はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

規制準拠型の分散型金融サービスの検証を支援|金融機関9社が参加

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

金融庁、DeFi研究会のAMM実証実験を支援決定

金融庁は6月6日、「FinTech実証実験ハブ」の第10号案件として、金融機関等9社によるAMM機能を活用した実証実験の支援を決定したと発表した。

今回の実験は、厳格な審査を経て採択され、暗号資産分野における本人確認(KYC)とマネーロンダリング対策(AML/CFT)を組み込んだ新たなサービスモデルの検証となる。従来の金融規制の枠組みの中で、分散型金融の技術をどのように活用できるかを探る重要な取り組みとなる。

AMMとは

日本語で「自動マーケットメーカー」。スマートコントラクトによる流動性プール運用で価格を算定する仕組み。本実証実験では、この技術を金融規制に準拠した形で活用する方法を検証する。

▶️ 仮想通貨用語集

実証実験の概要

本案件は、FinTech実証実験ハブにおける10件目の支援案件となる。これまでにブロックチェーン認証、顔認証、AI活用、おつり投資、情報銀行サービスなど多様な実証実験が実施されてきた(「FinTech実証実験ハブの設置について」を参照)。

今回は、暗号資産分野においてKYC・AML要件を満たしながらAMM機能を活用する新たな試みとして注目される。実証実験では、暗号資産等を模したトークンを用いて、金融機関等による本人確認(KYC)が行われたことが示されているアドレスに紐づくウォレットを保有する顧客等に対するAMM機能を用いたサービスの提供ならびにマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与に関するリスク低減措置等を検証する。

参加企業の発表によると、具体的には以下の4項目について技術的・法的課題の洗い出しと実現可能性を検証する。

  • 金融機関等が管理するホステッド・ウォレット(カストディアル・ウォレット)を保有する顧客へのAMM機能を用いたサービスの提供
  • 利用者が自ら管理するアンホステッド・ウォレット(ノンカストディアル・ウォレット)に紐づくアドレスに対する金融機関等による本人確認が行われたことを示す措置
  • 本人確認が行われたことが示されているアドレス間でのみ移転可能なトークンの発行
  • 本人確認済み顧客による当該トークンを用いた特定のAMM機能へのアクセス

実験期間は令和7年6月から令和7年9月までとなる。実証実験終了後には、実験を通じて整理されたコンプライアンスや監督対応上の論点、法令解釈に係る実務上の論点等を含む実験結果が金融庁ウェブサイトで公表される予定である。

申込者

以下の9社が申込者として発表された。

  • SBI VCトレード株式会社
  • ソニー銀行株式会社
  • 株式会社大和証券グループ本社
  • 野村ホールディングス株式会社
  • ビットバンク株式会社
  • みずほ信託銀行株式会社
  • 三井住友信託銀行株式会社
  • 三菱UFJ信託銀行株式会社
  • KPMGジャパン

FinTech実証実験ハブについて

FinTech実証実験ハブは、平成29年9月21日に金融庁が設置した制度である。フィンテック企業や金融機関等が、前例のない実証実験を行おうとする際に抱きがちな躊躇・懸念を払拭し、イノベーションを促進することを目的としている。

実験を通じて整理したい論点について、個々の実験毎に庁内に担当チームを組成して継続的な支援を行う。実証実験終了後には、コンプライアンスや監督対応上の論点、法令解釈に係る実務上の論点等を含む実験結果が金融庁ウェブサイトで公表される。

関連:金融庁、仮想通貨のインサイダー取引規制導入か 「金融商品」に分類する法改正案提出へ=報道

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/04 火曜日
07:56
Berachain、Balancerの不正流出受けネットワーク停止
仮想通貨イーサリアム互換のL1ベラチェーンは、バランサーへの攻撃を受け、エコシステムへの影響を抑えるために対策を講じたと発表。場合によってはハードフォークを行うと述べている。
11/03 月曜日
13:40
欧州が仮想通貨・証券の統一監督機関設立を検討 米SECモデルに
欧州委員会が仮想通貨・証券取引所を一元監督する機関を構想している。米証券取引委員会をモデルにしており、ESMAの権限拡大案も検討していると伝えられる。
13:36
FTX債権者は仮想通貨上昇分の恩恵受けられずか 債権実質回収率の試算は9%~46%
仮想通貨取引所FTXの債権者は破綻時の現金相当額で弁済されるため、債権者はビットコインなどの上昇分を受け取れないことになる。債権者代表は、実質回収率は9~46%と推算した。
10:25
仮想通貨Zcash、プライバシー取引機能をさらに強化へ 新ロードマップ公開
匿名機能を重視する仮想通貨Zcashが2025年10~12月期のロードマップを発表した。プライバシー機能を大幅強化し、スワップ毎の使い捨てアドレスなどを導入する計画だ。
09:00
Sui DEX「Momentum」、11月上旬にTGE予定 累積取引量250億ドル超でエコシステム基盤化
Sui最大のDEX「Momentum」、210万人のユーザーを獲得。投票型ガバナンスで投票者自身が報酬配分を決定し、プールの手数料を得る仕組みで流動性の安定化を目指す。
07:00
【流通額1億円突破】JPYCの買い方・使い方まとめ|何ができる?
JPYCが資金移動業ライセンスを取得し、日本初の円建てステーブルコイン「JPYC EX」を発行へ。特徴や将来性を徹底解説。
11/02 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、フランスのビットコイン戦略的備蓄法案提出やソラナETFの米上場など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
メタマスクの使い方、仮想通貨の送金や交換、便利機能を図解で簡単に
MetaMaskのインストール方法から送金手順、暗号資産(仮想通貨)取引所への送金や取引所からの出庫方法、セキュリティ対策までを初心者向けに詳しく解説。自己管理型ウォレットの基本知識を身に付けましょう。
11:30
ビットコインは売られ過ぎ水準、来週の指標次第で利下げ期待強まるか|bitbankアナリスト寄稿
ビットコインは逆三尊形成中でギリギリの水準。来週のISM統計で景気減速が確認されれば12月利下げ期待が強まり、11.6万ドルのネックライン到達も。今後の展望を解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本人新規登録停止に高い関心
今週は、日本初のステーブルコインJPYC始動、SBIインシュアランスグループによる株主優待へのXRP導入、仮想通貨取引所Bybitによる日本人の新規登録停止に関する記事が関心を集めた。
07:30
米国アルトコインETFの審査状況一覧 ソラナやXRP・ドージなど
ビットコインやイーサリアムに続き、ソラナやリップルなど多数のアルトコインETF申請が進行中。2025年の米国規制環境で加速するETF審査状況を整理しました
06:00
ビットコイン取引所を徹底比較:手数料・板の厚み・機能・取引しやすさ
暗号資産(仮想通貨)ビットコインの売買や送金におすすめの国内取引所について、メリットとデメリットを徹底比較。手数料・スプレッド・送金速度、セキュリティ、積立・レンディング機能などを調査しました
11/01 土曜日
13:50
ステーブルコイン覇権争い激化 テザーが過去最高益、USDCは機関投資家採用加速
ステーブルコイン最大手テザーが2025年第3四半期報告書を公表し年初来利益が100億ドルを超えたことを明らかにした。米国債保有額は1350億ドルに達し国別ランキング17位相当。
13:20
仮想通貨市場の現状、センチメント冷え込み=CryptoQuant分析
CryptoQuantがビットコインとイーサリアムの週間市場レポートで投資家の慎重姿勢を指摘した。現物ETFや先物ベーシスなどの指標から市場のセンチメントが冷え込んでいると述べる。
10:20
イオレがSBI VCトレードと提携、ビットコイントレジャリー事業強化へ
イオレがSBI VCトレードと提携し、法人向けサービスを活用したビットコイン取引・保管・運用を開始した。Neo Crypto Bank構想の実現に向けSBIグループとの初の具体的連携となる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧