はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

DeFiトレード最適化のDEXアグリゲーター、Odosが果たす重要な役割を解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DeFi(分散型金融)は暗号資産取引を変革し、膨大な暗号資産と金融商品へのアクセスを可能としています。しかし、個々のDEX(分散型取引所)を利用すると規模感が大きい、複雑な取引を実行する際の価格への影響、スリッページ、セキュリティリスク、トークンへのアクセス制限など多くのDeFiに関する複雑性に直面することがあります。

このような現状を解決する一つの方法として、OdosのようなDEXアグリゲーターの活用が考えられます。DEXアグリゲーターは複数の流動性ソースから取引をルーティングすることで最適な価格を実現、取引リスクを軽減し、DEXの取引における様々な課題に対処します。

主要なDEXアグリゲーターであるOdosは高度なアルゴリズムと幅広く深い流動性からトレーダーのオンチェーン取引体験を格段に向上させています。

本記事では、DeFiでの取引でなぜアグリゲーターが必要になるのか、優れたDEXアグリゲーターとは?、Odosの特徴について詳しく解説します。

目次
  1. DEXアグリゲーターとは?
  2. 優れたDEXアグリゲーターの特徴
  3. Odosが優れている理由
  4. まとめ

DEXアグリゲーターとは?

DeFi(分散型金融)の仕組みは複雑で、数百種類に及ぶDEX(分散型取引所)が異なるトークンや手数料、価格でサービスを提供しています。Odosなどのアグリゲーターは数多あるDEXの中から最も効率的でコスト効果の高い取引経路をサーチして取引にかかる手間を省きます。

DEXアグリゲーターを活用する利点

  • コスト効果が高い: アグリゲーターが複数のDEXと流動性プールの中から取引を最適化し、最高のコスト効率の価格をサーチします。
  • 様々な資産へのアクセスが簡単になる: 複数のプラットフォームから手動で検索する手間を省き、探すのが大変なロングテールトークンを含む様々な暗号資産に簡単にアクセスできます。
  • ユーザー体験(UX)の向上: OdosではSimple Swapや高度なルーティングなど独自のツールでユーザーの取引プロセスを効率化し、トレード体験を大幅に向上させています。

各DEXで取引をする上での課題

DEXはDeFiの基盤を構築しています。取引ペアの準備金をプールでリザーブし、数学的な価格曲線や為替レートを定義することで流動性を常時生み出しています。しかし、現状は取引に影響を与えるいくつかの課題が存在しています。

・価格への影響

ユーザーが単一のDEXで取引をしている場合、大規模な取引が流動性プールの資産比率を大きく変動させ、プライスインパクト(価格インパクト)と呼ばれる現象を引き起こすことがあります。これにより、ユーザーは不利な状況に陥ることがあります。

DEXにおいて価格は取引サイズと流動性プールの深さに大きく左右されます。深い流動性を持つ大規模なプールは大きな取引でも価格の変動を最小限に抑えます。一方、小規模な流動性プールは取引サイズによる影響が大きく、価格変動が大きくなる可能性があります。

典型的な流動性プール内でETH/WBTCペアなどの価格曲線がどのようになっているのかを以下のグラフが示しています。

このグラフで取引が実行されると、プール内の資産のバランスが変動し価格比率に影響を与えていることがわかります。

・スリッページ

スリッページとは、取引の予想価格と約定した価格の差です。急激な市場の変動やネットワークの混雑度によって予想よりも不利な価格で取引が実行される可能性があります。

・トークンへのアクセス制限

各々のDEXが全てのトークンをサポートしているのではなく、特に一般的ではないロングテール資産などの取引オプションが制限されている場合があります。

・セキュリティリスク

複数のDEXを使用するためには繰り返しトークンが承認される必要があり、悪意のあるコントラクトや潜在的なセキュリティ脅威に晒されるリスクが高まります。例えば、過去にDAOが1億2000万ドルを搾取された事例がありました。その時の直接的な原因は悪意のあるトークン承認リクエストによるものです。

DEXアグリゲーターによる解決方法

DEXアグリゲーターは、価格の最適化やトークンアクセスの拡大、セキュリティの向上、利便性の向上によってDEXが抱える課題を解決しています。

様々なプロトコルと流動性プールを統合することで、アグリゲーターは取引全体の価格への影響を最小限にしてスリッページを抑え、単一のDEXよりも有利な価格レートを提供しています。

加えて、信頼できる単一のインターフェースで、複数のトークンを承認する必要性を軽減することでセキュリティリスクを回避、取引プロセスをシンプルにしています。

アグリゲーターを利用することで、複数のプラットフォーム間を手動で切り替える必要なく複雑な取引を実行できるため、ユーザーのリソースを短縮できます。

以下がOdosを利用してETHとDAIの取引がどのように実行されたのかを示した例です。

出典: Odos dApp

優れたDEXアグリゲーターの特徴

DEXアグリゲーターはユーザーの資金を大幅に節約することができるため、市場で需要が高いです。よって、現在アグリゲーターの数は50種類以上存在し、1日の総取引量は10〜30億ドルに達しています。ここからは、この中で優れたアグリゲーターの特徴を紹介します。

・ルーティングアルゴリズム

アグリゲーターで最も重要度が高いのは優れたアルゴリズムです。高度なアルゴリズムは価格への影響を最小限に抑えるために複数のプールに取引を分割します。価格を改善するための最良のアービトラージ(裁定取引)を特定し、複雑なマルチトークンのスワップを効率的に処理することができます。

・流動性ソース(Liquidity Sources)

統合された流動性ソースの量と質は価格と利用可能資産に直接影響します。流動性ソースが多いほど最適な価格を見つけられる機会を増やします。よって、深い流動性ソースにアクセスして価格影響とスリッページを減少させることができます。

・豊富なネットワークのサポート

複数のブロックチェーンをサポートするアグリゲーターは、様々な資産へのアクセスを可能にし、さらに多くのトークンと取引ペアを提供します。異なるチェーン間で暗号資産を移転する時間を費やす代わりに、すでに暗号資産が存在するチェーンをサポートするアグリゲーターを選択することで効率的に取引することができます。

より多くのブロックチェーンをサポートするアグリゲーターを選択することにより、取引ニーズをマッチさせることができます。

Odosの場合

OdosはBaseやOptimism、Arbitrum、zkSync Era、Mantleなどの主要なレイヤー2ソリューションとAvalancheやFantomなどの主要ネットワーク内で主要なポジションにあります。例えば、BaseにおけるOdosの週間取引量は現在、6億1900万ドルでトップに位置しています。これはBase上で2番目に大きいアグリゲーターのほぼ2倍の数値です。

出典: DeFiLlama

Odosが優れている理由

Odosは高度なルーティングアルゴリズムを活用し、ユーザーにとって最適な取引経路を提供するトップのDEXアグリゲーターとして活躍しています。

優れたルーティングアルゴリズム

Odosは独自のアルゴリズムを採用し、最も効率的な取引経路を探し出すことができます。価格への影響を最小限に抑えるために複数のプールに分割し、プール毎の価格差を活用して差額を直接ユーザーに還元するよう設計されています。

また、ユーザーがトレードをしていないトークンに関しても膨大な数の中間トークンから探索して最適なアービトラージを見つけます。複数トークンのアトミックスワップ機能によって1回の取引で複数のトークンをスワップすることも可能です。

これらルーティングアルゴリズムやシステムの特徴からOdosの柔軟性と性能の高さが実証されています。

様々なネットワークへの統合

900以上の流動性ソースを保有するOdosは、様々なDEXネットワークへのアクセスを提供しています。

出典: Odos

EthereumやArbitrum、Baseを含む14のEVM互換ブロックチェーンで稼働しており、広範なネットワークをカバーしています。これにより、10万以上のトークンをサポートし、様々な暗号資産を取引することが可能です。

DEX以上の機能提供

Odosは数百以上に及ぶDEXを考慮しています。リキッドステーキングやレンディングサービスなどDeFiプロトコルもOdosのルーティングで考慮されています。

例えば、取引中にstETHをリキッドステーキングプロトコルのLidoを介してETHに変換する方が費用対効果が高いと判断したり、プライベートな流動性ソースを考慮することができます。

ユーザー体験(UX)の追求

出典: Odos

Odosは初心者から経験豊富なトレーダーまで対応したユーザーフレンドリーなインターフェースを提供しています。

最新ツールのSimple Swapでは、スワップにネイティブトークンを必要とせず、スリッページからユーザーを保護することが可能でDeFi取引が簡潔化されています。よって、初心者でも簡単に取引を開始することが可能です。

経験豊富なトレーダー向けのツールとしてAdvanced SwapsとLimit Ordersが提供されています。例えば、Advanced Swapsでは流動性ソースやスリッページ許容度などトレーダーにとって重要な設定をすることが可能です。サンキー・ダイアグラムなどの革新的な視覚化ツールによって取引経路が透明化され、取引がどのように実行されているのか完全に把握できます。

日本語のサポート

Odosアプリケーションでは日本語対応がされています。これによって、国内のトレーダーも安心して利用することが可能です。

まとめ

急速に変化しているDeFi分野では、ユーザーはOdosのようなアグリゲーターを利用することで取引において有利を得ます。さらに、複雑化するDeFiにおいて重要度が増しており、必要不可欠なものとなっています。OdosはDeFiの複雑さを軽減し、セキュリティ性能を高める高価値なツールをユーザーに提供しています。

Odosを利用することでユーザーは暗号資産取引における効率性向上など様々なサポートを受けることができます。Odosを活用して損失の機会を減らし、優れた取引体験を手に入れましょう。

OdosでDeFi取引をはじめる

Odosでの取引を開始するために、app.odos.xyzにアクセスしてウォレットを接続します。この簡単なステップで最適化された取引体験を経験することができます。

複雑化したDeFiにおける様々な機会を模索し、暗号資産取引をより良いものにしましょう。

Odosコミュニティへの参加

DeFiの未来を開拓している活気あるコミュニティの一員になることができます。

  • Odosロイヤリティプログラムへの参加: https://app.odos.xyz/rewardsにアクセスして、スワッピングに対する報酬$ODOSを獲得することができます。
  • 最新情報: Odosの公式X(旧Twitter)で最新情報やアップデート情報を確認できます。
  • コミュニティとの交流: OdosのDiscordグループに参加してコミュニティと交流したりOdosについて理解を深めることができます。
  • Odosを体験する: https://app.odos.xyz/にアクセスし、どのようにOdosがユーザーの取引を最適化してるのか確認できます。

APIの統合に興味のある方はこちらからドキュメントを確認できます。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/19 火曜日
18:37
OKBとは?|OKXの取引所トークンの将来性・買い方・リスクを徹底解説
2025年8月、OKXがOKBを大規模バーンし発行量を2,100万枚に固定。価格は2.5倍に急騰した。OKBの特徴・買い方・将来性を詳しく解説します。
16:43
仮想通貨取引所OKJ、「オフィシャル トランプ」の取り扱いを8月28日から開始
オーケーコイン・ジャパン(OKJ)が8月28日からトランプ大統領関連のミーム系暗号資産「オフィシャル トランプ(TRUMP)」の取扱いを開始。Solanaネットワーク対応で取引所・販売所・積立サービスを提供。
14:05
仮想通貨モネロへ攻撃を仕掛けたQubic 、次のターゲットは?
AIブロックチェーンプロジェクトQubicがモネロ(XMR)への51%攻撃に成功したと発表した。次なる動きとして、コミュニティ投票でドージコインを次のターゲットに選定した。注目を集めたQubicの動機を背景について詳しく解説する。
13:50
著名投資家パリハピティヤ、370億円の新SPAC設立でDeFiやAI投資へ
「SPAC王」と呼ばれたチャマス・パリハピティヤ氏が、分散型金融(DeFi)やAI分野に特化した新たなSPACを設立。370億円調達を目指す。
13:00
「宇宙から届ける分散型インターネット」Spacecoin創業者が語る、衛星通信で実現するWeb3|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、Spacecoin創業者Tae Oh氏独占インタビュー。衛星通信で実現する分散型インターネットとWebX 2025出展について話を伺った。
11:45
2025年末のビットコイン価格予想18万ドル維持、ヴァンエック最新市場レポート
ヴァンエックが最新市場分析で2025年末ビットコイン価格予想18万ドルを維持している。先物需要の回復や、ビットコイントレジャリー企業の動向についても言及した。
11:25
仏上場キャピタルB、アダム・バックから約3.8億円調達でビットコイン戦略加速
欧州初のビットコイントレジャリー企業キャピタルBが、暗号学者アダム・バック氏から220万ユーロの資金調達を実施。追加17BTC取得でビットコイン保有量拡大へ。
10:25
イーサジラ、イーサリアム財務戦略を正式開始
米ナスダック上場企業イーサジラは、企業の新ブランドを正式にローンチし、仮想通貨イーサリアムの財務戦略を遂行すると発表。発表時点で620億円相当のイーサリアムを保有している。
09:45
ストラテジー社、株式発行の基準を緩和 ビットコイン買い増しは76億円相当
米ストラテジー社が仮想通貨ビットコインを430枚追加購入し、保有量は62.9万BTCに達した。株式発行の自主基準も緩和しており、資金調達の柔軟性を向上させている。
08:30
中国大手銀招商銀行傘下のCMB、香港で仮想通貨取引サービス開始
招商銀行傘下の招銀国際証券が18日、香港で仮想通貨取引サービスを正式開始。ビットコイン、イーサリアム、テザーの24時間取引を提供。中国系銀行系証券会社として初の仮想通貨取引ライセンス取得企業となった。
07:10
国民民主党の玉木代表、ステーブルコインの支援を表明
国民民主党の玉木代表は、日本円ステーブルコインJPYCが発行のための登録を取得したことなどを受け、ステーブルコインの取り組みが促進されるように政策面でサポートしていくと表明した。
06:50
米財務省、ジーニアス法に基づく不正活動対策でパブリックコメント募集開始
米財務省が18日、ステーブルコイン規制のジーニアス法に基づき仮想通貨の不正活動検出手法についてパブリックコメントを募集。AI、ブロックチェーン技術、デジタル身元確認などの革新的手法に関する意見を10月17日まで受付。
06:10
米SEC、複数の仮想通貨ETFの承認判断を延期
米証券取引委員会が、トランプメディア運営のトゥルースソーシャルが申請したビットコイン・イーサリアムETFの承認判断を再延期。コインシェアーズのライトコインETFやXRP ETFも同時に延期決定。
05:50
ビットマイン、ストラテジーに次ぐ最大の仮想通貨保有企業に
ナスダック上場のビットマインが66億ドル相当のイーサリアム保有を発表し、マイケル・セイラー氏のストラテジーに次ぐ世界第2位のデジタル資産保有(DAT)企業となった。
05:30
米上場BTCS、世界初のイーサリアム配当を発表
ナスダック上場のブロックチェーン企業BTCSが18日、世界初のイーサリアム配当「ビビデンド(Bividend,)」を発表。1株当たり0.05ドルのETH配当と0.35ドルのロイヤルティ支払いで計0.4ドル相当を株主に提供。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧