ヴィタリック氏らが経費を説明
暗号資産(仮想通貨)イーサリアムのヴィタリック・ブテリン共同創設者らは27日、イーサリアム財団の2023年支出内訳を説明した。
イーサリアム財団は23日、米取引所クラーケンに約140億円相当のイーサリアムを送金しており、同財団エグゼクティブ・ディレクターの宮口あや氏が、助成金と給与など財務管理活動の一環だと説明していた。
また、今後売却は計画的かつ段階的に行われるとも述べている。この動きにともなって、財団による経費の支出状況について注目が高まっていたところだ。
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具体的な支出内訳
支出内訳のうち、最大の割合(36.5%)だったのは「New Institutions(新しい組織)」への支出だった。
Updates from @0xstark on EF spending.
— vitalik.eth (@VitalikButerin) August 27, 2024
The key info is in this chart.
The "new institutions" category basically means @NomicFoundation, @TheDRC_ , @l2beat, @0xPARC etc – no World Economic Forum insect protein research here!
More info has been and will be published; see thread. https://t.co/sWVfQQ5XQF pic.twitter.com/FY2EPT7Wiz
イーサリアム財団の広報担当ジョシュ・スターク氏によれば、これは「長期的にイーサリアムのエコシステムを強化・サポートできる新しい組織の構築を支援すること」に充てられている。
「新しい組織」の例としては、レイヤー2プロジェクトの情報を提供するL2BEAT、イーサリアム開発のためのオープンソースソフトウェアを提供するNomic Foundation、分散型エコシステムのリサーチを行うDecentralization Research Center、暗号化の研究応用プログラム0xPARCなどが挙げられた。
イーサリアム財団はここ数年、エコシステムをサポートするプログラムへの助成金額を拡大している。2021年には136のプロジェクトに合計2,690万円、2022年には397のプロジェクトに3,000万円、2023年には498のプロジェクトに6,110万円が支給された。
特に、2023年には前年比で倍増していることがわかる。
レイヤー2(L2)とは
「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。
▶️仮想通貨用語集
次に大きな支出先はL1(レイヤー1)の研究・開発だ。これには、外部チームへの助成金とイーサリアム財団内部のリサーチへの助成金が含まれており、24.9%を占めている。
イーサリアム実行レイヤー・クライアントのGo-Ethereum(Geth)やSolidityの研究開発、Devcon、イーサリアムプロトコルの研究・改善に取り組むRobust Incentives Groupなどへの助成金がこのカテゴリーに入る格好だ。
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その他に、コミュニティ開発が12.7%で3番目に大きい支出となり、応用ゼロ知識証明が10.4%と4番目だった。
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