
*本レポートは、X-Bankクリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(10/4 AM8時)
仮想通貨ビットコイン(BTC)は4日、円建てで史上最高値を更新した。Deribitなどの主要取引所においてオプションカットオフが実施され、ポジションの整理が進んだ直後に、米政府閉鎖解除法案が否決された。これによりホワイトハウス職員の約3分の1が一時休職となったことが報じられ、政府不信が広がる中、無国籍資産であるビットコインに資金が流入する展開となった。

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10月3〜4日相場状況
デリバティブ市場においては、10日限の先物価格と現物価格の乖離がほとんど見られず、ビットコインが史上最高値圏に位置しているにもかかわらず、需給が極めて引き締まった状態にあることがみられる。

オプション市場では、過去最高値である12万4000ドルより高い価格帯のコールポジションが急増している(下画像赤枠)。プット・コールレシオ(PCR)も一段と低下しており(下画像黄色矢印)、市場参加者の強気姿勢が一層鮮明になっている状況である。

また、オーダーブック(板情報)を確認すると、価格が最高値圏に急騰したことで、上下いずれの水準でも板が薄くなっている。これにより、週明けからボラティリティの高い展開となる可能性が高いとみられる。

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現状分析(10/4日 AM8時)
米政府の閉鎖によって「無国籍資産」としてのビットコインの存在感が改めて浮き彫りとなっている。投資家心理は極めて強気であり、リスク回避資産としての需要が一段と高まっている状況にある。
ドル建ての史上最高値である12万4,500ドルを上抜けると、上値に明確な抵抗帯が存在しない「真空地帯」となるため、短期的にボラティリティが急上昇し、さらなる上昇局面が展開される可能性が高いと考えられる。
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