WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

zkMeとは Web3でプライバシーを重視したデジタル・アイデンティティの先駆者

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

昨年12月に施行されたEU暗号資産市場規則(MiCA)など世界中で規制環境が変化し、コンプライアンスを遵守しながらプライバシー保護ができる技術の重要性が増しています。これに伴い現在、ブロックチェーン技術を活用したデジタル・アイデンティティ分野の注目度が高まっています。

zkMeはデジタル・アイデンティティでプライバシーを保護しつつ、コンプライアンスを遵守できる分散型IDインフラストラクチャーです。ゼロ知識証明を活用しており、完全に分散化された状態で必要な情報のみを相手に開示することが可能となります。これにより、個人データが守られ、安全に身分証明をすることができます。

zkMeの創設者アレックス・シアー氏はWeb3におけるプライバシーの重要性について明確なビジョンを持ち、デジタル・アイデンティティの可能性について多角的な視点から考察しています。本記事では、デジタル・アイデンティティの可能性について先駆者であるzkMeについて詳しく解説します。

目次
  1. zkMeとは?
  2. zkMe創設者のビジョン
  3. zkMeの技術的アプローチ
  4. パートナーシップや投資情報
  5. zkMeの今後
  6. まとめ

zkMeとは?

出典: zkMe

主な特徴

zkMeは分散型IDインフラストラクチャで、ゼロ知識証明を活用したアイデンティティ・ネットワークが構築されています。

個人情報などの情報源が別のチェーンや物理デバイス上にすでに信頼されている場合、その認証情報をプログラムで自動的に任意の数のサービスプロバイダーにブリッジできます。よって、1度検証された認証情報を再利用することができるので認証プロセスの効率化を実現しています。

zkMeを利用することでユーザーはプライバシーを侵害されることなく、許可された相手に限定して情報を開示するなどデジタルIDを精密にコントロールすることができます。プライバシー性能が高く、コンプライアンスに対応できる革新的なアプローチが採用されています。

分散性・秘匿性が高い本人確認手続きができるzkKYC

出典: zkMe

zkKYCはWeb3企業がコンプライアンスを遵守しながら分散化された状態で、顧客データのプライバシーとセキュリティを維持できるように設計された身元確認ソリューションです。ゼロ知識証明が活用されていて、オンチェーンで機密情報を公開することなくユーザーの身元を確認し、グローバル基準のKYC(身元確認)要件を満たすことが可能です。

zkKYCで提供されている機能はこちらです。

  • 生体認証: 顔認証によるbot排除と重複チェック
  • 本人確認: 高精度な偽造文書識別
  • 住所証明: 居住確認の自動化
  • 背景調査: リスクのある人間の特定
  • 継続的な監視:取引確認の自動スクリーニング

対応プラットフォーム: Webブラウザ、モバイルアプリ(iOS、Android)、デスクトップアプリ

zkMe創設者のビジョン

運営会社

zkMeは2022年12月に設立されたzkMeTechnology Limitedが運営・開発を主導しています。主なプロダクトはzkMe Protocol、zkMe Networkでユーザーは多種に渡るアプリケーションで個人IDを安全に管理したり証明することができます。今後もデジタル・アイデンティティ分野を牽引していくことが予想されています。

zkMeの創設者であるアレックス・シアー氏のビジョン

zkMeの創設者であるアレックス・シアー氏は自動車産業からWeb3デジタル・アイデンティティ分野へ転身しています。それについてアレックス・シアー氏は

理由はインターネットの方向性を確信したからです。zkMeは、プライバシーとデジタル・アイデンティティが未来の主流であることを見越して開発されました。以前は大胆な賭けだと思われていましたが、現在では必然となっています。

プライベートデータを所有する私たちにとってデジタル・アイデンティティは非常に価値が高いです。

と確かな自信を持って語っています。zkMeは現在も急成長を遂げているWeb3デジタル・アイデンティティ分野の先駆者として、この分野の将来に対して明確なビジョンを持っています。

zkMe誕生の経緯

zkMeの起源は、「Web3が大衆へ普及するには伝統的な金融と分散化された世界の架け橋となる普遍的なアイデンティティに関するレイヤーソルーションが必要である」という重要な観点から生まれました。

具体的な内容として、カウンターパーティーリスク管理とデューデリジェンスの実施は伝統的な金融にとって重要な満たすべき要件です。これに対してアレックス・シアー氏は次のように説明しています。

zkMeを導入する以前は、これらの要件を満たすのは不可能でした。

多くのプロジェクトは、普遍的なアイデンティティに関するレイヤーソリューションの実現に挑戦していました。ゼロ知識証明技術によって効率性が向上して初めて、Web3で完全に分散化され、プライバシーを保護しつつコンプライアンスに準拠したアイデンティティソリューションを構築することが可能となりました。

このビジョンは市場にも強く反響しています。zkMeは初の完全な分散型FATF(Financial Action Task Force: 金融活動作業部会)準拠のKYC(個人認証)サービスプロバイダーとして、100万人以上のユーザー認証や70以上のWeb3プロジェクトとの提携など素晴らしい実績を誇っています。モバイルアプリのダウンロード数は36,511に達し、市場で多く採用されていることを示しています。

zkMeの技術的アプローチ

zkMeの技術的特徴

zkMeの特徴は個人データの取り扱いに対する独自のアプローチにあります。プラットフォームで最先端のゼロ知識証明技術を採用しており、ユーザーが重大な情報を露出させることなく、ID認証することができます。zkMeのCIOであるセシリア氏はオープンキッチンを例に出して説明しています。

誰でもどのようにデータが処理されるのかを確認することができます。閉められたドアの向こう側で何が起きているのか判然としない多くのプロジェクトとは異なり原材料が公開されていて健全です。

他のゼロ知識証明利用プロジェクトとの違い

その他のゼロ知識証明を採用したプロジェクトとの大きな違いはデジタル・アイデンティティ分野での活用です。ゼロ知識証明はスケーラビリティとプライバシーの2点において他のロールアップ技術に対する優位性があります。

zkMeでは特にゼロ知識証明の2つ目の利点である、ユーザーが必要なデータのみを提供できる「真偽の提示」という特徴を活かした高いプライバシー性能をプロジェクトに導入しています。

ゼロ知識証明を活用することでコンプライアンス要件を満たしながらプライベートな検証を可能とする分散型IDネットワークが構築されています。

さらに、zkMeはゼロ知識証明を活用して資格証明(Credential)の再利用を可能にします。従来は繰り返し本人確認をする必要があったのですが、zkKYCを利用することで認証情報を複数のプラットフォームで再利用できるようになります。マルチチェーン・アプリケーションへのアクセスを1度の認証で完了できるオールインワンの本人認証技術が導入されています。

zkMeアイデンティティ・ネットワーク

zkMeのアイデンティティ・ネットワークは透明性のある検証プロセスを保証する一方、ユーザーには自身のデータを管理して資格証明(Credential)の共有で報酬を得ることを可能とする分散型ネットワークが構築されています。

ユーザーのメリットやユースケース

強固な技術基盤によってWeb3エコシステム全体で独自の価値を提供しています。ユーザーにとってはこのプラットフォームがプライバシーを保証して再利用可能な資格証明(credential)による安全な検証と価値取得の両方を可能とします。

ユーザーは、KYC(個人認証)手順を繰り返す必要がなくなり、さらに個人データ漏洩リスクを排除できます。一方、開発者は包括的なSDKとAPIを活用して、エコシステムの迅速な統合と拡張を実現可能です。

zkMeではどんなデータをブロックチェーンにブリッジできるのか?

人口統計データ 市民権、氏名、性別、民族、歳
個人データ 教育、信用スコア、職業、社会保険番号、生体認証データ、電話番号、住所、電子メールアドレス
Web2データ オンライン購入、閲覧履歴、Web2プラットフォームでの活動結果、コミュニティ、ソーシャルメディア(X、Facebook、YouTube)、ゲームの記録、メンバーシップ、検索エンジン

このように、ID情報として必要なデータのほぼ全てを網羅しています。

出典: zkMe

zkMeの導入事例の一例として、2024年9月にRWA(リアルワールドアセット)のトークン化に特化したプロジェクト「Plume」とパートナーシップを結び、Plumeネットワークに統合されました。これにより、Plume上に構築されたDApp(分散型アプリケーション)でコンプライアンスを遵守しながらコスト効率の高い身分証明サービスを提供することを可能としています。

パートナーシップや投資情報

出典: zkMe

zkMeの技術力による圧倒的な信頼感

アレックス・シアー氏は自社の技術力に対してこのように語っています。

自身を現代のデジタル分野で優れた職人であると考えてください。当社は、ドイツのエンジニアリングの精密さを持ちながらWeb3の迅速な速度で動いています。他社が派手な物語を作り上げることに焦点を当てている一方、私たちは高度な技術を持つIDインフラストラクチャを30以上の主要なブロックチェーンネットワークに実際に構築しています。

zkMeでは非常に優秀なエンジニアが開発を行っています。優れた技術力によってWeb3の様々な領域のプロジェクトや投資家から高い信頼を寄せられています。

パートナーシップの提携

zkMeはすでに、DeFiやWeb3ゲーミングプラットフォームなど様々な分野で70以上のWeb3プロジェクトとパートナーシップを結んでいます。

zkMeが提携しているパートナーシップの内一例
RWA(リアルワールドアセット):Plume、 Web3決済サービス:Xion Global、 DeFi(分散型金融):KyberSwap、Singularity、 zkプロトコル:Hinkal、 Web3ゲーミングプラットフォーム:CARV

zkMeの投資情報

Web3業界が増加し続ける規制要件を切り抜ける中、zkMeのゼロ知識証明技術はコンプライアンスを遵守しながらプライバシー保護を可能とするソリューションとしての地位を確立し続けています。

プラットフォームの革新的なアプローチは大手投資会社から認められており、Multicoin Capitalがリードインベスターを務め、OKX VenturesとRobot Venturesが参加した直近の400万ドルのシードラウンドを含む総額600万ドル以上の資金を確保しています。

zkMeの今後

デジタル・アイデンティティ関連の市況

EU暗号資産市場規則(MiCA)

EU暗号資産市場規則(MiCA)が2024年12月30日に施行されました。MiCAは暗号資産の発行からサービス提供まで基本的に全ての暗号資産関連活動を対象としています。投資家の保護や金融の安定性向上を目的とし、Web3プロジェクトが健全な活動を目指しています。これにより、各プロジェクトに対して高いコンプライアンス要件を課しています。

MiCAの施行によりコンプライアンスを順守しながらプライバシー保護を可能とするソリューションへの需要が急騰しています。zkMeのインフラはプロジェクトがこれら要件を満たしながらユーザーのプライバシーを保護するのに最適なソリューションとしてポジションを維持しています。

国内データプライバシー保護法

日本国内でもデータプライバシー保護法、個人情報保護法で個人情報の取り扱いに関して高いコンプライアンス要件が設けられています。他にもWeb3に対する新しい法規制などの整備が進められている中で、Web3プロジェクトを展開するにはコンプライアンスを重視する必要があります。

Web3関連企業、コミュニティはzkMeを活用することで、個人認証を必要とする場合にコンプライアンスを遵守しながらプロジェクトに導入することが可能です。

3本の柱を中心とした戦略的フレームワーク

今後、zkMeはエコシステムの価値と参加者の貢献度を合致させる包括的なトークノミクスモデルを導入する予定です。3本の柱にフォーカスを置いた戦略的なフレームワークを作成しています。

  • 早期サポーターは構造化されたインセンティブメカニズムによるエコシステム報酬を獲得できるようになります。
  • アクティブユーザーは将来の価値分配イベントで優先権を獲得できます。
  • データ提供者は持続可能な価値共有システムから利益を得ることができます。

これら戦略的フレームワークを通じて、zkMeエコシステムの拡大が期待されています。

zkMe創設者の2025年の予想と確信

zkMeのチームメンバーは、プライバシーを保護するアイデンティティソリューションによってDeFi(分散型金融)、GameFi(ゲーミファイ)、RWA(リアルワールドアセット)など様々な領域のエコシステムを強化することに期待しています。

アレックス・シアー氏は2025年に向けて次のように予想しています。

2025年は変革の年になります。EU暗号資産市場規則(MiCA)の実施によって、早期エコシステム参加者とアクティブユーザーはすぐに自身の貢献が有意義であることを理解できます。Web3のプライバシーとアイデンティティに関心のある全ての人の今後数ヶ月間は刺激的なものになります。

zkMeは未来を作るだけではなく、その最先端でデジタル・アイデンティティ分野を切り開いています。個人データ主権と価値創造が集中するデジタル世界では、コンプライアンスを順守しながらプライバシー保護を可能とするソリューションは有望なだけではなく、今後の社会に不可欠なものです。

データ主権とプライバシーファーストなWeb3を信じる人にとって2025年は大きな変革の年になることが期待されています。

まとめ

zkMeは、ゼロ知識証明を活用して、プライベートで安全なID検証を提供する革新的なデジタル・アイデンティティソリューションでWeb3の未来を切り開いています。

2025年は昨年に施行されたMiCAなど様々な規制に対応してWeb3プロジェクトはコンプライアンス意識をさらに高めることが求められています。プライバシー保護をしながらID検証をするためにもzkMeを導入することでコンプライアンスに関する多くの課題を解決することが可能となります。今後もデジタル・アイデンティティ分野を牽引するzkMeの展開に期待が高まっています。

関連:分散型IDインフラzkMeネットワーク、新たな報酬プログラムを導入へ

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/01 火曜日
15:20
コインチェックG、仏DFNSと提携 機関投資家向けカストディ検討
コインチェックの親会社Coincheck Group N.V.が仏DFNSと戦略的パートナーシップを締結。国内金融機関向けに機関投資家水準のデジタル資産カストディ基盤の構築を目指す。KDDIとの資本提携に続く機関投資家事業拡大の一手を読む。
14:22
ハイパーリキッド、クラーケン親会社ペイワードと米国進出を協議=報道
分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドが、クラーケン親会社ペイワード傘下のCFTC登録取引所ビットノミアルを通じ、米国ユーザー向けに無期限先物を提供する計画を協議中だと報じられた。トランプ政権の仮想通貨政策も追い風になっている。
14:00
NYSE親会社ICE、tZEROとトークン化証券の公開市場開発で提携
NYSE親会社のインターコンチネンタル取引所とブロックチェーン企業tZEROがトークン化証券インフラでの提携を発表。ICEはtZEROへの出資と特許ライセンス取得に合意した。
12:47
ロビンフッドチェーン、DEX出来高1日で最高約1400億円に
ロビンフッドチェーンのDEX出来高が8月30日、1日で8億7,500万ドル(1ドル=160円換算で約1,400億円)の過去最高を記録した。ユニスワップv4が4億3,200万ドル(約691億円)、v3が3億5,700万ドル(約571億円)を牽引し、取引件数も552万件で過去最高を更新。トークン発行のポンズも同日、過去最高を記録した。
10:57
イオレ、ハイパーリキッド追加取得完了 累計1億円に到達
東証グロース上場のイオレ(2334)が仮想通貨ハイパーリキッド(HYPE)の追加取得完了を発表。7月30日から8月31日までに約8,709HYPEを8,991万円で購入し、累計取得額が1億円に到達した。
10:27
ストライブ、先週1800BTCのビットコインを買い増し
仮想通貨ビットコインの財務企業であるストライブは、8月24日〜28日の間に1,800BTCを買い増ししたことを米SECに報告。保有数量は2万3,156BTCに増加した。
10:05
予測市場ポリマーケット、米中間選挙に向けて不正取引検知能力を強調
予測市場ポリマーケットが米中間選挙を前に不正が疑われる取引の監視体制は整っていると説明した。競合カルシの対策や関連法案の動きも紹介する。
09:50
ザクラ、ジーキャッシュの秘匿送金を一部で3秒超から200ms未満に短縮
Zakuraが8月29日、ジーキャッシュ向け新ライブラリ「Zakura Common」を公開。証明生成は最大14倍、秘匿送金の作成時間は一部のケースで3秒超から200ミリ秒未満に短縮したと同社は説明する。改修不要で即時利用可能。
09:02
ビットマイン、先週5万3501ETHのイーサリアムを買い増し
仮想通貨イーサリアムの大手財務企業ビットマインは、先週5万3,501ETHを買い増ししたことを発表。イーサリアム保有量は計590万1,112ETHに増加した。
08/31 月曜日
21:20
ストラテジー、2カ月ぶりにビットコイン購入再開 590億円相当
仮想通貨ビットコインDAT大手ストラテジーが4603BTCを平均8万ドルで購入し、前回から約2カ月ぶりの買い増しとなった。保有量は845050BTCに達し、優先株STRCの買戻しも実施した。
15:19
金融庁、信託型ステーブルコインの調書提出免除を要望 2027年度税制改正
金融庁は8月31日、令和9(2027)年度税制改正要望を公表した。信託型ステーブルコインの受益者変更時に必要な税務書類の提出免除を求めており、転々流通する決済手段のため受託者が保有者の変更を把握できない点を課題としている。
14:50
金融庁27年度予算134億円増を要求、暗号資産監視で新室設置へ
金融庁が2027年度(令和9年度)予算・機構定員要求を公表した。総額403億円(前年度比134億円増)を要求し、暗号資産取引業者のモニタリング体制強化やフロンティアAIのリスク対応を担う新室の設置、定員14人の純増を求めた。
14:04
BIS総支配人、ステーブルコインは大規模決済に不適格と指摘
BISのデ・コス総支配人がジャクソンホール会議でステーブルコインに対する懸念を表明し、トークン化預金を推奨した。これに対しテザーのアルドイノCEOが銀行預金の「部分準備制度」への懸念を指摘し反論した。
13:35
enish、株主優待でBTC・SOLを抽選配布 SBI VCトレードと連携
enishは株主優待制度でSBI VCトレードとの連携を発表。2026年12月31日を基準日とする500株以上の株主を対象に、ビットコイン(BTC)およびソラナ(SOL)を総額1,000万円相当・計580名に抽選で進呈する。
13:08
トランプ大統領の元テレプロンプター、カルシでのインサイダー取引で約2750万円支払いへ
米商品先物取引委員会は、トランプ大統領の元テレプロンプター操作者が予測市場カルシにおけるインサイダー取引の件で制裁金支払いなどに同意したと発表した。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧