CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨から「暗号資産」へ呼称変更する金融庁方針に業界団体から反対の声

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「暗号資産」へ名称変更する金融庁の方針に業界が反発
金融庁は、仮想通貨を暗号資産に呼称変更する方針を示しているが、ここまで浸透している名称を変えるのは容易ではない。すでに「仮想通貨」で事業者登録している企業も多く、混乱を招くなど問題が生じる可能性も否めない。

「暗号資産」へ名称変更する金融庁の方針に業界が反発

金融庁は、G20など国際会議で主流だという理由で、「仮想通貨」を「暗号資産」に呼称変更する方針を示し、法改正を含めて検討を進めている。

しかし、ここまで一般に定着・浸透している名称を変えるのは容易ではない。すでに「仮想通貨」で事業者登録している企業も多くあることなどから、さまざまな問題が生じる可能性も否めない。

この件について、27日にJCBA(日本仮想通貨ビジネス協会)とBCCC(ブロックチェーン推進協会)の共同記者会見でも言及された。

JCBAの奥山泰全会長は、

「仮想通貨という言葉に一度ケチがついてしまったので、名前を変えて売り出すということは本懐ではない。」

BCCCの平野洋一郎代表理事は、

通貨というところに意味合いを感じている。国や銀行に頼らず「価値の移転」ができたり、取引できるのが次の時代だということもあるので、”資産”という単語には反対だ。」と述べている。

そのほか、仮想通貨業界にも精通している、弁護士の増島雅和 (@hakusansai)氏は、「電子マネーのことを誰も前払式支払手段と呼んでおらず、証券会社のことを第1種金融商品取引業者なんて呼んでいない」などと指摘。以下のように呼びかけている。

呼称変更論が台頭した背景

仮想通貨の呼称を暗号通貨に変更する件については、今年夏以降、G20など国際的な議論の場において、“crypto-asset”(暗号資産)との表現が用いられつつあるとし、金融庁が、「国際的な動向等を踏まえれば、将来的に”暗号通貨”と呼称を統一する可能性についても十分あり得る」と言及したことがある。

ただし、上記にもある通り、「仮想通貨」という呼称がすでに一般的に認知されていることから、急に変更する場合の弊害も考えられる。取引所などの仮想通貨関連サービスや投資家の混乱をきたすことになるため、変更するとしても一定の猶予期間を設けるものと思われる。

すでに暗号資産と定義している国も

西インド諸島にあるバハマ中央銀行(CBOB)は11月7日、仮想通貨などのトークンを国際規制当局に習う形で「暗号資産」と定義し、それに関する規制枠組みに関する討議論文を公表した。

定義には、中央銀行が発行する通貨と、民間のプロダクト(ビットコインやリップル)を明確に分ける意図があるという。

バハマの副大統領は今年6月、銀行サービスへのアクセスが制限されている大多数の「島民間の金融包括の改善」を目的とした、国家による仮想通貨の導入が政策プランにあることを明かしている。

CoinPostの関連記事

金融庁が仮想通貨を含む一年の活動記録を公開、研究会発足の背景も|活動報告書『金融庁の一年』
金融庁は17日、1年間の活動報告書を公開、当記事では仮想通貨業界に関係のある箇所を抜粋した。「未来投資戦略」に関しては、ブロックチェーン技術の実用化等イノベーションの推進を金融庁関連の主な施策を記載している。
G20会議:仮想通貨の基礎となるものを含む技術革新は、金融システムや経済に『重要な便益』をもたらし得る
23日、G20会議が閉幕。FATFに対し、10月までに仮想通貨のアンチマネーロンダリング(AML)に関する国際規制の明確化を求めたほか、財務省サイトにて、「仮想通貨の基礎となる(ブロックチェーン)技術などが、金融システム及び、より広く経済に重要な便益をもたらし得る」との文面が確認された。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者5,000名を突破しました。

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11:10
SEC、バイナンスUSの資産凍結を要求
米SECは、仮想通貨取引所バイナンスやCZ氏らに対する訴訟について、地方裁判所に緊急の申し立てを行なった。SECは、バイナンスUSの資産凍結などを要求している。
09:45
仮想通貨取引所OKX、野村HDら設立のKomainuと提携
大手仮想通貨取引所OKXは、デジタル資産のカストディサービスを提供する「Komainu」と提携し、機関投資家向け預かり資産の安全な取引を24時間年中無休で実現すると発表した。
08:15
Optimismの大型アップグレード「Bedrock」、実装完了
イーサリアム(ETH)のレイヤー2(L2)ネットワークOptimismは7日、大型アップグレード「Bedrock」を実施完了したと発表した。OPトークンの価格は前日比+8.3%上昇している。
07:40
米SEC、コインベースを提訴
米SECは、前日のバイナンスに続き、仮想通貨取引所コインベースを提訴。証券法違反を主張し、ソラナなどの銘柄を有価証券であると指摘している。
06/06 火曜日
16:08
革新的な次世代ゲーム求む、賞金65000ドル(900万円)のハッカソン「Oasys TOKYO HACKJAM」開催へ
ゲーム特化型ブロックチェーンOasys(OAS)は、革新的なゲームを求め、Japan Blockchain Weekに賞金総額賞金65000ドル(約900万円)のハッカソン「Oasys TOKYO HACKJAM」の開催を発表した。
13:18
AI開発と著作権問題、基準を明示した文科大臣答弁が話題に
生成AIの開発段階で用いられるデータ利用について、著作権を問わず利用が可能だとの判断が、日本の行政トップから示されたことが、日本がAIの著作権問題で先鞭をつけたとして海外でも注目を集めている。
12:33
SECのバイナンス提訴で仮想通貨全面安、ビットコイン25000ドル台に急落
米SEC(証券取引委員会)が業界最大手の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスの提訴に踏み切りビットコインが急落。新たに12銘柄の有価証券性を指摘されたアルト市場では大規模なロスカットが発生した。
11:55
JPモルガン、インドで6つの銀行とブロックチェーンベースの取引を試験
米JPモルガンは、インドでブロックチェーンベースの米ドル建て取引の試験運用を開始した。取引プラットフォーム「Onyx」を利用するもので、金融センター「GIFTシティ」の5行が参加する。
11:02
ドリコム、Web3ゲーム『Eternal Crypt -Wizardry BC-』開発へ
ドリコムが保有する「Wizardry」の知的財産権を活用し、チューリンガムと共同で開発を進めているブロックチェーンゲームの新タイトルが『Eternal Crypt -Wizardry BC-』に決定した。
10:15
米テザー社、エルサルバドルのビットコイン採掘企業に350億円出資
米テザー社は、エルサルバドルで仮想通貨ビットコインのマイニングファーム建設を目指すスタートアップ「ボルケーノエナジー」に出資したと発表した。専門知識なども提供する。
09:30
イーサリアム共同創設者Wilcke氏、取引所へETHを大量送金か
仮想通貨イーサリアムの共同創設者Jeffrey Wilcke氏のものとみられるウォレットから、55億円相当のETHが取引所に送金されたことがわかった。同氏のウォレットでは、15万ETH超がまだ保有されている。
08:15
米SEC、バイナンスとCZ氏を提訴
米SECは、仮想通貨取引所バイナンスと同社CEOのCZ氏を提訴。ソラナなどの銘柄を未登録有価証券と主張するなどして、合計13の容疑で訴訟を行なった。
08:05
仮想通貨関連株全面安、アップルはMRヘッドセットを発表
本日のNYダウは−199.9ドルと反落。ナスダックも−11.3ドル安で取引を終えた。市場は来週の米CPIとFOMCに向けて様子見の雰囲気を強めているようだ。
06/05 月曜日
14:40
バイナンスのWeb3起業家コンテスト、「zkPass」が優勝
大手仮想通貨取引所バイナンスは、メタバースで開催したWeb3起業家コンテスト「Build The Block」の優勝者を発表。ゼロ知識証明を開発する「zkPass」が助成金を勝ち取った。
12:39
露大手銀行ロスバンク、仮想通貨を利用したクロスボーダー決済サービスの提供開始=報道
ロシアの大手銀行ロスバンクは、同国の主要銀行として初めて、仮想通貨を利用したクロスボーダー決済システムの運用を開始した。同行はすでに企業及び個人の顧客との取引を試験的に行なっているという。ロシアのビジネス紙「Vedomosti」が報道した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2023/06/15 ~ 2023/07/15
その他 未定
2023/06/16 09:30 ~ 20:00
東京 東京ミッドタウン八重洲
2023/06/18 10:00 ~ 19:00
Non Fungible Tokyo 2023 associated with Japan Blockchain Week
東京 東京国際フォーラム
2023/06/18 16:00 ~ 20:15
東京 アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京
重要指標
一覧
新着指標
一覧