CoinPostで今最も読まれています

北京金融監督局、仮想通貨『STO』による資金調達は違法と発言|中国政府は厳しい対応を継続か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

北京金融監督局「STOは違法行為」
北京金融監督局の責任者であるHuo Xuewen氏が経済フォーラムに登壇し、STO(セキュリティトークン・オファリング)による資金調達は「違法」と明言した。中国政府の仮想通貨に対するさらなる弾圧的な政策の一環と見られる。
エアドロップとは
仮想通貨トークンにおける認知度向上マーケティングの一種で、少額の仮想通貨トークンを「無料で入手」することが出来るキャンペーンのこと。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

北京金融監督局STOを認めず

中国政府の仮想通貨に対する厳しい姿勢は続く格好だ。

現地メディアが伝えたところでは、12月1日(土)に開催された「グローバル・ウェルス・マネジメント・フォーラム2018」という経済カンファレンスに、首都北京の金融監督局の責任者であるHuo Xuewen氏が登壇し、STO(セキュリティトークン・オファリング=Security Token Offering)による資金調達は「違法である」と発言した。

Huo氏はフォーラムにて、

私は北京で、これからSTOを行い、宣伝しようとする企業に「リスク警告」を発する。

中国政府がSTOを合法と認可するまでは、ICOと同様に違法行為として見なす。

と述べている。

以前にもコインポストで報道したように、STOは、実際の資産に裏付けられた証券型トークンの販売による資金調達である。ICOと似ているが、株や債券など既存の有価証券(セキュリティ)をトークン化しているため、各国の証券法の下で規制されることが予想されている。

STOの成功例はまだ少ないが、最近では米資産管理会社Elevated Returnsが不動産に裏付けられたAspen Coinの販売に成功し、約20億円の資金を調達したことが話題となっていた。

原資産を持つSTOは、より信頼のできる、安全な資金調達手段とみなされることも多いかもしれないが、北京政府は、中国中央政府のICOに対する方針に沿って、ひとまずSTOも違法の調達手段と見ており、慎重に対処しようとしている。

STOの違法状態は、中国政府による仮想通貨弾圧の一環となるか

同国の中央銀行である中国人民銀行が昨年9月にICOを禁止して以来、中国政府は仮想通貨業界に対し、弾圧的な対応を継続している。

仮想通貨の販売や取引に限らず、北京・杭州を含む主要都市では仮想通貨の宣伝活動すらも全面的に禁止されている。

中国政府:北京の次は中国第三の都市「広州」でも仮想通貨イベントの開催を全面禁止
香港の大手ニュースメディア南華早報によれば、1984年に設立された広州における「経済技術開発区」は8月24日、金融システムのセキ...

また、中国国内からも利用可能(VPN経由)だった海外の仮想通貨取引所124社が8月、中国の国家フィンテックリスク対策局からのアクセスを遮断されていることも記憶に鮮明だ。

さらに先月にも、仮想通貨のエアドロップも禁止の取り締まり対象となることが明らかになった。

エアドロップとは、少額の仮想通貨を無償配布するキャンペーンのことであるが、中国人民銀行は『金融安定報告書』において、

発行側が一部トークンを保有しながら、何らかの方法でその価値を持ち上げることで金儲けしようとする、いわば『形を変えたICO』。

と定義されている。

こういった中国の統制はインターネット上の言論にも及んでおり、規制当局の指示で8月にはメッセンジャーアプリWeChatの仮想通貨・ブロックチェーン関連アカウントが恒久的に凍結されていた。

その他にも、検索エンジン最大手Baiduのフォーラムにおける仮想通貨関連投稿もブロックされたことを踏まえると、まだ僅かな成功例しかないSTOに対する実際の禁止政策の施行も決して不思議な対応ではないと言えるだろう。

今後、新しいICOとして注目を浴びつつあるSTOを中国政府がどのように取り扱うかに注目が必要だ。

▶️本日の速報をチェック
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者6,000名突破。

CoinPostの関連記事

【速報】中国規制当局、124の海外取引所へのアクセスをブロックへ|仮想通貨規制を大幅強化する方針
本日、中国の金融規制当局の報道窓口とされている「上海証券タイムズ」は、中国の「国家フィンテックリスク対策局」が国内で利用可能となっている海外取引所を124社特定し、それらのIPアドレスを完全に封鎖する予定であると報道した。中国国内で密かに継続していた取引所へのアクセスを完全にブロックする意向だ。
中国政府、仮想通貨のエアドロップ(無料配布)も違法ICOとして弾圧対象に
仮想通貨関連事業への弾圧を強める中国は、中央銀行の新たな報告書を通してエアドロップに関して言及。仮想通貨トークンを不当に流通させる「違法ICO」の一環だとして問題視、取り締まり強化対象になるとした。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
15:00
コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。
14:00
「ビットコイン半減期は年単位で見れば価格に大きなインパクト」Bitwise分析
Bitwiseは今後の価格についてビットコイン半減期の長期的な影響は過小評価されていると述べた。一方、ゴールドマン・サックスはマクロ経済情況も重要と分析している。
12:00
RWA分散型金融Centrifuge、23億円調達
Centrifugeは新たな資金を利用し、Baseチェーン上に構築され、Coinbase Verificationと統合されたRWA向けの機関投資家グレードの融資市場の構築に取り組んでいく。
10:50
分散型決済Slash Payment、エアドロップ第一弾の詳細発表
仮想通貨決済サービス「Slash Payments」は、独自トークンSVLエアドロップ第一弾の詳細を発表した.。SlashのNFT保有者などが対象となる。
08:15
Roninチェーンが初のWeb2ゲームIP導入、韓国の「Ragnarok」
「Ragnarok: Monster World」は、Ragnarokが出すWeb3戦略ゲームで、タワーディフェンスとモンスター収集の要素を組み合わせたこのゲームだ。プレイヤーは「Ragmons」を集めたり、PvPモードで戦ったり、ギルドを作ったりできる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧