- 仮想通貨インデックス企業幹部、ビットコインは「完全なるバブル」
- 1月にビットコインETFを米SECに申請した仮想通貨インデックス企業Bitwise社のグローバル研究責任者 Matt Hogan氏がビットコインは「完全なるバブル」と言及した。アマゾンやIBMの株価がITバブルから数年後再び回復した様に、同氏も仮想通貨の長期的可能性に期待している。
仮想通貨は淘汰の過程にある
仮想通貨インデックス企業Bitwise社のグローバル研究責任者を務めるMatt Hogan氏がブルームバーグとのインタビューでビットコインを「完全なバブル」と語ったことが注目を集めている。
米サンフランシスコに拠点を置くBitwise社は1月11日にビットコインETFを米SECに申請したばかりである。
過去にはウォーレンバフェット氏やGeorge Soros氏などもビットコインをバブルに例え、崩壊をほのめかしたコメントを残しているが、Hogan氏は完全に悲観的な立場を示している訳ではなく、仮想通貨のバブルをインターネット・バブルと同様に淘汰の過程にあると説明した。
インターネットバブルから生まれたもの
インターネットで起こった事と同じだ。多くの才能が集まり、エコシステムの成長を促す資本金や興味が集まった。
2018年は厳しい年となったが、そこから興味深い何かが始まるだろう。
(ビットコインは)次世代のドットコム(インターネット)だ。ITバブルから結果的に倒産したPets.comの様な企業も生まれたが、同時に現在も存続するAmazonも生まれた。
2017年の仮想通貨市場における熱狂は注目を引き寄せた点と数多くの才能ある人材が業界に参入するきっかけとなり、これもITバブルの中で起きたものと非常に似ていると言う。
またバブルの様な淘汰のプロセスの中では成功する企業と、失敗に終わる企業が現れると引き続き以下の様に説明している。
現在2,000以上の仮想通貨があるが、その大半である95%は痛々しい死を迎えるであろう。その実現が早ければ早いほど良い。
しかし、その「灰」から貴重な物が生まれる。アマゾン, グーグル, フェイスブック などがインターネットバブルの廃墟から生まれたように。
Hogan氏が言う様に、仮想通貨がインターネットと似たパターンを辿った場合、仮想通貨の回復はゆっくりとしたものになる可能性が高い。
実際に上述のアマゾンの様なインターネットバブルの中で誕生し急進、そしてその後も存続した企業は、最高値に回復するまで10年近くかけている。
NASDAQ指数においても、90年代後半のITバブルのピーク時の価格に回復までにはおよそ15年近く費やしている。
昨年9月にアマゾンは最も顕著な例で1999年のピーク時の株価はおよそ113ドル(12,400円)で、その価格を上抜けするまでには2009年の10月と約10年近くかかった。しかし現在はそこから10倍以上の1640ドル(約18万円)付近で取引されている。
その他インターネットバブル時の株価の最高値を更新するのに苦しんだ代表的な企業例としてはIBMは9年、オラクル社は14年が挙げられる。
またAdobe社、eBayなどの大手テック系企業も長期的な株価の下落を経験した後、バブル時の最高値を更新した。
ITバブルの影響で倒産していった企業も数知れないが、同時に長期間に及んだ「弱気相場」を生き延びる事ができた数少ない企業はさらなる躍進を見せていると言っていいだろう。
世代別での資産価値の違い
またHogan氏は仮想通貨は特に若い「ミレニアル世代」(およそ1981年から1996年生まれ)の若年層から強い支持を受けていると説明した。
世代により価値観の違いがある。
ベビーブーマーと呼ばれる世代(およそ1946年から1964年)は金(ゴールド)。その次の世代はミューチュアルファンドやヘッジファンド。そしてミレニアル世代は仮想通貨を好む。
同氏によると分散化されて、第三者機関を介さない点が若い世代に仮想通貨が人気である要因の一つだと考えを示していた。
機関投資家への期待
またITバブルの例と共に仮想通貨がバブル時の最高値に復帰を信じる理由として今後の機関投資家が多く入ってくる事に自信を持っていることを理由として述べ、具体例としてフィデリティ社の仮想通貨業界参入を挙げた。
既に昨年2,000人程の機関投資家やファイナンシャルアドバイザーと話した。仮想通貨に対して非常に大きな興味が持たれている。
…フィデリティは機関投資家が安心して仮想通貨を購入・貯蓄できる信頼ある名前となるべく、約150人の人材を確保し、開発に勤めている。
近い将来に大きなブランド名として知られるであろう。
機関投資家の参入には米デジタル資産投資銀行Galaxy Digital社の最高経営責任者であるMichael Novogratz氏も同様の見解を示しており、「市場の低迷はまだ続くだろうが、機関投資家の参入が見込める為、長期的には楽観的な見通しを持っている」と述べている。
機関投資家からの関心や、フィデリティの他にもBakktなども機関投資家参入につながると期待されている点なども、Hogan氏やNovogratz氏が仮想通貨に対して長期的な視点を持つ要因だと言える。
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