
優先株配当支払いに伴う戦略的な購入休止
ストラテジー(旧マイクロストラテジー)は7日にSECに提出した8-Kフォームで、9月29日から10月5日の週にビットコインを追加購入しなかったことを明らかにした。プレスリリースによると、同社は優先株の配当支払いとして1億4,000万ドルを支出した。ビットコイン購入の停止は7月末以来初めてとなる。
ストラテジーは今年、転換社債や普通株式を超える資金調達手段として複数の優先株を発行した。発行した5種類のうち3種類は年率10%の配当率を設定している。
配当支払いを逃した場合、一部の優先株では配当が積み立てられる仕組みとなっており、SEC提出書類ではSTRCとSTRD株の支払いに四半期でそれぞれ2,240万ドルと3,760万ドルの未払利息が含まれていると記載されている。
ストラテジーは今年、ビットコインを購入しなかった週次更新を3回発表した。そのうち2回は第1四半期と第2四半期の終わりと一致し、今回の発表は第3四半期末と重なった。共同創設者兼会長のマイケル・セイラー氏は6日にX上で「今週は新しいオレンジの点はない」と投稿し、ストラテジーの過去のビットコイン購入を示すチャートを共有した。
ストラテジーは現在64万31BTCを保有し、その価値は約800億ドル(12兆円)に達している。平均購入価格は手数料と経費を含めて1BTC当たり7万3,983ドル(総コスト約7兆円)で、現在の価格では約5兆円の含み益となっている。この保有量はビットコインの総供給量2,100万枚の3%以上を占める規模である。
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