はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ICOとは?/仮想通貨クラウドセールについて詳しく解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ICOとIPO(新規上場株式)を比較しながら解説
IPOでは新規株式が報酬ですが、ICOでは新規仮想通貨が配られます。投資家から現金で集めるか仮想通貨で集めるか、という違いもあります。
メリットとデメリット
ICOは投資後の伸び率が10,000%以上になる場合もありますが、最初から開発する気のない事業者が集金目的でICOを行うといった詐欺もあります。
ICO参加の流れ
通貨によって参加方法は違いますが、共通しやすい流れがありますので紹介します。注意点としては取引所からではなく専用ウォレットから送金してICO参加する場合が多いです。
目次
  1. 概要
  2. ICOの流れ
  3. ICOのメリット
  4. ICOのデメリット
  5. ICOの参加方法
  6. まとめ

概要

ICOとは、仮想通貨やトークンのクラウドセールのことです。取引所に上場していない新規の仮想通貨を発行し、販売することで開発費や研究費を調達する、という仕組みです。

取引所に上場後の価格上昇率が高い仮想通貨業界において、ICOの人気は年々上がっています。

ICOの流れ

ICOの流れを理解するには、株式の新規上場の流れと比較すると分かりやすいと思います。

上場前の会社が株式を発行し購入してもらい、資金を調達するIPO(新規上場株式)と同じような流れです。

まずはIPOの流れを紹介します。

一方でICOはこういう流れになります。

IPOとICOの違いとして、IPOでは現金⇄株式ですが、ICOでは仮想通貨(ビットコインやイーサリアム等)⇄新規仮想通貨という形になっています。

ICO後、事業者は集めたビットコインやイーサリアム等の仮想通貨を取引所で現金に換金し、サービス開発費に充てることになります。

これだけの違いであればただの資金調達にも見えますが、投資家に渡される新規仮想通貨には様々な用途が設定出来るため、単に株式を受け取るIPOとは様々な違いが出てきます。

例えば、決済に特化した仮想通貨であれば、普及率が高くなっていくに連れて激しく値上がりしていくでしょう。ICOを実施した会社が開発しているサービス内での報酬や使用料金として使われる通貨であれば、そのサービスが支持されるかどうかで価格が決まります。

更に、IPOでは証券会社が株を売り出し、それに伴って監査もあるのですが、ICOは証券会社のような間に立つ幹事が存在していません。

そのため、特定の金融機関を通さず、個別で仮想通貨の資金を調達することが出来ます。

また、IPO以外ではクラウドファンディングともよく比較されます。

しかし、クラウドファンディングの報酬は商品や特典ですが、ICOで配られるのは通貨であるため、第三者にも簡単に移転させることが出来る高い流動性があります。

ICOのメリット

海外では現在、VC(ベンチャー企業の株式などを引き受けることによる投資)の投資額よりものICO(Initial Coin Offering)で集めた投資額が大幅に上回っています。

大きな要因として、ICOでは投資者への還元率が高い、という点が挙げられます。

株のIPO(新規上場株式)での投資額に対する還元率と比べてみても圧倒的に違います。IPOは上場時に平均で約10%の価格上昇が見込まれますが、現段階でのICO投資は、約100%近い価格上昇が記録されています。

特にICOから時価総額上位となった通貨の上昇率は凄まじい数値となっています。

ICO STATSというサイトでは「今までICOで発行された通貨の現状の価格から算出した伸び率」を見ることが出来ます。

サイトにアクセスしてメニューの「ROI Since ICO」を押してみると……
※ROIとは「return on investment」の略で、簡単に言うと「投資効率」のことです。

伸び率10,000%以上の通貨があることが確認出来ます。

ICOで使用される通貨として注目を集めているイーサリアムですが、イーサリアム自身も上画像にあるようにクラウドファンディングから開始した通貨です。

これらの通貨は数年でこの伸び率を達成しています。特にストラティス(Stratis)は約1年で約80,000%の伸び率です。

最近では日本の仮想通貨であるネム(NEM)の関連会社テックビューロがコムサ(COMSA)というICOプラットフォームを発表したため、日本国内でもICOが広がっていくのではないかと見られています。

コムサ(COMSA)について詳しくはこちら↓
コムサ(COMSA)とは?

ICOのデメリット

ICOではそのトークンを発行する企業のプロジェクトの内容や目的等をしっかりと調査し、判断することが重要です。

というのも、ICOを利用した詐欺まがいの行為も起こりうるためです。

  • ICO後に上場するつもりがない
  • 容易に上場出来る取引所に上場させ、放置(開発しない)
  • 取引だけは可能にする(開発しない)

実際に、ここ数年でICOを利用した詐欺が多数発生しています。

ICOに参加する場合、購入する通貨のWhite Paperを見てそのプロジェクトについて理解すること、他のユーザーの意見を調べること、資金調達手段を見ることが重要な判断材料となります。

ICOの参加方法

ICOに参加する方法は、その通貨ごとに異なります。

なので一概に言うことは出来ませんが

  1. 購入したい通貨のホームページからICOページへ
  2. メールアドレス等の登録
  3. 専用ウォレットから仮想通貨を送金

大まかに言うとこういった流れになる場合が多いです。当然違う流れになるパターンもあります。

また送金元は取引所ではなく、指定されている専用のウォレットから送金する必要があるケースが大多数です。

送金する通貨もよくICOで利用されるイーサリアムだけではなく、ICOごとにそれぞれ違うためその都度チェックが必要となります。

なお、今回紹介したICOの流れは英語が読めない方でも出来る難易度が低いICOの例ですが、英語慣れしていない日本人にとっては難易度の高いICOである場合もあるため、深く掘り下げて調べることをせずに参加することはおすすめ出来ません。

まとめ

ICOは年々人気が高まっていき、日本ではテックビューロ社のCOMSA、海外ではエストニアという国が国家規模で仮想通貨を発行するためにICOを計画している程の広がりを見せています。

これからも注目を集め続け、規模は大きくなっていくことでしょう。

伝統的なものであるIPOより、ICOを選ぶ企業の方が多くなるような未来になるかもしれませんね。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
12/12 金曜日
16:19
ソラナ公式が「XRP登場」を発表 wXRPが同日ローンチ
ソラナ公式が12日、XRP統合を発表。ヘックス・トラストもwXRPのソラナローンチを同日発表し、1億ドル超のTVLを確保。レイヤーゼロ技術を活用したクロスチェーン機能で、ソラナDeFiでのXRP利用が実現へ。
15:10
Animoca Brands Japan、ビットコイン分散型金融「Solv Protocol」とMOU締結
アニモカジャパンはSolv ProtocolとMOUを締結し、企業のビットコイン保有・運用を支援するDAT領域で協力を拡大。BTCFi活用による財務戦略の高度化を目指す。
14:57
米CFTC、ポリマーケットなど4社にデータ規制で柔軟対応
米CFTCが予測市場運営4社にノーアクションレターを発行し、特定の記録保管要件を免除。業界全体の取引高は2025年1-10月で279億ドル(約4兆2000億円)に達し、急成長が続いている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧