- ヘッジ資産のビットコイン
- 米経済番組CNBCに出演した金融業界の有識者たちが、ビットコインのヘッジ機能について見解を語った。経済不安定の地域において、ビットコインなど仮想通貨需要の高まりが指摘されている。
ヘッジ資産のビットコイン、業界人が語る
早期ビットコイン投資家・シリコンバレーのVCであるChamath Palihapitiya氏 が米CNBC経済番組に出演し、ビットコインの経済ヘッジ機能について見解を語った。
Palihapitiya氏は、「ビットコインは、伝統金融インフラが機能しなくなった時のヘッジ資産として唯一の回避手段だ。」と、いわゆる”逃避資産”とされるビットコインのメリットを唱えた。
米金融政策の支持者であろうが、ビットコインはこれまでのない素晴らしいアセットであり、購入・保有することが重要となる。
同氏はビットコインがまだ100ドル前後だった頃に、初めて購入したと以前話しており、2013年には友人と共に、当時流通量の5%ほどのビットコインを有していた。
なお、同氏は今後20年以内、ビットコインは100万ドル(約1億円)になると予想している。
Palihapitiya氏が解釈するヘッジ資産とは、先日日経新聞でも報じたように、「ビットコインは、18世紀の”南海バブル”をはるかに超えている。米中銀に対する信認が低下することで、ビットコインやゴールドへの資金移転が見られている。」との状況を指しているようなものだ。
経済危機に陥っているベネズエラやイラン、トルコなどではP2P取引所LocalBitcoinでの取引高はすでに最高記録をしているという。
また、先日メガバンクのドイツ銀行が18,000あまりの銀行員を解雇したことを受け、業界の有識者らは、これが旧金融システムの崩壊の兆しであり、今後「非中央集権であるビットコイン(BTC)などに資金が流入していくのではないか」との見解を見せている。
例えば、CNBCに出演した仮想通貨関連企業CoinListの最高責任者であるAndy Bromberg氏は「ビットコインなどが既存の金融業とは反対するサイクルで動いているかもしれない。」と語った。
トム・リーが見るATHの要素
Palihapitiya氏の見解を受け、著名アナリストのトム・リー氏は、今のビットコイン強気相場がどのような要因に刺激されているかとの質問に回答。
「マクロ経済論は今後よりはっきりとビットコインの価格に反映されるだろう。」と述べたほか、「ビットコイン(BTC)は、米中貿易戦争やトルコなどの地域における経済不安定もビットコインの買い圧力の要素となっている。」と話した。
リー氏は、フェイスブックのリブラや他の大手企業の仮想通貨への参戦などで証明するように、デジタルマネーは存続し、「ビットコインが2万ドルに達するのも差し迫っている」と、ビットコインに対する強気姿勢を一貫している。
Fundstrat Global Advisors' Thomas Lee shares his take on Bitcoin's rally pic.twitter.com/bQ0nIFssSW
— Power Lunch (@PowerLunch) 2019年7月9日