CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨淘汰の波、生き残る「5%」に見る未来を語る|ビットコインETF申請企業

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨インデックス企業幹部、ビットコインは「完全なるバブル」
1月にビットコインETFを米SECに申請した仮想通貨インデックス企業Bitwise社のグローバル研究責任者 Matt Hogan氏がビットコインは「完全なるバブル」と言及した。アマゾンやIBMの株価がITバブルから数年後再び回復した様に、同氏も仮想通貨の長期的可能性に期待している。

仮想通貨は淘汰の過程にある

仮想通貨インデックス企業Bitwise社のグローバル研究責任者を務めるMatt Hogan氏がブルームバーグとのインタビューでビットコインを「完全なバブル」と語ったことが注目を集めている。

米サンフランシスコに拠点を置くBitwise社は1月11日にビットコインETFを米SECに申請したばかりである。

過去にはウォーレンバフェット氏やGeorge Soros氏などもビットコインをバブルに例え、崩壊をほのめかしたコメントを残しているが、Hogan氏は完全に悲観的な立場を示している訳ではなく、仮想通貨のバブルをインターネット・バブルと同様に淘汰の過程にあると説明した。

インターネットバブルから生まれたもの

インターネットで起こった事と同じだ。多くの才能が集まり、エコシステムの成長を促す資本金や興味が集まった。

2018年は厳しい年となったが、そこから興味深い何かが始まるだろう。

(ビットコインは)次世代のドットコム(インターネット)だ。ITバブルから結果的に倒産したPets.comの様な企業も生まれたが、同時に現在も存続するAmazonも生まれた。

2017年の仮想通貨市場における熱狂は注目を引き寄せた点と数多くの才能ある人材が業界に参入するきっかけとなり、これもITバブルの中で起きたものと非常に似ていると言う。

またバブルの様な淘汰のプロセスの中では成功する企業と、失敗に終わる企業が現れると引き続き以下の様に説明している。

現在2,000以上の仮想通貨があるが、その大半である95%は痛々しい死を迎えるであろう。その実現が早ければ早いほど良い。

しかし、その「灰」から貴重な物が生まれる。アマゾン, グーグル, フェイスブック などがインターネットバブルの廃墟から生まれたように。

Hogan氏が言う様に、仮想通貨がインターネットと似たパターンを辿った場合、仮想通貨の回復はゆっくりとしたものになる可能性が高い。

実際に上述のアマゾンの様なインターネットバブルの中で誕生し急進、そしてその後も存続した企業は、最高値に回復するまで10年近くかけている。

NASDAQ指数においても、90年代後半のITバブルのピーク時の価格に回復までにはおよそ15年近く費やしている。

昨年9月にアマゾンは最も顕著な例で1999年のピーク時の株価はおよそ113ドル(12,400円)で、その価格を上抜けするまでには2009年の10月と約10年近くかかった。しかし現在はそこから10倍以上の1640ドル(約18万円)付近で取引されている。

その他インターネットバブル時の株価の最高値を更新するのに苦しんだ代表的な企業例としてはIBMは9年、オラクル社は14年が挙げられる。

またAdobe社、eBayなどの大手テック系企業も長期的な株価の下落を経験した後、バブル時の最高値を更新した。

ITバブルの影響で倒産していった企業も数知れないが、同時に長期間に及んだ「弱気相場」を生き延びる事ができた数少ない企業はさらなる躍進を見せていると言っていいだろう。

世代別での資産価値の違い

またHogan氏は仮想通貨は特に若い「ミレニアル世代」(およそ1981年から1996年生まれ)の若年層から強い支持を受けていると説明した。

世代により価値観の違いがある。

ベビーブーマーと呼ばれる世代(およそ1946年から1964年)は金(ゴールド)。その次の世代はミューチュアルファンドやヘッジファンド。そしてミレニアル世代は仮想通貨を好む。

同氏によると分散化されて、第三者機関を介さない点が若い世代に仮想通貨が人気である要因の一つだと考えを示していた。

機関投資家への期待

またITバブルの例と共に仮想通貨がバブル時の最高値に復帰を信じる理由として今後の機関投資家が多く入ってくる事に自信を持っていることを理由として述べ、具体例としてフィデリティ社の仮想通貨業界参入を挙げた。

既に昨年2,000人程の機関投資家やファイナンシャルアドバイザーと話した。仮想通貨に対して非常に大きな興味が持たれている。

…フィデリティは機関投資家が安心して仮想通貨を購入・貯蓄できる信頼ある名前となるべく、約150人の人材を確保し、開発に勤めている。

近い将来に大きなブランド名として知られるであろう。

機関投資家の参入には米デジタル資産投資銀行Galaxy Digital社の最高経営責任者であるMichael Novogratz氏も同様の見解を示しており、「市場の低迷はまだ続くだろうが、機関投資家の参入が見込める為、長期的には楽観的な見通しを持っている」と述べている。

機関投資家からの関心や、フィデリティの他にもBakktなども機関投資家参入につながると期待されている点なども、Hogan氏やNovogratz氏が仮想通貨に対して長期的な視点を持つ要因だと言える。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

ビットコインは歴代最長の「弱気相場」を継続、再び200MAサポートの瀬戸際へ|仮想通貨市況
正念場を迎える仮想通貨市場。本日のビットコイン価格はペナント下抜けで急落、200MAの防衛ラインを再び試しに行こうとしている。歴代最長の「弱気相場」はどこまで続くのか。
ウォール街出身者が資金流入に繋がるタイミングに言及|仮想通貨市場への展望で割れる見解も
ビットコイン市場は、依然先行きの見えない展開が続いているが、米デジタル資産投資銀行を営むMike Novogratz氏は、ウォール街に携わっている中で確信を持つ自身の展望を語った。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者12,000名突破。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。
14:23
21Shares「半減期前のビットコインは、過去の歴史とは異なるダイナミクスを経験している」
スイスを拠点にする資産運用企業21Sharesは、仮想通貨ビットコインの半減期が市場に及ぼす影響について分析したレポートを発表。ビットコインは現在、過去3回の半減期とは、「異なる市場ダイナミクスを経験している」と指摘した。
12:23
ビットコイン7万ドル台で堅調推移、コインベース・プレミアムは強気から中立に
暗号資産(仮想通貨)市場では、半減期前のビットコインは過去最高値に迫る7万ドル台まで反発して堅調推移を辿る。米国の機関投資家動向を示すコインベース・プレミアムは強気から中立に転じた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧