CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨イーサリアム(ETH)とは|今後の将来性とおすすめ取引所

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨イーサリアム(ETH)とは
イーサリアムは、ビットコインで使われる従来のブロックチェーン技術を応用し、通貨以外の機能を持たせており、「仮想通貨2.0」と呼ばれ注目されている次世代の仮想通貨で、マイクロソフトや大手銀行などが相次いで採用したことにより、幅広く利用されるようになりました。
契約の内容を強制的に記録に残す機能「スマートコントラクト」
あらゆる契約内容をネット上に強制的に保存・実行していく機能であるスマートコントラクトは、契約の証明を可能としたり、身分証明の代わりとなる可能性を秘めています。
ERC20で新しい仮想通貨トークンを発行可能
ERC20とは、イーサリアムのブロックチェーンを利用したプラットフォームを利用できるシステムで、システムを開発する費用や、マイナーを集めるための費用などを必要としないため、安価にトークンを発行することを可能にします。中にはOmiseGOやQASHなど、時価総額上位の仮想通貨も登場しています。

イーサリアムのチャート

通貨コード ETH
取引開始日 2015年7月30日
承認アルゴリズム Ethash/Casper
発行上限 なし(初期発行:7,200万ETH)
ブロック生成サイクル 約15秒
ブロックチェーンURL https://etherscan.io/

イーサリアムは仮想通貨として浸透していますが、イーサリアム=仮想通貨の名称ではありません。「イーサリアムプロジェクト」というアプリケーションやプラットフォームの名称、及び関連するプロジェクトの総称です。

このイーサリアムプロジェクトで使用される仮想通貨のことを「イーサ(ETH)」と呼びます。

イーサリアムの歴史

もともと仮想通貨市場には、ビットコイン以外にも700を超える多くの他の仮想通貨があります。

しかし、ほとんどの仮想通貨には世界的な信用が生まれておらず、2015年頃まで世界の仮想通貨市場における時価総額シェアの95%はビットコインという状況でした。

このような状況がなぜ生まれるかといえば、前述のようにビットコインと他の仮想通貨では信用に差があるからに他ならないからです。

しかし、マイクロソフト、JPモルガン・チェースなどの大手企業が「イーサリアム」を活用したことにより「大手の信用ある企業が、企業取引に使う目的で発行し始めたイーサリアム」になり一気に信用を得たのです。

そこから現在、イーサリアムは時価総額も人気もビットコインに次ぐ2番目の仮想通貨にまで成長を遂げました。

イーサリアムの通貨単位「ETH(イーサ)」

イーサリアムでは、内部通貨「Ether(イーサ)」が規定されています。これはビットコイン同様マイニングによって「Ether」が発行されます。

イーサリアムの通貨はイーサリアムブロックチェーン上で作成されたアプリを稼働する際に利用され、「ETH」がイーサリアムアプリケーションの燃料のようなイメージになる為に「Gas(ガス)」と呼ばれます。

イーサリアムアプリケーションが増え、その燃料である「ETH」の需要が増えれば「ETH」の価格は上がります。その為に投資家も注目をし、取引が行われているのです。

イーサリアムの特徴

イーサリアムは、アプリケーションを作成するプラットフォームとしての機能が優秀です。

ブロックチェーンに取引内容まで記録するスマートコントラクトイーサリアム・トークン(ERC20)が特徴として挙げられます。

スマートコントラクト

スマートコントラクトの構想は実はビットコインよりも古く、1990年代に「Nick Szabo」という学者によって最初に提唱されました。スマートコントラクトとは、プログラム化して自動的に実行できる契約のことを言い、執行条件と契約内容を事前に決めておくことで、その条件に合致した場合に自動的に契約が履行される仕組みのことです。

スマートコントラクトをはじめに導入した例としては、自動販売機が挙げられています。自動販売機は、「利用者が必要な金額を投入する」、「特定の飲料のボタンを押す」と2つの契約条件を満たされた場合にのみ、「特定の飲料を利用者に提供する」という契約がプログラムされており、条件が整った場合には、販売事業者などの第三者や仲介業者などの許可を得ることなく自動的にその契約を履行します。これが基本的な考え方です。

スマートコントラクトが実現できることは、契約執行条件と契約内容がブロックチェーン上に記載されるため、契約書類の発行なく取引を行うことができ、また取引自体も仲介者なく素早く安く契約を行うことができます。ビットコインのような、送金記録のみがブロックチェーン上に記載され、別途契約書類が必要となると言うことはありません。

イーサリアム・トークン(ERC20)

イーサリアム・トークンは、ERC20と呼ばれる技術仕様に沿って発行されたトークンで、イーサリアムのブロックチェーンをもとにしています

トークンを1から開発しているわけではないので、開発費用が低く抑えられるほか流通量の多い通貨であるイーサリアムのブロックチェーン上に発行できるということは、信頼性も高いことがメリットとなります。

ERC20の技術に沿って発行されたトークンはERC20トークンとも呼ばれ、独自のプロトコルを使用していないので、ERC20に対応しているウォレットであれば利用することもでき汎用性が高いです。

ERC20トークンの利用が進むと需要が増え、基礎となっているイーサリアムの価格も上昇することを投資家たちも注目し、さらに活発に取引されるようになります。

イーサリアム(ETH)対応ウォレット

イーサリアム(ETH)に対応しているウォレットは、デバイスウォレット、オンライン、などあらゆる種類のものがあります。

ハードウォレットとしては、トレザー(TREZOR)やレジャーナノS(Ledger Nano S)などが存在します。

ハードウォレットは、USBスティックメモリーのようなもので、USBケーブルでパソコンと接続し、送金します。保管する際には、パソコンから取り外しておくため、ハッキングなどに遭うリスクが少ないため安全性が高いことが特徴です。

インターネットに接続してPC上から操作する「MyEtherWallet(マイイーサウォレット)」、スマートフォンアプリもある「JAXX」などはERC20対応のウォレットであり、今後増えてくるであろうERC20トークンも利用することができます。

ウォレット 内容
MyEtherWallet MyEtherWalletはイーサリアムをはじめとするその他の仮想通貨にも対応しています。
MetaMask MetaMask(メタマスク)は、ブロックチェーン(dApps)ゲームをプレイするのに必要不可欠な、イーサリアム(ETH)対応ウォレットです。ブロックチェーン(dApps)ゲームで入手した、さまざまな仮想通貨トークンを保管することも可能です。
JAXX いくつもの仮想通貨を保管できるソフトウェアであり、スマートフォンのアプリがあります。
Lisk Nano Lisk Nanoはシンプルな操作でLiskの取引ができます。これがあれば他のノードとつながることができるので、blockchain syncingを必要としないメリットがあります。
OPENLEDGER ウェブウォレット兼取引所。取引所でもあるのでイーサリアムとアルトコインを交換することができます。
レジャーナノS セキュリティの高いハードウォレット。ERC20トークンにも対応しており、BTCやXRPなど20種類以上の主要通貨にも対応しているため、おすすめ度が高い。
トレザー セキュリティの高いハードウォレット。ビットコインのウォレットですが、「MyEtherWallet」と連携することでイーサリアムを利用できるようになります。

CoinPostの関連記事

レジャーナノ(Ledger Nano S)の使い方|仮想通貨を安全に管理する方法
仮想通貨取引所のハッキングリスクが問題になる中、仮想通貨資産を安全に保管できるコールドウォレット『Ledger Nano S(レジャーナノS)』の購入方法や初期設定方法、リップル(XRP)の送金・入金方法など使い方を詳しく解説。26種類の対応仮想通貨一覧もあるので、参考にどうぞ。

イーサリアム(ETH)対応の取引所

仮想通貨としての流通量が多いため、多くの取引所で取扱われています。

日本国内の取引所では、「bitFlyer」「coincheck」で取扱っていて、海外の取引所では、「poloniex」「Kraken」などで取扱っています。

イーサリアムのマイニング

イーサリアムはビットコイン同様マイニングで「Ether」を発行します。

ビットコインと違って発行枚数に上限が無いのが特徴です。

イーサリアムのマイニング方法は現在は、PoWであるため、どれだけの処理能力を提供したかによって、報酬が決まりましたが、この方法では、ビットコインが直面した「スケーラビリティ(拡張性)の課題」にイーサリアムも直面することとなります。根本的に解決するために、今後PoSへの移行が検討されています。イーサリアムがPoSとなった場合には、「ETH」の保有量によって持っている票数が多くなるといった形の多数決なので報酬も多く持っていることで、より多く手にすることができます。

認証システムの変更が行われると、価格変動が大きくなることが予想されますので、ニュースなどで情報をしっかり押さえておくことで、利ざやを稼ぐチャンスかもしれません。

イーサリアム(ETH)今後の将来性

イーサリアムを利用したアプリが次々に誕生しています。そのアプリの需要が高まれば自然と「Ether」の価値も高まります。

現在ICOでは、多くの団体がイーサリアムを利用したアプリや仮想通貨トークンを発表しており、マイクロソフトやデロイトなど大手企業もイーサリアムを利用したアプリを発表しています。

これを踏まえると、イーサリアムは今後もっと注目が集まる事が考えられます。

イーサリアム(ETH)チャート

イーサリアム チャート・価格・相場・最新ニュース一覧
イーサリアム(Ethereum/ETH)のチャート・価格・相場や、最新ニュース一覧を掲載しています。また、イーサリアムとは何か、通貨の概要やその詳細も解説しています。
コメントしてBTCを貰おう
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
13:15
Gala Games、公開プレイテスト開始
Gala Gamesが2タイトルで公開プレイテストを実施中。4X系のターン制RPG、「エターナル・パラドックス」とサバイバルMMOPRG「ウォーキング・デッド:エンパイア」で2週間限定で実施される。
13:00
アバランチ(AVAX)、アップデート後に約1時間のダウンタイム
仮想通貨アバランチのブロックチェーンは、23日に実装されたアップデート「Banff 12」後に約1時間に渡って停止した。アバランチの「Contract(C)Chain」が影響を受け、一部取引所では入出金を停止する措置が取られた。
12:27
ビットコイン反落、FOMCパウエル発言やイエレン議会証言で楽観的な見方が後退
暗号資産(仮想通貨)市場では年初来高値を更新していたビットコインが急反落。米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを行なったパウエルFRB議長の方針とイエレンの議会証言で、楽観的な見方が後退した。
11:28
メタマスク、機関投資家向けにステーキング機能を提供へ
米ConsenSysは、機関投資家向けの仮想通貨ウォレット「Metamask Institutional」にステーキング専用のマーケットプレイスを設置する計画を発表した。4つの仲介サービスを提供し、イーサリアムのワンクリック・ステーキングが可能になる。
11:15
ビットコインカストディのXapo Bank、USDC送金システム提供へ
ビットコインカストディ企業Xapo Bankは、ステーブルコインUSDCを発行する米サークル社と提携して送金システムを提供すると発表した。SWIFTと比べ低コストで迅速に送金できるものだとしている。
10:15
Bitrue、Arbitrum(ARB)上場予定
仮想通貨取引所Bitrueは、イーサリアムのL2「Arbitrum」の新規上場計画を発表した。同社は取扱い開始を記念して独自にARBトークンのエアドロップを実施予定。賞金として総額100,000 ARBが用意されている。
10:10
米SEC、トロン創設者ジャスティン・サン氏らを提訴
米証券取引委員会は、仮想通貨トロンの創設者であるジャスティン・サン氏に対して訴訟を起こした。未登録証券の提供や販売、ウォッシュトレードを行ったと申し立てている。
09:50
「GM Radio」 次回は分散型IDプロジェクト「Masa Finance」が参加
グローバル版CoinPostによる第15回GM Radioは、3月24日の12:00からツイッタースペースで配信予定。ゲストに、SBT活用の分散型IDプロジェクトMasa Financeを招待する。
09:20
米SEC、証券法違反の疑いでコインベースを調査
仮想通貨取引所コインベースは、米SECからウェルズ通知を受け取ったことを公表。SECが調査している内容やコインベースの考えを説明した。
08:20
コインベース、Arbitrum(ARB)上場予定
仮想通貨取引所大手コインベースは、「Arbitrum(アービトラム・ARB)」の新規上場を決定した。また、個人投資家向けのアルゴランド(ALGO)のステーキング報酬の付与中止する予定だ。
08:00
メイプルストーリー、NFTゲーム構築にポリゴン採用へ
ネクソンは、仮想通貨ポリゴンのブロックチェーンを開発するPolygon Labsとパートナーシップを締結。メイプルストーリーのNFTゲーム構築に、ポリゴンの技術を活用する。
07:27
米国株反落 FOMC追加利上げ、年内利下げ期待が後退|23日
本日のNYダウやナスダックは反落。NYダウはパウエル議長のFOMC会見を受けて乱高下し-530ドルで取引を終えた。FRBはFOMCで政策金利を0.25%引き上げた。
03/22 水曜日
15:56
BNB Chainのメタバース「Oasis Origin」、OpenAI「GPT4」採用へ
メタバースソーシャルアプリ「Oasis」は、BNB ChainでWeb3版「Oasis Origin」をリリースした。同製品は米OpenAI社の言語モデル「GPT4」を活用するロードマップで注目を集めている。
14:56
「ステーキングサービスを証券認定から除外すべき理由」米コインベースがSECに請願書提出 
米大手仮想通貨取引所コインベースは20日、証券取引委員会に対し、ステーキングサービスの証券法上の取り扱いに焦点を当てた意見書を提出。明確なガイドラインを示すことなく、執行により政策的立場を表明するSECの姿勢を強く批判した。
12:09
Magic Eden、「Ordinals」のサポートを開始
クロスチェーンNFT電子市場Magic Edenは、ビットコイン・ブロックチェーン版のNFT(非代替性トークン)である「Ordinals」の取引市場をオープンした。ユーザーエクスペリエンスが改善され、Ordinalsの一般ユーザーへの普及に期待がかかる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア