CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン価格が乱高下 相場の下落要因を3つの最新ニュースから考察|仮想通貨朝市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況
ビットコインが断続的に値幅の大きい相場変動が起きている流れを引き継ぎ、日本時間5時30分付近で急落した。発表された下落要因になり得るニュースの最新状況を追った。

マーケット情報

1月16日の仮想通貨マーケット情報

ビットコイン

8時時点のデータは以下の通り。

BTC価格(16日8時)
価格 前日比
現在値 389501円 2.11%安
24h高値 399,733円
24h安値 386,501円
出来高 5996億円 -0.21%%

16日の仮想通貨市場は、ビットコインが断続的に値幅の大きい相場変動が起きている流れを引き継ぎ、日本時間5時30分付近で急落、bitFlyerでは前日比2.1%安の約39万円付近で推移している。

アルトコインもビットコインの下落につられ全面安に、イーサリアムは6%安と他の通貨と比較して高い下落率を記録した。

出典:CoinMarketCap

また、ビットコインの下落が続き、年初来安値付近に近づいてきたことで、7日前平均でも10%安を超え、ボラティリティが高かったイーサリアムとビットコインキャッシュは20%安に到達している。

なぜ下落したのか?

昨日から投資家心理を悪化させた要因が重なったことや、日本時間17日午後1時頃に控えていたイーサリアムアップデートの延期報道である可能性が高いと言えるだろう。 。

下落要因を考察

今回は最新の下落要因を3つのニュースから追った。

イーサリアムの大型アップデートが延期

今回の主な下落要因となるのは、イーサリアム財団が実行ブロック7,080,000に設定していた大型アップデート「コンスタンティノープル」の延期を発表したことが挙げられる。

「コンスタンティノープル」の実行日時が直近(ほぼ1日後)に迫っていた16日、スマートコントラクト監査団体のChainSecurityの調査によってリエントリー攻撃の脆弱性が指摘、このまま最新アップデートを行なった場合、脆弱性をつく攻撃により、ETHが盗まれる危険性が浮上した。

出典:ChainSecurity

相場への影響を見ていくと、イーサリアムの目先材料が延期したことだけでなく、期待感が高まっていた状況を背景にイーサリアムの大型アップデートに脆弱性が見つかったことで、発表後大きく売られる形で前日比6%安まで急落した。

また、ビットコインのチャートとイーサリアムのチャート(Coinbase USD建 1分足)でチャート比較を行った結果、ビットコインの下落前にイーサリアムが大きく下落していることが明らかになった。複合的な要因はあるものの、本日の仮想通貨市場の下落に直接的な影響を及ぼしたのは、イーサリアムアップデートの延期報道であること可能性が高いといえるだろう。

メインチャートBTCUSD(Coinbase)、青チャートETHUSD(Coinbase)

投資家心理を悪化 2つの動き

直接的な要因は、目先材料として控えていたイーサリアムのアップデート延期ではあったものの、昨日より報道されたニュースとその最新状況も投資家心理を悪化させていた要因に挙げられる。

海外仮想通貨取引所「Cryptopia」でハッキング被害の可能性と最新状況

仮想通貨取引所「Cryptopia」は15日、公式SNSアカウントで、「14日にセキュリティ被害を受けた」とする声明を公式ツイッターで発表、「セキュリティ被害(Security Breach)」という表現を用いたものの、重大な損失」を被ったという文章から、ハッキング被害の可能性が浮上した。

昨日時点では、公式でのツイッター報告では、具体的な内容はわからなかったが、最新ツイートや資産流出をブロックチェーンから特定しようとする動きが相次ぎ、状況が少しずつ明らかになっている。

まず、「Cryptopia」は被害報告から一夜明けた16日、NZ警察が捜査開始したことを追加報告。「国内外のパートナー機関と連携しているが、捜査は初期段階であるためまだ情報は開示できない。」との発表、NZ警察の公式声明文を掲載した。

記事の内容によると、ニュージーランド警察は、先日発覚した仮想通貨取引所Cryptopiaでのハッキング疑惑で多大な額に相当する仮想通貨が盗難された可能性を受け、事件を真剣に捉えていると表明。

事件解決に向け、原因究明と状況把握に尽力しており、専門のチームも既に結成済みである事が明らかとなった。また国内外の提携機関と連携しているもの、捜査もまだ初期段階であるため、事件に関する新情報は開示できないと言及している。

Bakktのビットコイン先物開始、さらなる延期か

またイーサリアム同様、目先材料として控えていたBakktは、独立の先物取次(仲介)企業Rosenthal Collins Group(RCG)の一部の株を取得する契約の段階に入ったと明らかにした上で、CFTCの審査が影響し現在オープンが延期、BTC先物取引の予定日は未だ不明になっている状況下でも、事業は順調に動いている事をアピールした。

注目されていた延期日時だが、15日に分析などを行うメディアLonghashが、匿名筋の情報を取りあげ「4月まで延期」する旨を伝えている。

CoinPostでもLonghashへ、今回の報道に関して取材を行なった結果、情報や信頼性に関する情報は匿名筋の情報であることから公開できないとの返答をもらった。

Bakktによる公式の見解は発表されていないが、年初の材料として最も期待されていたBakktが、4月まで延期する可能性が浮上したことも一つの要因として挙げることができるだろう。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

【速報】仮想通貨イーサリアムの大型アップデートが延期 リエントランシー攻撃への脆弱性発覚で
日本時間17日午後1時頃に予定されていたイーサリアムの大型アップデート、コンスタンティノープルにおけるリエントリー攻撃への脆弱性が監査機関ChainSecurity社の指摘で発覚した。これを受け、イーサリアム財団はアップデートの延期を発表、Geth・Parity最新版へのアップデートを促した。
仮想通貨取引所Bakktが初の企業買収へ|ビットコイン先物取引の承認待ち状況も並行した事業推進を強調
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親企業ICEが設立した仮想通貨取引所Bakktはリスク・マネージメントと財政運営におけるシステムと専門知識を統合するために、米老舗の独立先物仲介業者の一部の株を取得する契約に取り掛かっている。同社のBTC先物取引の予定日は未だ不明だが、事業を進める歩幅は止まっていない。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者10,000名突破。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/11 水曜日
16:33
バイナンス、4種類の通貨ペアを9月13日に取扱い中止へ
海外の暗号資産(仮想通貨取引所バイナンスは2024年9月13日から4種類の現物通貨ペアの取扱いを中止。流動性向上を目的とした戦略の一環で、他の通貨ペアは引き続き利用可能。
16:20
「Radar Hackathon」がスタートソラナ財団とSuperteamが開発支援を強化|週間ソラナニュース
*本レポートは、Soylana Japan(@SoylanaJapan)プロジェクトが、CoinPostに寄稿した記事です。 Soylana Japanは、Solanaの情報を…
14:30
米マイニング企業Core Scientific、AIデータセンター事業拡大で評価額4兆円を目指す
米大手マイニング企業コア・サイエンティフィックのアダム・サリバン最高経営責任者は、AIデータセンターサービスの大規模な拡大を通して、今後数年で同社の評価額が4兆円規模に引き上げられる可能性があると述べた。
13:15
コインベースのBase「オンチェーンサマー」が急成長、7億円超の収益
コインベース開発のL2「Base」で開催された「オンチェーンサマー」が大成功。参加者数が前年の8倍に増加し、7億円以上の収益を生み出した。
12:39
米大統領選テレビ討論会やCPI発表控え、ビットコイン相場は様子見基調
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン相場は、トランプとハリスが経済政策などを巡り論戦する米大統領選討論会を本日、明日には重要指標のCPI発表を控え様子見基調。ポジション調整の動きも散見される。
11:05
「ソニューム」を活用したサービス開発を支援へ、博報堂キースリーがスターテイル・ラボと連携
博報堂キースリーは、Sony Block Solutions Labs Pte. Ltd.が開発するパブリックL2ブロックチェーン「Soneium(ソニューム)」のテストネット開始に伴い、新たな取り組みを発表した。
09:55
個人マイナーがビットコイン採掘で2600万円獲得 困難な環境下での快挙
ビットコインの個人マイナーが単独でブロック生成に成功し、2,600万円相当の報酬を獲得。厳しい競争下での稀な快挙を解説。
08:30
ブロックチェーン分析のNansen、ステーキング企業「StakeWithUs」を買収
ブロックチェーン分析企業Nansenは、オンチェーンデータ分析以外の分野で新たなサービスを提供し、収益化を強化するために、トークンのステーキングサービス「StakeWithUs」を買収した。
07:20
バイナンス、新機能でトークンアンロック情報を可視化
大手仮想通貨取引所バイナンスは、トレーダーが重視する機能として取引銘柄のトークン解除(アンロック)予定を可視化する機能を追加した。
06:40
3つの新しい仮想通貨関連ETF、米ステート・ストリートとギャラクシー・デジタルが共同で立ち上げ
米ボストンに拠点を置く金融大手ステートストリート傘下の投資顧問事業、ステートストリート・グローバル・アドバイザーズとWeb3投資企業ギャラクシー・アセット・マネジメントが、今後のWeb3成長を見越して3つの新たな仮想通貨関連ETFを立ち上げた。
06:15
仮想通貨決済簡素化へ、米PaypalとVenmoがイーサリアムのENSを導入 
米決済大手米Paypal(ペイパル)と傘下のVenmo(ヴェンモ)はイーサリアムのネームサービスENSを決済サービスに導入した。
09/10 火曜日
17:50
メタプラネット社、ビットコイン保有量を398 BTCに拡大
東証上場のメタプラネット社がビットコインを3億円追加購入し、保有量が398.832BTCに。ホテル事業からの転換と今後の成長戦略、業界動向を解説。
17:31
ビットコインETFは40億円の資金純流入を記録
米国市場でビットコイン現物ETFへの資金流入が2870万ドルに達し、フィデリティとビットワイズが資金を集めている。機関投資家の動きとETF市場の最新動向を解説。
16:20
トランプ前大統領とイーロン・マスク氏の動向 ドージ投資家に波紋
トランプ前大統領とイーロン・マスク氏の最近の発言が暗号資産市場に注目を集め、ドージコイン価格に影響を与えました。過去の訴訟や市場反応について詳しく解説します。
15:00
「誰もがビットコインに投資すべき」米著名金融アドバイザーの意見
米著名金融アドバイザーのスージー・オーマン氏は、CNBCのインタビューで、ビットコインを保有することの重要性を強調。次世代の投資家が価格上昇に寄与するとの考えを明らかにした。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア