はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアムのステーキング集権化への対応策、ブテリン氏が解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムの課題

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は20日、ブログを公開し、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)の中央集権化に対応するための解決策について説明した。

経済圧力によってステーキングの集権化が進むことは、イーサリアムの最も大きなリスクの1つだと主張。ステークした数量が多いほど報酬を得やすくなる仕組みでは、当然のように大規模なステーカーがネットワークを支配するようになり、小規模のステーカーはネットワークを抜けて大きなプールに参加せざるをえなくなると課題を指摘している。

PoSとは

基本的に、保有(ステーク)する仮想通貨の割合に応じて、ブロックを新たに承認・生成する権利が得られるコンセンサスアルゴリズムのこと。

▶️仮想通貨用語集

ブテリン氏は今月、「イーサリアムプロトコルに起こりうる未来」と題するブログを続けて発表しており、今回はその3回目。過去にはステーキング要件を32ETHから1ETHへ大幅緩和することなど、各回ともアップグレードの名称に合わせて執筆しており、今回は「The Scourge」について説明した。

関連イーサリアムのステーキング要件32ETHから「1ETH」への大幅緩和とバリデータ分散化を提案 ブテリン氏

関連イーサリアムで10万TPS(秒間処理速度)目指す、ヴィタリック

上述した内容からわかる通り、The Scourgeの主な目標は「PoSの設計における集権化への懸念を軽減すること」。この取り組みはすでに進行しており、ブテリン氏は今回、どんな問題を解決しようとしているのかなどを解説した。

集権化が進むと51%攻撃、トランザクションの検閲などのリスクが高まるとブテリン氏は指摘。また、集権化のリスクに加え、イーサリアムユーザーに与えられるはずの価値が少数のグループに集中してしまうリスクもあると説明している。

イーサリアムを大量に所有するステーカーは、最大抽出可能価値(MEV)を得るために高度なアルゴリズムを使うことが可能で、ブロックごとの収入を増やすことができると指摘。そして、リキッドステーキングを行うことで、イーサリアムがロックされることに対し、より効率的に対応もできると優位性を述べた。

今後の対応

一方、ブテリン氏は、集権化のリスクは昨年に大幅に理解が進んだとの見方を示した。このリスクは、ブロックの構築とステーキングの資金という2つの重要な要素にあることも十分理解されているとし、今年は対策も進んできていると述べている。

The Scourgeでは、特にMEVやステーキングプールの問題に取り組んでステーキングの集権化のリスクを減らしたり、ユーザーから価値が過度に奪われるリスクも軽減したりすると説明した。

例えば1つの技術として、ユーザーが送信したトランザクションを一時的に保管するメモリプール(mempool)を暗号化する技術を紹介。この技術を導入すると、ブロックを作る主体(Builder)がトランザクションの内容を見ることができなくなると解説している。

今後は具体的に、ブロック構築の仕組みとステーキングの経済的側面を修正していくとし、エコシステム内のアプリにも協力してもらうことができるとも説明した。

関連イーサリアムの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、おすすめ取引所選び

関連おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/22 火曜日
12:01
ビットコイン高値圏を推移、イーサリアムはETFへの資金流入が急拡大
ビットコイン(BTC)が最高値付近で高止まりする中、イーサリアム(ETH)現物ETFへの資金流入が先週だけで2180億円を記録し、運用資産残高は2.3兆円を突破。ETH価格は月初来50%超の大幅上昇。企業による戦略的保有拡大や11月のFusakaアップグレード、SEC委員長の規制明確化発言も追い風に。
10:57
米ストラテジーとトランプ・メディア、財務戦略強化でビットコイン買い増し
米ストラテジー社が仮想通貨ビットコイン約1,090億円相当を追加購入し、保有総量60.7万BTCに。トランプ・メディアも、約2,950億円相当のビットコイン関連資産保有を発表している。
10:44
NFT市場の時価総額が60億ドル超え 取引増加で25年2月以来の水準に
NFTの時価総額が一時68億ドルを超え、今月に入って増加基調にある。有識者の分析によると、イーサリアム等の仮想通貨の強気相場などが背景にあるようだ。
08:40
40万ETH保有計画のThe Ether Machine、ナスダックのSPAC上場目指す
仮想通貨イーサリアムに特化した事業を計画するThe Ether Machineという新しい企業が自社の誕生を発表。SPACとの合併によってナスダックに上場する計画である。
07/21 月曜日
14:00
IMF、エルサルバドルのビットコイン購入停止を指摘 政府は継続主張
国際通貨基金がエルサルバドルによる仮想通貨ビットコイン購入が停止していると報告した。同国政府の継続購入発表と食い違い、実際の保有状況に疑問符が浮上している。
13:41
英国政府、押収仮想通貨の売却に向け準備か 資金調達の可能性も
英国政府が押収した仮想通貨の売却を検討している。押収したビットコインなどは合計で1兆円規模と推定される。財政難の中、新たな資金調達手段となる可能性が指摘されている。
07/20 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、投資会社創設者によるETH1万ドル到達予測やXRPの最高値更新など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1800万円目前で揉み合い、米規制緩和進展が下値支え|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1800万円を窺う展開。史上最高値更新後の高値揉み合いが続く中、米下院でのジーニアス法案可決など規制緩和の進展が相場を支援。トランプ政権の仮想通貨政策レポート公表を22日に控え、戦略的ビットコイン備蓄の具体策にも注目。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ大統領による米初の仮想通貨包括規制法署名に高い関心
今週は、ビットコインの価格予想、古参ビットコイン大口保有者の動向、トランプ大統領による米初の仮想通貨包括規制法への署名に関する記事が最も関心を集めた。
07/19 土曜日
13:50
トランプ一族関連のWLFI、4.5億円分のイーサリアムを追加購入 総額370億円超に
ワールド・リバティ・フィナンシャルが861ETHを新規購入し、総保有量は70,143ETHに到達。仮想通貨法案可決が追い風に。
13:20
ジャック・ドーシーのブロック社、S&P500指数に追加へ
ジャック・ドーシー率いるブロック社がS&P 500指数に追加される。株価は時間外取引で10%以上上昇した。同社は米国製の新ビットコインマイニングチップを年内発売予定だ。
11:30
ピーター・ティール支援の仮想通貨取引所ブリッシュがIPO申請=CNBC
元NYSE社長トム・ファーレイ率いるブリッシュが証券取引委員会にIPOを申請。コインデスク買収実績を持つ同社の上場計画と業界動向を報告。
11:02
著名アナリストが分析、「ビットコインからイーサリアムへ資金移動、アルトシーズンの兆し」
ウィリー・ウー氏らがアルトシーズン開始を予測。仮想通貨ビットコインからイーサリアムへの資金ローテーションが本格化し、アルトコイン市場の上昇環境が形成。
10:05
JBA、暗号資産アンケート 分離課税20%導入の場合84%が投資増額意向
日本ブロックチェーン協会が暗号資産税制アンケート結果を公表した。保有者の84%が分離課税20%で投資増額すると回答した。また、10人に1人以上が暗号資産を保有などの結果も出た。
08:50
仮想通貨全面高の一週間、米下院クリプトウィーク振り返りと今後の見通し|仮想NISHI
今週の仮想通貨市場は、米下院で開催された「仮想通貨週間」において、ビットコインが史上最高値となる12万ドルを超える展開となった。アルトコイン市場においても大幅な上昇が見られた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧