6/22(土)〜6/28(金)の仮想通貨相場
国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
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bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)
今週、6/22(土)〜6/28(金)の仮想通貨相場の仮想通貨相場週次レポート:
今週のビットコイン(BTC)対円相場は、週明けに急落を演じた後、戻りを試す展開となっている。
24日にMt.Gox管財人事務所が7月から弁済を始めると発表したことで、需給悪化の思惑でBTCは1000万円を割り込むと、米時間には米ハイテク株の下落が相場の重石となり、一時は940万円周辺まで値を下げた。
一方、これによりドル建てBTC相場が心理的節目の6万ドルを割り込むと、相場は5.85万ドルで反発し、翌25日には反動高で半値戻しを回復した。
その後のBTC相場は、6.2万ドル水準となる998万円の上抜けをトライするも、28日の米インフレ指標の発表を前に失速、26日には米政府のアドレスからコインベースに3940BTC(≒390億円)の送金が確認され、980万円周辺まで下落した。
27日には、第一・四半期の米GDP成長率確定値が、改訂値の+1.3%から+1.4%に上昇修正されたが、前期比では+3.4%から急速な成長の減速が確認されたほか、5月の米耐久財受注でコア指数にあたる非国防資本財が予想の+0.1%に対して-0.6%と大幅に下振れたことで、BTCは1000万円を一時回復した。
その後の相場は再び失速したが、日本時間28日朝方に行われた米大統領選の第1回TV討論会でトランプ氏が優勢になったことを受け、相場は底堅く推移している。
BTCのドル建て相場は、先週末に高値レンジ中盤を割り込むと、週明けにMt.Gox弁済開始による需給悪化懸念で下値を模索する展開となり、一時は6万ドルを割り込んだ。
依然として5月1日からの相場上昇の全値押し水準まで下げ切ってはいないが、これにより下値目標達成感から反動高となり、週明け以降はなんとか下げ止まった格好だ(第2図)。
ただ、28日米時間に発表される5月の米個人消費支出(PCE)価格指数を控え、相場は方向感に欠ける展開となっている。
5月の米国のインフレ指標は消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)共に前年同月比で伸びが鈍化している他、消費に関する指標も減速しており、PCE価格指数もどちらかと言えばBTC相場の支援材料になる公算が高いと見ている。
しかし、テクニカル的なセンチメントの悪化から、レンジの半値押し水準を含む6.4万ドル〜6.5万ドルエリアでは戻り売りが入りやすいと指摘され、上値余地は限定的だろう。
一方、PCE価格指数が上振れサプライズとなれば、BTCは再び6万ドル割れを試すだろう。
今週は相場急落後の揉み合いで、先物市場ではロングポジションが徐々に積み上がっており、相場が心理的節目を割り込めば、ロングの投げを伴って今度こそ全値押し水準の5.65万ドル周辺まで下落しそうだ。
関連:bitbank_markets公式サイト
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