Web3開発の勢力図が変化、ソラナが急成長
仮想通貨に特化したベンチャーキャピタル、Electric Capitalは12日、Web3(分散型ウェブ)の開発者動向に関するレポートを公表した。
Electric Capitalの2024年の年次開発者レポートによると、過去1年間で、新規の仮想通貨開発者が39,148人参入した(2024年11月終了時点)。新規開発者が最も多かったのは、ソラナで7,625人となり、前年比83%増を記録した。
これはイーサリアムの6,244人を上回る数字となり、新規参入開発者の獲得においてソラナが初めてイーサリアムを超える結果となった。
Electric Capitalによると、開発者の増加に伴い、ソラナのエコシステムも急速に拡大している。ソラナはNFTやDEX(分散型取引所)の分野でもリードしている。
NFTの総ミント数も2024年に過去最高を記録し、そのうちソラナでミントされた取引が64%を占めた。毎月のDEXでの取引数は2024年1月時点から約3倍となっており、そのうち約81%がソラナで行われた。これらはソラナの低い手数料に後押しされたとみられる。
関連:Web3開発者の減少要因、急成長中のエコシステムは?-Electric Capital報告
業界全体の開発者数は安定推移、長期開発者の貢献度上昇
2015年のイーサリアムブロックチェーンの開始以降、仮想通貨の開発者は年率39%で増加している。2015年には開発者数は約1,000人だったが、2024年に業界全体の開発者数は約2.3万人となっている。
業界全体の総開発者数は前年比7%減となったものの、仮想通貨業界で2年以上の経験を持つベテラン開発者は27%増加した。これらベテラン開発者は全コードコミットの70%を占め、業界の技術基盤の強化に貢献している。
コードコミットとは
コードコミットは、バグ修正や新機能の追加など、さまざまな変更を行った数を指し、仮想通貨プロジェクトの開発進捗を示す重要な指標。
コードコミット数が多いほど、プロジェクトが活発に開発されていることを示し、プロジェクトの信頼性や将来性を判断する材料となる。
新興プラットフォームであるソラナの台頭と、イーサリアムの既存レイヤー2ネットワークを含めた包括的なエコシステムの発展により、開発者コミュニティの多様化が進んでいる。
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