
ステーブルコイン規制の実装方針で30日間の意見募集
米財務省は18日、ステーブルコイン規制法「ジーニアス法」の実装に関するパブリックコメント募集を発表した。決済用ステーブルコインのイノベーション促進と消費者保護、不正金融リスク軽減、金融安定性リスク対応のバランスを図る規制策定を目指すという。
同省は事前規則制定通知を発出し、ステークホルダーからの広範な意見とデータ提供を求めている。コメントは連邦官報公告から30日以内に提出し、regulations.govで公開される。
今回の募集は8月18日に開始された仮想通貨不正活動対策の意見募集に続く措置だ。財務省は人工知能やブロックチェーン技術を活用した革新的検出手法について具体的意見を求めており、提出期限は10月17日と設定されている。
スコット・ベッセント財務長官は「ステーブルコインが世界数十億人のドルアクセス拡大につながる」と述べた。ステーブルコインを裏付ける米国債需要の急増により、利用者、発行者、財務省すべてに利益をもたらすと強調している。
ジーニアス法は7月にトランプ大統領が署名し成立した。ステーブルコインの完全裏付け義務化と時価総額500億ドル超発行者への年次監査義務を規定している。大手銀行協会は利息支払い禁止規定の弱さを懸念し、取引所経由の規制回避の可能性を指摘している。
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