WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

どうして仮想通貨が短期的にVISAやMasterCardの脅威となり得ないのか

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン及び、その他の仮想通貨は非常に好調であり、それにより富を手にした人々は名声を得ることが出来た
一部の投資家達は、VISAやMasterCardがビットコインなどの仮想通貨によって代替されてしまうのではないかと懸念しているようですが、この脅威は誇張されているとのことです。
多くの市場参加者達は、既存の支払い環境に満足しており、仮想通貨で支払いをするよりもうまく機能している
短期的に(今後10年程)は、既存の仮想通貨が VISA 及び、MasterCard に大きな影響を与えることはない、と述べられています。

自由主義者や仮想通貨マニアは、ビットコインや、その他の仮想通貨が21世紀及び、それ以降の支払いシステムを一新することになんの疑いも持っていません。

これは、VISAやMasterCardの市場価値の低下に直結するわけではありませんが、実際に会った多くの人はVISAの株を買うと聞くと、頭がおかしいのではないかと考えているようでした。

「ブロックチェーンは市場を一新し、ビットコインやイーサリアムが国を堕落させている法定通貨の代わりとなります」

と語る人もいます。

人々が政府への信頼を失っていく理由は数多くあるとは思いますが、現時点ではビットコインは未だ投資商品としか捉えることが出来ません。

中央銀行や国際銀行機関から現地企業に渡る国際支払いインフラの参加者は、少なくとも今後10年の間は、既存の支払いインフラの全面的な見直しを行うことはないでしょう。

下記で、VISAやMasterCardが今後何年間かは影響なく利用され続けると思う理由を記述していきます。

既存のシステムは上手く機能しており、修正が必要だと感じているのは少数

加盟店がVISAやMasterCardの手数料を好んでいないことを考慮しても、システムがうまく機能していることに変わりはありません。

特に、トークン化という側面から見ても、VISAやMasterCardは世界有数の安全性を持つ技術インフラを使用しているのです。

実際に、ハッカーが支払いデータを傍受したり、VISAやMasterCardのサーバーをハッキングするというのはいささか想像できません。

ハッキングは、起こるとしても、加盟店である小売業者サーバーに記録されたクレジットカードデータについてでしょう。

この安全性の確保は加盟店からすればコストがかかるものですが、物理的な通貨の場合に起きる横領、紛失を減らすことができるのです。

SAP計算システムや税金計算ソフトウェアなどが統合されたPOSシステムなど、多くのビジネスが支払いを実行する物理的なインフラに対して既に多額の投資を行っているのです。

この全ては、仮想通貨ではなく、法定通貨を元に設計されています。

今後10年間、もしくは20年間で、ブロックチェーン基盤の通貨がこのようなシステムにどう組み込まれていくのかは、現状ではまだ不鮮明です。です。

Squareなどの技術で、小規模の加盟店であっても、クレジットをより安価で容易に利用できるようになり、VISAやMasterCardは彼らにとっても、既に非常に便利なものとなっています。

一部の都市では、クレジットカードやデビットカードのみが使用可能な、”Cashless(非現金主義)” なビジネスも台頭してきています。

同様に、新興市場ではQRコード関連の技術も発展してきており、小規模な加盟店が安価なスマートフォンアプリで消費者から直接支払いを受け付けることができるようになっています。

VISA CFOのVAsant Prabhu氏のレポート

下記は、VISAのCFOである VAsant Prabhu氏(以下、Prabhu氏)が最近発表した Square及び、QRコードに関してのレポートです。

「Squareは私たちにとって非常に良いパートナーです。

Squareは、ありがたいことにどんなスマートフォンもModel Point of Sale Model(mPOS)対応可能にしました。

mPOS(エムポス)は、スマートフォンアプリと専用のカードリーダーを利用して、お手持ちのスマートフォン・タブレット端末で簡単にクレジット決済ができるスマホ決済サービスです。

これは本質的に、専用の機器などを必要とせず、どんな小さな店でも加盟店となることができるので、スマートフォンがある程度普及している市場にとって非常に便利なツールとなります。

発展した市場において、mPOSが使用されることで、このコストが大幅に削減され、今まで空想とされていた、ホットドッグなどの低価格商品の購入や、駐車料金の支払いなどの様々な支払いが可能になってきています。

さらに、一方で新興市場ではQRコード関連の技術も台頭してきています。

新興市場において最大の参入障壁となっているのは、最小規模のビジネスで、固定電話を使用していたり、例え、固定電話を使用できたとしても、そのシステムを普及させるまでに非常に多くの時間がかかっていました。

しかし、現在では私たちのVISAサービスを利用することで、安価なスマートフォンでアプリをダウンロードし、QRコードをカウンターに貼り付け、消費者は銀行からのアプリをダウンロードしてそのQRコードをスキャンするだけで取引が完了するのです。

コストは比較的安価で即時に設定することができるのです」

仮想通貨がクレジットカードを代替するとは考え難い

消費者視点から見ても、その取引プロセスは非常に容易で、支払いが停止したり、拒否されるような問題も少なくなります。

クレジットカードや、ApplePay(APPL)のようなモバイル決済もうまく機能しており、特に問題はありません。

VisaNetやPayPal(PYPL)もオンライン決済をより容易にしており、消費者がその既存のシステムの根本的な変革を求めているわけでもありません。

実際に既存のシステムは、消費者を窃盗者から保護する最善の方法なのです。

信用リスクを請け負うJPモルガン・チェース(JPM)などによって、詐欺などは容易に特定でき、可逆性も持ちます。

しかし、盗まれたビットコインなどを取り戻そうとしても、そうはいきません。

発行機関は、重要な役割を果たします。

世界中の主要金融機関はクレジットカード取引において、消費者が商品やサービスの購入の際に現金をリスクに晒さない役割を果たすのです。

これは、クレジットカードによる銀行間の関係によって短期的な信用メカニズムを機能させることができていますが、この全ての銀行がビットコインなど仮想通貨にシフトしない限り、これを仮想通貨が代替できるとは考えにくいです。

取引承認速度の比較

物理的インフラでいえば、現在ビットコインを支えているブロックチェーンはブロックサイズの問題から1秒間に3、4取引しか承認することができません。

よって、1秒間に20取引ほどを承認できることを考慮するとイーサリアムの方が、ビットコインよりも将来性があると言えるかもしれません。

これをPayPalと比較してみるとどうでしょう。

PayPalは、FY16の際、1秒間に193もの取引を承認し、サイバーマンディの際には、1秒間に450もの取引を承認しています。

VISAは、さらに上を行き、2016年では1億5000万もの取引を1日で行い、VISA ヨーロッパとの統合によってさらに向上する見込みです。

これは、1667もの取引を1秒間に行なっており、ネットワーク機能の試用によれば、56,000もの取引をも処理することができるようです。

このようにVISAは、巨大でまだまだ許容範囲があり、例えビットコインが無限にあったとしても、少なくとも今後何年間はこの支払いネットワークが影響を受けることはないでしょう。

取引に使用されないのであれば、その通貨に価値はあるのか

率直に言って、ビジネス的に決済ネットワークが広がりを見せていることについては理解できますが、大きな金額を送金する時も実用性はあると考えられますが、ビットコインが違法な取引や税率が低い国からの資金洗浄の用途での本質的に実利用されている現状もあります。

今後その価値は数十倍に膨れ上がるかもしれませんし、80%値下がりするかもしれません。価格に関しても実用性が伴わないと予想するのが難しいでしょう。

既存の中央銀行集権システムに問題があるとは思えません。

しかし、今後10年間この現金主義からモバイル決済への変換という大きなトレンドは続くのではないかと考えています。

このような中で、ビットコインや他の通貨が決済手段として実利用される段階に至るまでには、まだ既存の決済を提供するVISAなどの利便性を超えた次元へと進化する必要があるでしょう。

Why Bitcoin Is Not A Near-Term Threat To Visa and MasterCard

Dec 4, 2017 by Detroit Bear

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

最近、ビットコインは通貨として取引に利用されることに着目されている訳ではなく、価値の貯蔵手段(store of value)としての面を強めてきています。

また、上でも触れられていたように、取引認証速度に大きな違いがある等の観点から、ビットコインという通貨自体がクレジットカード等の脅威となる可能性は低いのが現状です。

しかし、ブロックチェーン技術は、クレジットカード、他国間の銀行送金等様々な分野で注目されています。

また、リップルがAmerican Express(アメックス)と提携したというニュースも記憶に新しいです。

RippleとAmerican Express、Santanderが提携
American Express社とSantander社はフィンテック企業のRipple社と協力し、ブロックチェーン技術を使った米英間のクロスボーダー決済の迅速化を狙います。Ripple社は『間もなく決済迅速化の手段として自社仮想通貨のXRPが活用される』とも言及しました。

つまり、短期的には”特定通貨”がクレジットカードの脅威となることはないと思われますが、長期的には”ブロックチェーン技術”がこの業界で存在感を発揮することは十分にあり得ると思われます。

またそれに伴い、ビットコインでないとしても、価値を瞬時に移動するという特性を持った通貨が実利用の段階に至る日はくることは間違い無いでしょう。

また、これらクレジットカードなどを提供する決済企業との繋がりを持つリップル社やXRPは、このような決済手段という観点ではかなり大きいアドバンテージを持っているのではないでしょうか?

仮想通貨ビットコイン最新ニュースまとめ:価格に関する情報を随時更新
仮想通貨ビットコイン(BTC)のニュースをまとめた特集記事です。価格の下落や高騰についても触れていきます。
Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/05 月曜日
11:29
日立、暗号資産・ステーブルコイン向けAML監視サービス開始
日立製作所が暗号資産(仮想通貨)やステーブルコインの取引を対象とするAMLモニタリングサービスの提供を10月1日に開始した。取引前・取引後・トークン流通の3機能を備え、金融庁FinTech実証実験ハブの支援を受けた実証の成果を生かす。
10:30
S&P、DeFi融資ボールトのリスク評価手法を発表 市場規模は2年で6.7倍
S&Pグローバル・レーティングは4日、オンチェーン融資ボールトのリスク評価手法「ボールト・リスク評価(VRA)」を発表した。キュレーターやプロトコルなど6項目でリスクを分析し、個別評価は後日公表する。預かり資産は約100億ドルに拡大した。
09:50
日本政府、対露追加制裁 仮想通貨取引所ガランテックスなどが対象
日本はロシアへの追加制裁で、仮想通貨取引所ガランテックスなど33団体・9個人を資産凍結等の対象に指定した。「影の船団」への規制や、第三国4団体への輸出禁止も実施する。
09:17
Base上のボールトから約600万ドル流出 運営元は不明
レイヤー2ネットワークBase上のボールトから4日、1,783wstETH(約600万ドル相当)が不正に引き出された。ボールトのマルチシグが攻撃用コントラクトをホワイトリストに再登録した直後に流出が始まり、運営元は5日時点で明らかになっていない。
08:17
ビットコイン現物出来高、約3年ぶり低水準から小幅回復=アナリスト
仮想通貨分析企業クリプトクアントのアナリストが、ビットコインの現物出来高は7月に約3年ぶりの低水準をつけた後、9月にかけて緩やかに回復したと指摘。9月のバイナンスの現物出来高は500億ドル超、クラーケンは2倍の80億ドルに増えた。
07:26
ビットコイン長期保有者、弱気相場でも含み益維持 2015年以降初=グラスノード
グラスノードによると、ビットコインの長期保有者は今サイクルを通じて含み益を維持した。指標LTH-MVRVはサイクル安値でも1を上回り再上昇しており、少なくとも2015年以降の弱気相場では例がない。高値圏で買った層の取得単価や売却動向も紹介する。
10/04 日曜日
11:30
ビットコイン、8万5000ドルが分岐点 雇用統計後の焦点は|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリスト長谷川友哉氏の週次レポート。ビットコインは米雇用統計を前にドル建て8万5000ドルの上抜けに成功。同水準を維持すれば9万ドルが視野に入る一方、日足RSIの弱気ダイバージェンスも出現。下値目途と金利市場の注目点を読む。
09:25
週刊仮想通貨ニュース(10/2)|国税庁の新システム稼働・相場分析・DAT企業の動向まとめ
今週は、国税庁の新システムKSK2の稼働、仮想通貨の相場分析、デジタル・アセット・トレジャリー(DAT)企業の動向に関する記事が関心を集めた。
10/03 土曜日
11:10
米SEC、ビットコインなど6資産の3倍レバレッジETFの上場を承認
米SECは2日、Cboe BZX取引所によるビットコイン・イーサリアム・金・銀・原油・天然ガスの3倍レバレッジETF6銘柄の上場・取引に向けた規則変更案を承認した。ブルームバーグETF専門家が明らかにした。
10:00
「中央銀行マネーのオンチェーン化に3つの方法」ECBが検討中
欧州中央銀行のシュナーベル理事が、トークン化金融台頭の中、中央銀行マネーをオンチェーンで扱う3つのモデルを説明した。直接発行・ブリッジ・民間仲介の各方式を挙げている。
09:25
ニアインテンツ(NEAR Intents)、ハッキングされた約6億円資産が全額返還
NEARインテンツのゼネラルマネージャー、アレックス・シェフチェンコ氏は3日、脆弱性を突いた攻撃で流出した380万ドルが全額返還されたと明らかにした。調査を停止し、バグ報奨金の活用を呼びかけた。
09:00
米財務省、イラン利用の影の銀行ネットワークに制裁対応
米財務省は、イランに対する新たな経済制裁プログラムの一環としてA7ネットワークに対して異例の対応を行ったと発表。対応を説明し、仮想通貨に関係する内容にも言及した。
07:50
「10月のビットコイン、過去13年間で10回上昇」、米CNBCが強気相場入りの可能性を指摘
米CNBCの司会者が2日、仮想通貨ビットコインの10月は2013年以降で下落が3回にとどまると指摘した。ビットワイズの最高投資責任者は、クラリティー法案の可決後に、より良いルールを早く得たと結論づけた。
06:55
トランプ大統領、元SEC委員長のクレイトン長官をAI担当に起用の見通し
CNNとNBCニュースは、トランプ大統領が米証券取引委員会の前委員長クレイトン氏をAI担当責任者に起用する見通しだと報じた。現職の国家情報長官と兼務することになる。
06:10
米SEC委員長、仮想通貨保管案を規制整備の一環と説明|追加提案も予告
米SECのポール・アトキンス委員長はXで公開した声明で、2025年12月以降に実施した一連の仮想通貨関連施策を列挙した。規制整備を段階的に進めてきた経緯を示し、今後も追加の規制整備を進める方針だ。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧