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東京2020に向けて加速するキャッシュレス政策|先進国の取り組みと仮想通貨事情を比較

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

日本でも進むキャッシュレス化 先進国と比較すると
○○ペイの急台頭など、東京2020に向けて国策とも言えるキャッシュレス化を推し進める日本だが、海外のキャッシュレス先進国からは大きく遅れを取っているという声は大きい。それぞれの国のキャッシュレス化と、仮想通貨事情を探った。

交通系カードは浸透する日本だが

日本ではコンビニでのコード決済が注目され、すべてのコンビニで利用が可能となったPayPayとLINE Payのほか、コンビニが独自のコード決済サービスの導入を本格化させ、ファミリーマートやローソンがすでにスタート、セブンイレブンも立ち上がりで大きくつまずいた形となったが、ともかくサービスは始まった。

東京2020を控えた2018年に、経済産業省が「25年までにキャッシュレス決済率を40%にする」という目標を掲げた「キャッシュレス・ビジョン」を公表。キャッシュレス化はいわば国策となっている。

すでに交通系のカードによる決済は浸透している日本だが、中国、北欧などの先進国からは大きく遅れを取っていると言われているが、キャッシュレス先進国の事情と、それらの国の仮想通貨事情を探ってみた。

日本も着実にキャッシュレスへの取り組みが行われていることがわかる。

中国のキャッシュレスと仮想通貨事情

一方で、各国のキャッシュ推進の状況と比較してみると、日本の進捗は芳しくない。

現在、人口2000万人を超える中国の首都「北京」では、スマートフォン(スマホ)で決済できない場所はほとんどない。レストラン、スーパーなどの正規店にとどまらず、道ばたで雑貨や青果などを扱う露天商を含め、ほぼすべての店舗がQRコード決済に対応している。

また、スマホのサービスを使えば、銀行口座が不要で1円単位で個人間で送金が可能なため、財布を持たずに外出することが一般的となっている、もちろんATMでの出金手数料も支払う必要がない。

一方で出前やタクシーの配車、無人コンビニなど、スマホ決済を使った新しいビジネスが続々と誕生している。

中国では、2017年にICOが全面禁止され、仮想通貨取引所も閉鎖されたが、OTC(店頭)取引は盛んに行われている。

取引所が閉鎖され、取引所取引ができないなかで、OTC取引への関心は依然として高いようだ。

北欧のキャッシュレス事情と仮想通貨事情

中国と並んでキャッシュレス先進国と言えるのは北欧諸国だ。

中でもスウェーデンは世界で最もキャッシュレスが進んだ国の1つで、現金がほとんど使えないことを紹介するドキュメンタリーが日本でもいくつか放送され、驚いた人も多いのではないだろうか。決済金額ベースではすでに現金比率が1%を切っているという話もある。

スウェーデンにはスウェーデンクローネという法定通貨があるが、あらゆる場所でクレジットカードが使えるので、海外からの旅行者が現金を扱うことは稀だ。「現金お断り」というサービスや店も珍しくない。

もちろん商店や飲食店でのでの支払いや交通系ICカードの購入もクレジットカードが使え、チャージも可能だ。

北欧に限らず、欧州では独自の仮想通貨を積極的に検討する国が増えている。スウェーデンでは「eクローナ」、スイスで「eフラン」という通貨に関しての議論が行われ、ノルウェーの中央銀行も調査を開始したという。キャッシュレス先進国の対応はそれぞれ刺激的だが、仮想通貨への対応には各国の事情によって差がある。

東京2020に合わせて進行していく日本のキャッシュレス化と、その先にある仮想通貨の対応に注目しておきたい。

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