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SEC委員長、仮想通貨イノベーション免除措置の導入時期を撤回

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

1月導入を撤回、「慎重に検討」

米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス委員長は29日、ワシントンの商品先物取引委員会(CFTC)本部で開催された共同イベントで、仮想通貨企業向けの「イノベーション免除措置」について、当初示唆していた1月中の導入を事実上撤回した。「まだ検討中であり、慎重に進める必要がある」と述べ、明確な時期の提示を避けた。

アトキンス氏は昨年12月、同措置を「1カ月程度で公表できる」としていたが、今回は「議会の方向性を見たい」と慎重姿勢に転じた。また「状況には多くの変動要因がある」と説明し、具体的な導入時期については言及しなかった。

同免除措置は、仮想通貨企業がトークン化証券や分散型金融(DeFi)プロトコルなどの新製品を、完全なSEC登録プロセスを経ずに試験的に市場投入できる規制サンドボックス制度。

仮想通貨業界は長年、規制の不透明さによって米国でのイノベーションが阻害されてきたと主張しており、この措置により企業は多額の法務コストをかけずに新技術を試験できると期待されていた。

アトキンス氏は、前任のゲンスラー委員長が採用した「エンフォースメント優先」の規制姿勢を転換し、明確なルールに基づく規制環境を整備することで、海外に流出した仮想通貨イノベーションを米国に呼び戻す狙いを示していた。

関連:米SEC委員長、「401k退職金制度による仮想通貨投資解禁は今が適切なタイミング」

ウォール街の反発が影響か

しかし28日、JPモルガン、シタデル、証券業金融市場協会(SIFMA)などウォール街の大手金融機関がSECの仮想通貨タスクフォースと会合を持ち、懸念を表明した。SIFMAの資料では「広範な免除措置は投資家保護を損ない、市場混乱を招く可能性がある」と警告している。

伝統的金融機関側は、トークン化証券がブロックチェーン技術を使用しているという理由だけで既存証券と異なる規制基準を適用すべきではないと主張。緩い規制により従来の証券取引所から流動性が流出し、年金基金など機関投資家がアクセスできない市場が形成される恐れがあるとしている。

アトキンス氏の今回の方針転換は、この会合の翌日に行われたもので、ウォール街からの圧力が時期撤回に影響を与えた可能性が指摘されている。

関連:歴史的な協力へ、米SECとCFTCが仮想通貨規制調和で共同イベント

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