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ウォール街は、ビットコインに懐疑的な立場を取りつつも精力的に動き始める

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ゴールドマンサックス
基本的な土台が 確立しないうちは、戦略を採用しないとしていた反面、先日仮想通貨による取引を検討しているとの見通しを発表しました。
JP モルガン・チェース
CEOのJamie Dimonの発言「ビットコインは詐欺」が有名ですが、銀行としてはビットコイン関連企業の買収に動いています。
モーガン・スタンレー
最高経営責任者のJames Gorman氏は仮想通貨に慎重な姿勢を取りつつも、Overstock.com(OSTK)の株式11.4%を買収を行っています。

ウォール街の各支配者(銀行またはその責任者)は、ビットコインやその種の仮想通貨を都合の悪いもの、または時にはチャンスと考えている人もいるでしょう。もしくは、これらの意見両方を同時に捉えられているかもしれません。

この認識のずれは意見の不一致をもたらします。

金融機関の役員は、ビットコインに対する疑い深い見方と対抗心を表明しました。

その間に、複数の人たちは、仮想通貨に携わったり、検討したりしています。

ここ最近は、誰もが認めるビットコインや他の仮想通貨の 特徴とされる送金の速度、手数料削減、プライバシーの確保、また中央銀行やウォール街の仲介者など従来の金融集権者が経由しないことが、大流行の理由となりました。

その反面前例がないため不安定でもあると言えるでしょう。

今年の急激な上昇後、年末にかけてビットコインの価値は、損失から回復することなく、30%下落しました。

その一連の出来事がウォール街の原動力となりました。金融企業の代表はこれに対してどのような考えをもっているのでしょうか?

ゴールドマンサックス

ゴールドマンサックス最高経営責任者のLloyd Blankfein氏は、11月30日ブルームバーグテレビで、ビットコイン戦略を採用するにはまだ早いとし、ビットコインへの不安を述べました。さらに 、基本的な土台が 確立しないうちは、戦略を採用しないとしていました。

しかしこのように言及しながらも、先週の木曜日のブルーバーグニュースよると、ゴールドマンサックスは、仮想通貨による取引を検討しているとの見通しを発表しています。

ゴールドマンサックスが仮想通貨のトレーディングデスクを設置
多くの取引や投資信託が参入する一方で、ゴールドマンサックスがウォールストリートで初の市場参入を検討する大手証券会社となります。安全性と取引量の一連の課題に取り組み、この市場を2018年6月までには稼働させたいと計画しています。

JP モルガン・チェース

JP モルガン・チェースCEOのJamie Dimon (以下 ダイモン氏)は、ビットコインを“詐欺”と評し、自社のトレーダーがビットコインの売買に携わった場合は、すぐさま解雇すると宣言しました。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、JPモルガンは、CMEグループの新取引プラットフォームを通して、ビットコイン先物をJPモルガン利用者に提供ことを検討している事実が判明しました。

また、同社はスウェーデンで上場している為替取引の一つであるBitcoin XBTを買収しました。

モーガン・スタンレー

モーガン・スタンレー最高経営責任者のJames Gorman氏(以下 Gorman氏)は、仮想通貨についてより慎重に考えているようです。

9月 Gorman氏は、ビットコインへの投資を否定し、ビットコイン投資は危険を伴うものであると表明しました。

それでもやはり、ビットコインの価値は一時的なものではないと実感しているようです。

11月、Gorman氏は、懸念点を考慮しないまま、オンライン小売業者Overstock.com(OSTK)の株式11.4%を買収しました。

オンライン小売業者Overstock.com(OSTK)は、2014年度にビットコインの存在を認めただけでなく、tZEROと呼ばれる通貨の取引方法も始めました。

Overstockの最高経営責任者Patrick Byrne氏(以下 Byrne氏)は、モーガン・スタンレーからはOverstockに投資した理由を直接聞いていないとしています。

一方で、Byrne氏は、モーガン・スタンレーが“ビットコインにも投資することで、一石二鳥を狙えれば賢い”と考えているようです。新たな通貨は、モーガン・スタンレー含む6つのプライム・ブローカレッジ(PB)に混乱を招きました。

プライム・ブローカレッジは、主にヘッジファンドや金融関係者にサービスを提供する大規模な組織です。

おそらくモーガン・スタンレーが、Overstockの株式買収を認めても、Overstockへの関心をもった理由を口にすることはないでしょう。またゴールドマンサックスとJPモルガンに関しては、コメントをせず、口を噤んだままです。

金融業界の分析

金融業界の有力者が、ビットコインに対する不信感を抱いていることは事実です。

世界で最も有名な投資家Warren Buffettは、

“ビットコインは幻想にすぎない、手を出すべきでない”

と語りました。

クレディ・スイス最高経営責任者Tidjane Thiamは、

“ビットコインを典型的なバブルと例え、崩壊しやすいものである”

と述べました。

バンガードグループ設立者John Bogle(以下 ボーグル氏)は、

“伝染病を避けるようにビットコインも避けるべき”

と言及しています。

ゴールドマンサックスのようなビジネスの先頭に立ち、ビットコインについて見解を示している会社が、どのようにビットコインに対し、敵意や警戒心を示すことができるのでしょうか?

ネット上の情報の誤りを証明する企業Triveの代表David Mondrus氏(以下 Mondrus氏)の見解によると、これらの最高経営責任者は、新しいことを取り入れようとする企業とは違う考えを持っています。

Mondrus氏は、

これらの最高経営責任者の仕事は、現状を維持することであって、もはやそれに銀行や仲介業者が必要ないとビットコインが証明した

と語りました。

それに加えMondrus氏は、“その大手組織の中には、混乱をもたらす変化を探し求めている革新家たちがいる”という考えを示しました。

あるいは、Overstockのバーン氏が語っていたように、ゴールドマンサックスやJPモルガンはその変化に気づくほど賢いのかもしれません。

Elliott Wave International最高経営責任者Elliott Prechter(以下 プレクター氏)は、 “JPモルガン代表ダイモン氏自身の個人的な意見”であると明言しました。その一方で、大手企業は“その時の流行に流されている”という考えもあります。

プレクター氏にとって、 ビットコインが利用者の心を掴んだことは期待通りのことでした。その一方で、最近勢いのあるブロックチェーン技術が会社として存続し、人々によってサイバーセキュリティの価値上昇にもつながります。

プレクター氏は、過去にMySpaceがFacebookに影響したように、ビットコインが競争者や企業にとって新たなチャンスを与えていくと語りました。万が一それが本当だった場合は、ウォール街の最高経営責任者たちはどのような意見を持ち、どう反応するのでしょうか?

Wall Street bosses hate bitcoin but they try it out anyway

Dec 26, 2017 by Larry Light

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