はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

分散型金融 「DeFi」現在の市場規模 マーケット・相場にはどのような影響を与えるか?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DeFIの現在の市場規模、DeFiはマーケット・相場にはどのような影響を与えるか?
注目が集まる分散型金融DeFI、現在の市場規模はどこまで拡大しているのか?また、暗号通貨市場への影響について触れていきます。

本記事は、LongHash日本語版、jp.longhash.com上で掲載されたものです。公式からの許可を取得し、転載を行なっています。

DeFIの現在の市場規模、DeFiはマーケット・相場にはどのような影響を与えるか?

DeFiの基本的な概要はこちらから。

現在執筆時点で、defipulseという統計サイトによると、様々なアプリケーションのコントラクトアドレスにロックアップをされているETHは、約$300Mがロックアップされています。

このロックアップには、レンディング(MakerDAOなど)やレバレッジアプリケーション(dYdXなど)の担保、予測市場(Augerなど)でdisputeをする際のデポジットが含まれ、アプリケーションがどれだけ利用されているかと相関関係にあります。

現在、最も多くのアセットをロックアップしているコントラクトアドレスは、MakerDAOです。MakerDAOのみで$282M(約300億円)がロックアップされています。

$282MのETHがどのくらいの量であるかと言えば、これはETHの全供給量の2%の量になります。

過去6か月のデータから見ても10月時点では1%以下だったところからあっという間に2%を占めるまでに膨らみ、またコラテラルとしてロックアップされているETHの量も急激に昨年末から急激に増えています。

現在、$284MのETHを担保に、おおよそ$90M分のStablecoin(DAI)が発行されています。

つまり発行されているDAIに対して、ロックアップされているETHの総量は、約300%ということになります。このコントラクトアドレスにETHをロックアップをすれば、パーミションレスで誰でもDAIの発行が出来ますが、担保資産のETHは価格にボラティリティがあります。

そして、MakerDAOのルールでは、自分が発行しているDAIに対して、自分が担保にしているETHの価格が150%を下回ったとき、そのETHは自動的にオークションで売り出しをされて、没収されてしまうアルゴリズムが組まれています。

DAIを発行するユーザーは、自分が担保にしているETHを没収されたくはありません。だから、150%を下回らないように、ETHを余分にロックアップして、それが平均して多くのユーザーは、300%ロックアップしているということになります。

現在、このDeFiが、将来金融を変える未来や、広まった場合に金融危機が起こるのではないのか、という議論が活発に行われています。確かにそのような議論は非常に興味深いものではありますが、伝統的な金融に影響を与えるにはDeFiの規模は小さいものです。金融危機を心配するより先に起こることは、暗号通貨のマーケット・市場価格への影響が大きくなることです。

現在ですでに全供給量のETHの2%がコントラクトアドレスにロックアップされていて、これからもロックアップされているETHの規模は拡大することが予想されます。マーケット参加者は、これが市場にどのような影響を与えるかを考えるべきであると言えます。

(*LongHash記事はこちら:https://jp.longhash.com/news/109

LongHash
日本語公式HP:jp.longhash.com
英語公式HP:longhash.com
日本語Twitter:@longhash_jp
英語Twitter:@longhashdata

*本記事の著者はHashHubの共同創設者である平野 淳也氏です。

記事を掲載しているLongHashは独自のデータ分析を基に、仮想通貨のトレンドやニュース、価格に関する情報を日中英の3ヶ国語で提供するジャーナリズム・プラットフォームです。

ブロックチェーンデータの解析や解説を行うLongHash所属のデータサイエンティストやライターを世界中に抱え、分かりやすい記事で配信しています。

またLongHashはブロックチェーンハッカソンやミートアップの企画、実施運営のサービスも提供しております。

なお、共同設立者であるEmily Parker氏は、以前記者としてWSJやNYタイムズで務めたほか、米政府の技術政策専門アドバイザーを歴任しています。

より多くの記事を読みたい方は、こちらからLongHashの日本語公式ページへアクセスできます。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

失われた秘密鍵:カナダ仮想通貨取引所「QuadrigaCX」事件再発をどう防ぐのか|LongHash考察
QuadrigaCXのCEO兼、唯一の鍵管理人 Cotten氏が急死した結果、1億ドルの価値に及ぶ仮想通貨を引き出すことが不可能となった。再発防止に求められることとは?
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/05 土曜日
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:21
初心者向け|仮想通貨取引所のKYC手続きとは?スマホでできるeKYCの流れと注意点
口座開設の必須手順 暗号資産(仮想通貨)取引所を利用し始めるには、口座開設時に「KYC(本人確認)」と呼ばれる手続きが必要です。これは、ユーザーの身分確認や、利用目的の確認を通…
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧