CoinPostで今最も読まれています

アイスランドでの仮想通貨マイニング、募る環境破壊への懸念

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アイスランド、マイニング事業に逆風
仮想通貨マイニングが盛んなことで知られるアイスランド。しかし莫大な電力消費や環境破壊を理由にマイニング事業に対する同国の視線は厳しく、さらなる事業の発展は伸び悩んでいる。

アイスランド、マイニング事業に逆風

マイニングが盛んなことで知られるアイスランドが、莫大な電力消費や環境破壊を理由にマイニング企業のさらなる流入を拒んでいる。

一般的に、マイニングには莫大な電気消費を要することから、二酸化炭素排出量の増加に拍車をかけると非難されがちだ。しかしアイスランドの電気は地熱発電や水力発電などのクリーンエネルギーで賄われていることから、環境に優しいとされている。

また同国では電気代も安く、寒冷な気候によりマイニングマシンのオーバーヒートも抑えられることから、マイニングに最適な地域として大きな人気を博していた。

ただ環境問題に取り組む調査員らが、マイニングの影響で同地域の自然環境に悪影響を及ぼしているとの声明を発表したことで、一部マイニング業界に暗雲が立ち込んでいる。

彼らはマイニング事業の拡大に伴い電力消費量が膨れ上がったことで、発電インフラの拡大を余儀なくされた事実を指摘し、「発電方法はクリーンだが、発電理由はエコではない」と言及した。またそれが、自然破壊につながると警鐘を鳴らす。

ニュースメディアAl Jazeeraは、環境問題の研究者Tomas Gudbartsson氏の言葉を引用しつつ、以下のように論じた。

アイスランドはヨーロッパにおいて、雄大な自然を残す数少ない地域だ。

もしこれ(マイニング事業)が続けば、この自然環境は破壊されるだろう。

アイスランドのマイニング事情

マイニング熱が加熱していた当初は、アイスランドでの雇用が創出されるとかなり期待されていた。ただ、マイニング事業に陰りが見え始めると、マイニングマシンの優れた計算能力を活かしAIのためのデータセンターとして利用するという同国の産業転換の計画が打ち出されている。

そして今年の初めには、2018年のマイニングによる電力消費量が、アイスランド国内の一般家庭で消費される電力消費量を上回っていたことが判明。今後、その莫大な電力需要を満たすことができるか、懸念が高まっていた。

そのような状況を受け、同国政府はマイニング業者に対しての課税を提案していた。

今回、環境への悪影響からマイニングへの批判が挙がったものの、仮想通貨採掘事業に対する非難は以前から存在していた。今後も同地域のマイニング業者に対して向けられた視線は、厳しいものになるだろうと予想される。

仮想通貨マイニングを行う採掘事業者に対するはアイスランドでのみ見られているものではなく、ダムや安い電力代で世界のマイニング拠点として地位を保っていた中国政府も最近マイニング業界の禁止を検討する方針が話題となっていた。

電力代や環境への悪影響、また地域によっては周辺住民への騒音被害など、PoWに対する懸念要因からPoSなどのコンセンサスモデルへの移行を推奨する声も少なくない。

しかしその一方でPoS通貨は中央集権的になりかねないリスクも少なくないため、各国政府からだけではなく仮想通貨業界からもマイニング事業の在り方は今後乗り越えなければならない課題だと言えるだろう。

▶️本日の速報をチェック
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
17:08
HSBC銀行がトークン化されたゴールド商品を香港で提供開始
HSBCは香港の個人投資家に向けて、オンラインバンキングとウェブサイトを通じたトークン化されたゴールド商品のアクセスを提供開始した。トークンはHSBC Orionプラットフォームで発行され、リテール向け、HSBCオンラインバンキングおよびHSBC香港モバイルアプリを通じて提供される。
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧