はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

スイスの『クリプトバレー』から学ぶブロックチェーン事情

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブロックチェーンや仮想通貨はまだ発展中であり、不透明な部分が多く、大手銀行からすると未だ仮想通貨は信頼性、安全性に欠けている
失敗例や成功例を踏まえてツーク(スイス)から教わる教訓は世界のブロックチェーン関連者のためになるという意味で、ツーク(スイス)は世界で最も先進したブロックチェーン市場かもしれません。ここではツーク(スイス)から学べる3つのブロックチェーン事情を紹介します。

ブロックチェーンスタートアップ及びそれら事業によるICOの激増は分散型アプリ又はそれら技術に大きな需要があることを示します。

話は矛盾しますが、今では『分散型』の『センター(中心部)』が出現していますーというのも複数の都市ブロックチェーン技術のイノベーション中心都市になるための支配権の競争を繰り広げています。

ドバイシンガポールツーク(スイス)はそれらの立場を先導していますが、現状では『クリプトバレー』と呼ばれるツークが最先端となっています。

なぜならクリプト最強組織イーサリアム出身国であり、他にもShapeShift、Xapo、Tezos、Melonport、Monetasや他多数通貨も同様にツーク出身だからです。

通貨がブロックチェーン技術と規制の中心にある中、スイスが精力的な人を魅了するのは道理にかないます。

なぜならツークの税率はとても低く(スイス国内下から5番目の州にあたる)ビジネス向きで成長の見込みがあり、この様な規制環境はICOを提供するための基盤を作るには最適だからです。

スイスが世界で一番競争向きで、効率がよく、才能を魅了し維持する国だということも強みの一つでしょう。

これらのコンビネーションはたくさんのICOが選ぶ法律事務所であるMMEや$63.5憶(翻訳時為替参照:712億円)以上のICOを実現したBitcoin Suisseなどの事業を支援するエコシステムを作り出したのです。

現地政府は、ビットコインを使って複数のサービスを支払うことを可能にし、最近ではイーサリアムブロックチェーン上のデジタルIDイニシアティブも発表しました。

ツークのエコシステムや規制環境がどのように進化するのか詳しく知るために、私(著者)は8月に34人のブロックチェーン熱狂者と共にツークに訪れました。

これから紹介するのは私が学んだ重要な教訓です。

1.もしあなたがビジネス、政府、社会に対してのブロックチェーンの意味の理解に困惑しているなら、あなたは一人ではありません。

世界の最先端の司法裁判ですら未だにその意味を解読中なのです。ツークの政府や経済リーダーは全てに対して答えがないことにとても率直です。

他者が答えを見つけるために必死であるようにツーク州政府も努め、経済活動重視でイニシアティブにとても支援的なのです。ツーク市民が幾つかのサービスをビットコインで支払うことができるようになりましたが、現実の数字はまだ12に過ぎません。

2.クリプトゴールドラッシュ(一攫千金を求めて)は起きていますが、主流化するのはまだ遠い話です。

スイスでのビジネスはスイス金融市場監査局(通称FINMA)に取り締まられますが、仮想通貨事業の会社は特別な認可やライセンスを必要としません。

法の下では、仮想通貨は有価証券というより資産に値します。これらのエコシステム(収益構造)によりスイスとツークはスタートアップに人気なのです。

同時に、従来のスイス銀行は仮想通貨を用心しています。多数のスイス銀行は海外企業(特に米国)が『Know Your Customer(顧客の本人確認)』及び『アンチマネーロンダリング』を違反しているために、規制や法律に影響があるとみています。

私たちが聞いた情報では、ブロックチェーンスタートアップ企業が頼れるスイス銀行は約5つだそうです。

私が対談した専門家は銀行と商談するときは、『ビットコインは話題に出すな』と冗談を交えて言いました。

3.エコシステム(収益構造)が必要です、と口で言うのは簡単です。将来より機敏で、より軽快で、より単調な組織を可能にするためには、あらゆる種類の補助サービスが必要です。

同時にエコシステム開拓者らは彼らが属する社会の制限も理解しないといけません。

スイス入国政策及び高い生活費は拠点地移動を困難にさせます。入国政策は州によって変わりますが、キャパシティは存在し、既に名簿はいっぱいの状態です。

仮想通貨スタートアップ事業に人気の中心街であろうと、ツークは巨大な労働力を必要とする企業にとって理想的な場所ではないようです。

しかしそこにCrypto Valley Associationが介入したのです。昨年設立され、この共同企業体の加盟社はトムソン・ロイター(世界的イノベーションハブをツークに持つ)、iProtus、Hochschule Luzern、PWC、Inacta、Consensysです。

この企業体は元スイス・ユニオン銀行 CEOであるオリバー・バスマン氏に先導され、スタートアップオンボーディング、投資、規制方針などに関する団体を立ち上げました。

目的はツークで会社を開設しようとする人々や企業の経験を効率化することにあります。

同時に、この団体は毎月4~5のイベントやニュースレターを通し、政府官僚者やより大きな社会に世界的なブロックチェーン支配権を持つことの利点を配信しています。

なぜ今ツークを注目すべきか

ブロックチェーンや分散型技術が世界にどのような影響を与えるのか予測することは困難です。

ツークの事例は経済、社会、政府が技術を通してどのように影響し合うのか表すのにはごく一部にしか過ぎません。

ツークで起きている実験や教訓はの多くは、仮想通貨がもたらす大きな変化と同時に、世界中の人々に有益な情報を提供します。

What Switzterland’s “Crypto Valley” tells us abou the state of blockchain

September 10th, 2017 by Jeremy Epstein

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

スイスのツークは世界的に見ても環境が整っているため、ブロックチェーン・仮想通貨分野で有名な企業がベースにしており、そのおかげで事業の大きな成長が期待出来ます。

このツークはブロックチェーン分野に積極的に支援し、理解を深めようとしています。仮に日本でもツークのような環境を提供しようとするならば、それは難しいと言えるでしょう。

日本では規制を明確にし、仮想通貨取引所にはライセンスを得ねければ運営できません。

しかし、ブロックチェーン企業を支援するようなサービスを提供する企業が設立されたり、仮想通貨のマイニング事業に参入する企業が現れたり、国内の環境も変化してきています。

環境は違えどツークから学べることをあり、それが世界中に広まり、どのように変化していくのか楽しみです。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/17 水曜日
18:51
仮想通貨の分離課税、2028年1月からの見通しか
暗号資産の申告分離課税の施行時期について、2028年1月からの案が浮上。金商法への移行や投資者保護体制の整備が条件とされ、当初想定の2027年より遅れる見通しだ。
18:00
Progmat, Inc.、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
Progmat, Inc.が、2026年2月27日に東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など通貨のデジタル化と社会実装をテーマに議論する。
17:51
GMOフィナンシャルHD、株主優待にビットコイン導入へ
上限1万円相当のBTC GMOフィナンシャルホールディングスは12月16日、2025年12月31日を基準日とする新たな株主優待を発表した。 新制度では、GMOクリック証券におけ…
17:45
トランプ大統領、仮想通貨支持派ウォーラー理事を次期FRB議長候補に面接へ=WSJ報道
トランプ大統領が仮想通貨支持派のウォーラーFRB理事を次期議長候補として18日に面接。ステーブルコインやDeFiに積極的で、利下げを主張する同氏は、エコノミストから高評価を得ているが、トランプ氏との個人的関係の薄さから「大穴候補」との見方も。
17:00
イーサリアム「フサカ」のメリット一覧|恩恵を受けるのは誰?
仮想通貨イーサリアムはフサカのアップグレードを完了しました。本記事では主にフサカによってどのようなメリットが生まれ、どんな主体が恩恵を受けるのかを考察します。
16:12
アニモカ・ブランズ・ジャパン、BTCFi事業者2社と相次ぎ提携 
Animoca Brands Japanは、Babylon LabsおよびBifrostとBTCFi分野で戦略的提携を締結。自己管理型ビットコイン運用ソリューションの日本市場展開を目指し、上場企業向けDAT支援事業を強化する。
15:52
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、BTC保有量で世界20位と発表
トランプ大統領次男エリック・トランプ氏が支援するアメリカン・ビットコインが、39日間で4社を追い抜き世界20位の上場企業BTC保有量を達成。2025年に企業のビットコイン保有が急拡大する中、同社は5,098BTCを保有し急成長を遂げている。
14:58
パンプ・ファンとソラナへの55億ドル訴訟、5000件の内部チャット提出へ
パンプ・ファンとソラナを相手取った集団訴訟で、裁判所が第二次修正訴状を許可。内部告発者から入手した5000件のチャット記録を新証拠として提出へ。40億~55億ドルの不正搾取疑惑でRICO法違反を主張。
13:45
ロシア下院委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定、投資手段に限定
ロシア下院金融市場委員会のアクサコフ委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定し、投資手段としてのみ認めると表明した。
11:50
JPYC EX、累計口座開設1万件・発行額5億円を突破
JPYC株式会社は、日本円建てステーブルコイン「JPYC」の発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」において、累計口座開設数1万件、累計発行額5億円を突破したと発表。10月のリリースから約2か月での達成となった。
11:45
「ビットコインは最高値更新へ」Bitwise、2026年の3つの予測を公開
Bitwiseは仮想通貨投資家にとって特に重要な2026年の3つの予測を公開。その1つとしてビットコインは最高値を更新すると予測し、根拠を説明している。
11:40
セキュリタイズが来年トークン化株式取引開始、24時間オンチェーン取引を実現
証券トークン化プラットフォームのセキュリタイズが2026年第1四半期にトークン化された上場株式の取引を開始する。合成商品ではなく実際の規制された株式をオンチェーンで発行・取引し、24時間365日の流動性を提供へ。
09:45
ソラナに大規模なDDoS攻撃、ネットワークは現時点で影響受けず
仮想通貨ソラナが過去最大級の6TbpsのDDoS攻撃を受けたが、現在トランザクション処理は正常に稼働している。市場の下落を受けビットワイズのソラナETFは初の純流出を記録した。
09:40
マーシャル諸島、ステラでベーシックインカム支給
マーシャル諸島共和国がブロックチェーンを利用した世界初のベーシックインカムのオンチェーン支給を完了した。ステラーブロックチェーン上の主権債USDM1を使い、四半期ごとの現金配送をデジタル送金に置き換えた。
09:00
ビットコイン、2026年に過去最高値更新は可能か=グレースケールの最新予測
グレースケールは最新レポートで、ビットコイン価格の30%下落について歴史的には平均的な調整範囲内で、強気相場中の典型的な変動に過ぎないとの見解を示した。また、2026年には最高値を更新する可能性があると主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧