はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインキャッシュ「ハッシュ戦争」に注ぎ込んだ総額を分析する損益調査書が公開|BitMEX仮想通貨リサーチ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインキャッシュ分裂仮想通貨のマイニング損益に関する最新報告
ハッシュ戦争の影響でBTC価格が45%下落した影響で、ハッシュパワーは採掘マシン「Bitmain S9」130万台に相当する31%減。BTCマイニング収益は、日平均約14億円から約6.8億円まで半減した。

ビットコインキャッシュフォーク通貨:価格の暴落とマイナーへの影響

大手仮想通貨先物プラットフォームBitMEXは、過去数週間に起きた、ビットコインから始まった全体相場の暴落を背景に、ビットコインABCとビットコインSVの収益およびそれらのマイニングコストを計測した「報告書」を公開した。

ビットコインの状況に関して

まず、ビットコインの近況に関するデータから参照し、BitMEX報告書の重要点をハイライトすると、以下のようになる。

  • ハッシュ戦争の始まった11月からBTC価格が約45%下落した影響で、ハッシュパワーが≒31%減少
  • この減少量は、ビットコインマイニングマシン「Bitmain S9」130万台相当の稼働停止分に相当する
  • また同月から、ビットコインマイニングの収益は、平均1日1300万ドル(≒14億円)から600万ドル(≒6億7800万円)へ減少
  • すでに2回のマイニング難易度が調整され、各々で7.4%と15.1%、前者は2013年1月以来最大の調整となり、後者は2011年10月以来最大となった

赤線:ビットコインのハッシュパワー、灰色線:ビットコイン価格

出典:BitMEX

1日のマイニング収益と費用:赤線:ビットコイン収益、灰色線:ビットコインのマイニング電気代

出典:BitMEX

またBitMEXの報告書によると、「1日あたり、平均1300万ドル(≒14億円)の収益が→600万ドル(≒6億7800万円)まで-54%の大幅減益。」となっている。

さらに、以下のような記述も確認できる。

この減益は、マイニング難易度調整の遅延が原因で、ビットコイン価格の下落に加え、より差を付けている。

そして、調整が行われる前に、価格に左右されていたか、多くのマイナーがマイニングを取りやめており、結果、12月3日の時点では、平均毎日144のブロック生成数より、21.8%減少していた。つまり、マイニングによる収益も同時に収縮する。

ビットコインABCとビットコインSVのマイニング損益比較

ABCとSVの今までのマイニング損益データ予測(S9を前提)をリストアップすると、以下のようになる。

      
分裂からの合算でABCの電気代 ≒794万ドル(9億円)
分裂からの合算でSVの電気代 ≒639万ドル(7.2億)
ABCのマイニングによる損失 ≒345万ドル(3.9億)
SVのマイニングによる損失 ≒249万ドル(2.8億)
ABCの想定レンディングハッシュパワー費用を含めた総損失額 ≒1012万ドル(11.4億)
SVの想定レンディングハッシュパワー費用を含めた総損失額 ≒786万ドル(8.8億)

出典:BitMEX

このデータから、ハッシュ戦争が終わった現在も、両通貨は損失を被りながらマイニングが行われる中、SVはブロック数が10個ほど少ないものの、一ブロックに当たる電気代も価格もABC側より少ないため、全体的に比較すると、ABCの方がマイニング損失が上回る格好となっている。

CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者7,000名突破。

CoinPostの関連記事

仮想通貨全面安の中「ビットコインSV」が逆行高、ビットコインABC(BCH)を上回り時価総額5位まで浮上
BSVは仮想通貨市場の全面安をよそに前日比≒19%の上昇を見せたことで、BCH(ビットコインABC)を上回り、時価総額5位まで浮上した。
仮想通貨ビットコインキャッシュ最新状況|なぜ分裂通貨BCHSVが50%価格上昇したのか
23日、SV陣営の有力な支持者であるCalvin Ayre氏がCoingeekのHPに見解を示した。表明内で、ビットコインSVが「オリジナルビットコイン」であり、「オリジナル・ビットコインキャッシュ」ではないとAyre氏は主張し、BCHの名称を引き継ぐことには執着はないと述べた。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/25 木曜日
18:01
Komlock labと東証上場TDSE、AIエージェントによる自律決済の実証実験開始
TDSEとKomlock labがAIエージェントによる自律決済の実証実験を開始。日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用し、AIが人間を介さず決済する「Agentic Commerce」の実現を目指す。
17:38
日銀総裁、利上げ継続示す 30年ぶり高水準更新へ
日銀の植田和男総裁が25日の講演で利上げ継続方針を表明。政策金利は既に30年ぶりの0.75%水準に達しており、今後の追加利上げによる円キャリートレード巻き戻しが仮想通貨市場に与える影響が注目されている。
16:21
SBI VCトレードとアプラス、USDCによる店舗決済の実証実験を来春開始
SBI VCトレードとアプラスが米ドル建てステーブルコインUSDCを活用した店舗決済の実証実験を2026年春に開始。大阪・関西万博のデジタルウォレット成果を発展させ、QRコード決済でインバウンド顧客向けに新たな決済モデルを創出する。国内唯一の電子決済手段等取引業者であるSBI VCトレードと、豊富な加盟店ネットワークを持つアプラスが協力し、ステーブルコイン決済の社会実装を加速。
14:55
量子コンピュータは仮想通貨の脅威か 専門家が語る「共存」の可能性
量子コンピューティングが仮想通貨業界に与える影響について、楽観論と懸念論が交錯する中、専門家は「共存」の可能性を指摘。ビットコインベテラン投資家やマイクロストラテジー会長は量子が仮想通貨を強化すると主張する一方、開発者は5~10年の移行期間が必要と警告。ソラナやイーサリアムなど主要ブロックチェーンは既に量子耐性技術の実装を開始している。
13:50
アステリア、JPYC企業利用支援の「JPYCゲートウェイ」発表
アステリアは企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYCゲートウェイ」を発表。ウォレット管理やガス代負担など企業利用の課題を解消し、100以上の既存システムと連携可能。2026年1月よりβ版提供開始。
13:30
2025年世界仮想通貨浸透率ランキング、日本は47位
Bybitは2025年世界仮想通貨ランキングで、79カ国をユーザー浸透度、取引利用度、制度整備度、文化的浸透度の観点から相対的に評価。シンガポールと米国が上位にランクインし、日本は47位となった。また国別の一人当たりGDPから分析したところ、投資主導型と実用主導型の二つの採用パターンが明確となった。
12:13
ビットコイン価格予想が二極化 来年の37000ドル悲観論と最高値更新説の根拠は
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+%の1BTC=87,850ドルに。 ビットコインが一時的に88,000ドルを上回ったことは、米国上場…
11:44
仮想通貨投資大手が大規模取引か、ワールドコインに3000万ドル投入の可能性
マルチコイン・キャピタルと関連するウォレットが24日、ワールドコイン(WLD)6000万トークンを約46億円で購入した疑いが浮上。オンチェーンデータ分析サービスが報告。WLD価格は史上最高値から95%下落中。
10:30
個人投資家が計22億円の詐欺被害に、米SECが仮想通貨企業などを起訴
米SECは、複数の個人投資家から最低でも計約22億円をだまし取ったとして仮想通貨企業などを起訴。詐欺の手口を説明し、投資家に注意喚起を行っている。
10:22
Aave、所有権紛争でDeFiガバナンスの課題が表面化
大手DeFiプロトコルAaveで深刻なガバナンス対立が発生。年15億円超の収益配分とブランド資産の所有権をめぐり、DAOとAave Labsが対立。Snapshot投票では反対が過半数を占め、DeFi業界のガバナンス課題を浮き彫りに。
10:05
2026年の仮想通貨市場に期待できることは? Presto Researchがビットコイン16万ドル予想
Presto Researchが2026年の仮想通貨市場を展望。ビットコイン16万ドル到達の可能性、量子耐性議論、アルトコイン投機時代の終焉など様々なトレンドを予想している。
08:30
EUの仮想通貨税務透明性法「DAC8」、2026年1月1日に発効
EUの新たな税務透明性法DAC8が2026年1月1日に発効する。仮想通貨資産サービスプロバイダーは同日からEU居住ユーザーの取引データ収集を開始し、2027年9月までに最初の報告が必要となる。
07:35
ビットコイン現物ETF、4日連続で資金が純流出
仮想通貨ビットコインの米国の現物ETFは、23日の資金フローが約294億円の純流出で、これで4日連続の純流出となった。有識者が要因を分析している。
07:12
サークルを騙る偽の金・銀トークン化サイトが出現、同社が注意喚起
USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場し、トークン化された金と銀の取引を提供すると宣伝していた。サークルの広報担当者は偽物だと否定。
06:15
アーサー・ヘイズがイーサリアム売却継続、DeFiトークンに資金移動か
アーサー・ヘイズ氏が過去1週間で1800ETH以上のイーサリアムを売却し、仮想通貨ENA、PENDLE、ETHFIなどのDeFi銘柄に資金を振り向けている。ポートフォリオのリバランス計画の一環とみられる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧