているネットワークを構築しないと、イーサリアムのビジョンは失敗に終わってしまうと警鐘を鳴らした。

イーサリアムの元々のビジョンはボーダーレス、非許可型で威圧の無い自由なブロックチェーンだったが、Schoedon氏はそもそもdappsのフルノードを中央集権化している第三者に委託しては、本当の意味で分散化されているとは言えないと指摘している。

フルノードはトランザクションデータをすべて所有しているノードで、ネットワークの全ての履歴が見られるが、その代償として多大なデータ容量を必要とされている。

“People think that in order to have a fully verified Ethereum blockchain (aka full node), you need to run an archival Ethereum node. Running an archival node is thought to be an issue for Ethereum because an archival node currently takes up to 1.4 Terabytes (data point provided by Afri Scheoden, a developer at Parity Tech),” cryptocurrency researcher Julian Martinez wrote.

認証されたイーサリアム・ブロックチェーンを設置する為には、取引履歴が全て記録されるアーカイブ・ノードが必要と思われている。

しかし、アーカイブノードの運営には1.4テラバイトのデータ容量を要する為、イーサリアムの問題の一つとされている。

と仮想通貨の研究家であるJulian Martinez氏は言う。

しかし、案外知られていない事実が、ブロックチェーンのフルノードには、一般的には2種類あるということだ。

大概の場合、フルノードという言葉は全てのデータをダウンロードして、全て記録するアーカイブ・ノードを指すが、実は全てのデータをダウンロードした後、必要でないデータを削除する「剪定ノード」がある。

不要なデータを「切り落とす」為、本来は枝を切る事で木の健康を保つ手入れ方法に擬えるこの名称が定着した。

実は設置が容易な剪定(せんてい)ノード

難解だとされて敬遠されがちな上、膨大なデータ容量を閉める為、専用のパソコンが必要となるアーカイブ・ノード(フルノード)だが、一般的なユーザーの場合はアーカイブ・ノードを設置する必要性はないとMartinez氏は説明。

…しかし、膨大なデータを占める過去データを削れば、データ容量は大幅に削減でき、剪定(せんてい)ノードはアーカイブノードの1.4テラバイトに対して、90GBの容量で済む。

以前のデータは消去されるが、過去データを復元する為のデータはブロックチェーンに記録される。

過去データを全て記録せず、必要な時以外は切り落とす事で軽量化が可能な剪定ノード(Pruned Node)の場、フルノードの約84%の容量を削減できる為、案外イーサリアムノードの運営は難しくない事が伺える。

CoinPostの関連記事

仮想通貨イーサリアムの開発者:11月の大規模ハードフォークは間に合う
本来10月14日にリリース予定であったイーサリアムの大規模アップデート「コンスタンティノープル」の試験利用に遅れが出ていたが、10月12日に開かれた会議で、11月にはハードフォークに間に合うと言及。
仮想通貨イーサリアムのショート激減、底打ちを示唆:Genesis Global Trading調査
仮想通貨イーサリアムの価格が年初来安値を大幅更新した今年9月、価格下落を見込んだETHの借入が全体の4%にまで減少、機関によるETHショートの関心低下と相場の底打ちを示唆している。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。
17:26
スイスFINMA規制のAMINA銀行、リップル社RLUSDを世界初サポート
スイス金融監督局(FINMA)規制下のAMINA銀行が、リップル社の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の取扱いを開始。時価総額660億円超のRLUSDをサポートする世界初の銀行として、機関投資家向けに保管・取引サービスを提供。
16:14
米仮想通貨取引所コインベース、「LiquiFi」買収でトークン発行支援事業強化へ
米コインベースがトークン管理プラットフォーム「LiquiFi」を買収。トークン発行者を初期段階から支援するプラットフォームであり将来的に機関投資家向けサービスにも統合予定だ。
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧