SECの主張に異議
米リップル社は29日、米証券取引委員会(SEC)との間の裁判で新たな申立書を提出した。店頭取引(OTC)によるトークン販売を通じて暗号資産(仮想通貨)XRPの価格を抑制しているというSECの主張を否定している。
また、リップル社の財務文書などの一部を非公開とすることに反対するSECの主張に異議を唱えた。
#XRPCommunity #SECGov v. #Ripple #XRP @Ripple has filed a reply letter in further support of its Motion to Seal documents in connection with the @SECGov’s Motion for Judgment and Remedies. pic.twitter.com/NeuFZII1m8
— James K. Filan 🇺🇸🇮🇪 (@FilanLaw) May 29, 2024
リップル社は、現在はもうOTC取引を行っておらず、ODL(オンデマンド流動性)製品を通じて顧客にXRPを販売していると述べた。また、その条件については次のように説明している。
ODLで使用するためにリップル社が現在顧客に販売しているXRPには、一部の取引相手に提供される割引など、店頭契約にみられるような条件は一切ない。
リップル社がOTC販売による割引を行って、意図的にXRPの価格を抑制しているというSECの主張に異議を唱えている格好だ。
リップル社は4月にも販売方法を変更したと説明していた。SECの請求する罰金は過大だとした申立書の中で、裁判所が証券性を指摘した機関投資家への販売については、すでに必要な措置を講じたと述べている。
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オンデマンド流動性(ODL)とは
リップル社が提供する国際送金ソリューションの1つ。異なる通貨の送金を行う際のブリッジ通貨としてXRPを利用することが大きな特徴である。1つの通貨をXRPに交換し、そのXRPを別の通貨に交換することで送金を実行する仕組み。
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財務・販売情報は非開示が正当と主張
SECは今月、裁判所に対して、リップル社の財務・証券販売情報の非開示要求を却下すべきだと申し立てていた。その内容が、裁判所による是正措置や罰金などの決定に影響する可能性がある「司法文書」にあたると主張する格好だ。
今回、リップル社はこの主張についての反論も行っている。同社はすでにXRPの販売手順を修正していることから、過去の契約には「継続的な関連性がない」と述べた。
この裁判の発端は、SECが2020年12月、リップル社がXRPの販売という「未登録証券の提供」により13億ドル以上を違法に調達したと提訴したことにある。
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昨年7月には米地裁がデジタルトークンとしてのXRPそれ自体は有価証券ではないと判断した。これを受けて、リップル社のスチュアート・アルデロティ最高法務責任者は米国の銀行など金融機関もODLを使うようになるだろうと期待する見解を示している。
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この部分的勝利の後、米仮想通貨取引所コインベースはニューヨーク州以外でXRPを再上場した。さらに今月にはニューヨーク州でも取り扱いを再開している。
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