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『インターネット黎明期とブロックチェーン業界は、驚くほど類似』米Fortune投資番組

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

グローバル投資アプリAbra CEO「企業向けブロックチェーンはナンセンス」
ビットコインベースの投資アプリなど仮想通貨ウォレットを提供するAbra社CEOは、インターネット黎明期に深く携わった立場から、現在のブロックチェーン業界との類似性について指摘した。

現在のブロックチェーンとインターネット黎明期の類似性とは

ビットコインベースの投資アプリを搭載した仮想通貨ウォレットを提供するAbra社のBill BarhydtCEOは、インターネットの黎明期創造の当事者という立場から、現在のブロックチェーンと当時のインターネットの類似性について発言した。2月25日に公開された米Fortune誌の投資番組“Balancing The Ledger”に出演した中での一幕だ。

1995年当時、インターネットブラウザ=ネットスケープというほど、大きなシェアを独占していたネットスケープ社で開発を担当していたBarhydt氏は、ブロックチェーンとインターネットは発達の過程が驚くほど類似していると述べ、スケーリング問題や企業向けブロックチェーンについて、インターネットでの事例と比較しながら説明した。

まず、問題視されているビットコインのスケーリングについては、複雑だが、要するにソフトウェアの問題であり、インターネットにおいても世界的なアクセス量の増加に耐えきれず、1996年には「大爆発を起こし崩壊する」のではないかとの懸念があったが、歴史が証明しているように、ソフトウェアの問題として結果的に解決していると技術的な発展を強調し、大きな懸念点ではないと見解を示した。

また、当時大きな注目を集めながらも、主流とはならなかったエクストラネット(Extranet=ファイヤーウォールの内側で機能するプライベートITネットワーク)と、現在の企業向けプライベートブロックチェーンとの類似性を指摘し、以下のように批判した。

ファイヤーウォールの内側でブロックチェーンを機能させようという間違った考えは、すべて散々な失敗に終わる。

さらに「インターネットがすべてであり、インターネットの技術をベースとした企業間ネットワークを示すエクストラネットは時間の無駄だった」とインターネットの歴史を振り返り、「プライベートブロックチェーン上にある真に分散化された仮想通貨」は合理的ではないと、Barhydt氏は主張した。

この議論は仮想通貨業界でも度々取りあげられており、分散化されたネットワークとUI/UXで現状利点をもつパブリックチェーンの状況の課題点としても見られている。

ビットコインのスケーリング問題

ほかにも、ビットコインのスケーリング問題についての解決策について尋ねられると、現在ビットコインが目指している方向性は概ね正しいと述べた上で、Abraのような一般ユーザーが日常的に使用する「第三のレイヤー」も含めた複数のレイヤーが同時に協調して機能するようなソリューションとして、次のようなモデルを提案した。

  • 第一レイヤー:小さいブロックのオンチェーン(決済チェーン)・トラストレスのパブリックブロックチェーン
  • 第二レイヤー:ライトニング・ネットワークや競合する技術に支えられたレイヤー
  • 第三レイヤー:秘密鍵はユーザーが保有するが、ある程度の信頼を必要とする、ユーザーが使いやすいインターフェースを提供するレイヤー

Barhydt氏は、2012年、「広める価値あるアイデア」を発信しているカンファレンスTED Talkにおいて、初めてビットコインに関する講演をしたことでも知られているビットコイン信奉者で、米CIAで暗号作成者としての経歴を持つほか、長年にわたり、金融サービスならびにテクノロジーの分野で活躍してきた。

同氏は、「お金のWhatsApp」を作ることを目指し、世界中、誰とでも自由にメッセージをやりとりができるように、お金の取引や投資ができる、「金融サービスの民主化」をビジョンに掲げ、Abraを設立したという。

またAbraウォレットは20の仮想通貨銘柄と50の法定通貨をサポートしてきたが、2月6日、世界155カ国で、ビットコインを使った米国株やETFなどへの投資を可能にするアプリの機能拡張を発表している。

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