はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX

中国石油大手ペトロチャイナ、ステーブルコインによる国際決済を検討か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

香港のステーブルコイン条例受け

中国最大手の石油・天然ガス企業の最高財務責任者(CFO)である王華氏は27日、ステーブルコインを用いたクロスボーダー決済の実現可能性について調査を開始する予定だと述べた。

背景には、香港金融管理局(HKMA)によるステーブルコイン発行ライセンスに関する最新の動向を注視していることがある。

香港では、ステーブルコイン条例が8月1日に正式に施行された。香港でステーブルコインを発行・宣伝するすべての機関は、関連ライセンスを申請しなければならないと規定するものだ。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、アルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

主な要件としては、香港で登記された法人であること、および、払込資本金が少なくとも2,500万香港ドル(約4.7億円)であることが挙げられる。香港金融管理局は6か月の移行期間を設けており、9月30日までに申請を提出するよう呼びかけているところだ。

ステーブルコイン条例の正式な施行は、クロスボーダー決済、暗号資産(仮想通貨)投資、金融インフラにおける競争環境を再構築し、香港の国際金融センターとしての地位をさらに強化すると期待されている。

ペトロチャイナは2023年に、中国のCBDC(中央銀行デジタル通貨)であるデジタル人民元による原油取引も行っていた。デジタル時代の新たな決済手段を検討しているところだ。

またステーブルコイン決済については、決済大手マスターカードが27日、サークル社と提携拡大し、東欧・中東・アフリカ(EEMEA)地域でステーブルコインUSDCとEURCの決済サービスを開始すると発表している。

サークル社の最高事業責任者は、「真のボーダーレス・リアルタイム商取引への重要な一歩」だとコメントしていた。

関連:マスターカード、サークルとステーブルコイン決済拡大 東欧・中東・アフリカで初導入

中国は人民元建てステーブルコインの許可を検討か

ロイター通信によると、中国政府は人民元に裏付けされたステーブルコインの使用を認めることを検討しているとされる。関係筋は、人民元の国際的な利用拡大に向けたロードマップを今月下旬に検討し、承認する可能性があると述べた。

背景には、米ドルと国際的通貨の地位をめぐって競合していることもある。

決済プラットフォームSWIFTによると、人民元の国際決済通貨としてのシェアは6月に2.88%に低下。これは2年ぶりの低水準だった。一方、米ドルは47.19%の市場シェアを占めている。

さらに、米国のトランプ政権はステーブルコインは米ドルの世界準備通貨としての地位を強化するものだとして推進しようとしているところだ。7月にはステーブルコインを規制するジーニアス法も成立した。

ベッセント米財務長官は、米ドル建てステーブルコインを裏付ける資産として米国債への需要が急増する可能性があると述べている。必要に応じて短期債の発行を増加させる方針も示した。

関連:ゴールドマンサックスとベッセント財務長官、ステーブルコイン急成長を予測

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/15 水曜日
13:20
ニューヨーク市、全米初の自治体仮想通貨専門局を設立
ニューヨーク市のアダムス市長が行政命令に署名し、全米初となる自治体の仮想通貨・ブロックチェーン局を設立した。モイセス・レンドン氏が局長に任命され、責任ある仮想通貨の利用を促進する。
11:40
バイナンス、韓国への再進出なるか 当局がGopax買収で二年半ぶりに審査再開=報道
韓国当局が仮想通貨取引所バイナンスのGopax買収審査を約二年半ぶりに再開したと伝えられる。米国での訴訟取り下げが背景で、今年中の役員変更承認の可能性もある。
11:25
テザー、セルシウス破産管財団に約450億円和解金支払う
ブロックチェーン・リカバリー・インベストメント・コンソーシアム(BRIC)は、テザーがセルシウスネットワークの破産管財団に約450億円を支払ったと発表した。2024年8月に提起した訴訟が和解に至った。
10:40
ウィズダムツリー、ステラ(XLM)ETPを欧州市場で上場
米ウィズダムツリーがステラブロックチェーンのネイティブトークンであるXLMに投資できるETPを欧州で立ち上げた。現物裏付け型で管理報酬は0.50%と欧州最低水準となる。
10:25
米カリフォルニア州、休眠仮想通貨の強制清算を阻止する法案成立
米カリフォルニア州で休眠仮想通貨の自動清算を禁止する法案が成立。現物のまま州政府に移転され所有者は価格上昇時に恩恵を受けられるようになる。
10:20
イーロン、ビットコインのエネルギー基盤構造を評価
イーロン・マスク氏は、仮想通貨ビットコインは法定通貨で見られる増刷による価値低下に耐性があるとの見方をXに投稿。最近はマスク氏がビットコインに言及するのは珍しい。
08:00
S&Pグローバル、チェーンリンク経由でステーブルコイン評価を提供開始
S&Pグローバルがチェーンリンクと提携し、ステーブルコイン安定性評価をブロックチェーン上で提供すると発表した。格付け機関の評価がスマートコントラクトで直接利用可能になるのは業界初となる。
07:10
メタプラネットの企業価値、初めて保有ビットコインの価値を下回る
仮想通貨ビットコインの財務戦略企業メタプラネットは、mNAVが一時的に初めて1を下回った。これは、市場がメタプラネットを保有するビットコインの価値よりも低く評価していることを意味する。
07:00
ブータンが国民IDシステムをイーサリアムに導入、世界初の事例に
ブータンが国民デジタルIDプラットフォームをイーサリアムに統合し、人口規模のID管理システムを公開ブロックチェーンに接続した初の国となった。2026年第1四半期までに完全移行を予定している。
06:35
シティグループ、2026年に仮想通貨カストディサービス開始へ
米金融大手シティグループが2026年に仮想通貨カストディサービスを開始する計画。過去2~3年間開発を進め今後数四半期以内に市場投入する見込みだ。
06:15
金融庁、仮想通貨のインサイダー取引規制を導入へ=報道
金融庁が仮想通貨のインサイダー取引を禁じる規制を導入と日経が報道。未公開情報をもとにした売買を禁止し違反者に課徴金を課す金商法改正案を2026年国会に提出。
06:05
米下院議員、401k退職金制度への仮想通貨投資解禁法案を提出
米下院議員が401k退職金制度での仮想通貨投資を可能にする法案を提出と報じられた。トランプ大統領の大統領令を法制化し恒久的な措置を目的とする。
05:50
バイナンス、大規模ロスカットのユーザーに455億円相当救済金を配布
バイナンスが総額4億ドルの業界支援プログラム「Together Initiative」を開始。トランプ関税発表後の市場急落で清算被害を受けたユーザーに3億ドルを配布する。
05:35
米政府、2.1兆円相当ビットコインを押収申請
米司法省が過去最大となる127,271BTC(約2.1兆円相当)の民事没収訴訟を申し立て。米政府のビットコイン準備金は現在の価格で5.4兆円を超えた。
10/14 火曜日
18:47
Hyperliquidの大口投資家、トランプ一族との関与を否定 再びビットコインを大規模ショート
トランプ関税発表直前にビットコイン7億ドルをショートし約2億ドルの利益を得た大口投資家が、再び3億4千万ドル規模のBTCショートポジションを構築。インサイダー取引疑惑が浮上するも本人は否定。市場では1.3兆円規模の強制清算が発生し史上最大級の暴落に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧