AIエージェント銘柄に恩恵
仮想通貨Worldcoin(WLD)の価格が22日、前日比25%上昇して2.4ドルを記録した。この急騰は、トランプ米大統領がOpenAIを中心とした5,000億ドル規模(77兆円)までのAIインフラ投資構想「Stargateプロジェクト」を発表したことを受けたものだ。
トランプ大統領は火曜日の記者会見で、テキサス州を拠点とする新会社「Stargate」が、今後4年間でOpenAIのためのAIインフラに少なくとも5,000億ドルを投資することへの支持を表明。この構想には大規模なデータセンターの建設も含まれている。一方、政府出資のプロジェクトではない。
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共同プレスリリースによると、StargateにはOpenAI、オラクル、ソフトバンクなどが初期出資者として参画。さらに、マイクロソフトとエヌビディアが技術パートナーとして選定された。プロジェクトは「このインフラ投資により、AIにおける米国のリーダーシップを確保し、数十万の雇用を創出、世界経済に大きな恩恵をもたらす」としている。
この発表を受け、AIエージェントの関連プロジェクトも軒並み上昇した。
なお、今回の発表でワールドコインプロジェクトへの直接的な言及はなかったが、OpenAIのサム・アルトマンCEOが2023年に立ち上げたこのプロジェクトは生体認証データと暗号技術を活用したデジタルID基盤の構築を目指しているもので、初期のAI系仮想通貨プロジェクトとして再注目されている。
Bitwiseのシニア投資ストラテジストであるフアン・レオン氏は、「AIフレンドリーな政権がAIへの投資を推進することで、トレーダーの期待が高まっている」と指摘。「この5,000億ドルの投資は、仮想通貨とAIの相乗効果を加速させ、米国がこれら二つの重要技術で主導的地位を確立するのに役立つ可能性がある」と分析している。
最近では、トランプ一族関連のミームコインが市場の注目を集め、他の銘柄から資金がシフトしていた。しかし、今回のAIインフラ投資の発表により、AI関連トークンへの投資家の関心が再び高まりつつある。
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