はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

携帯電話業界世界第3位Huawei:ブロックチェーンを活用したスマホ開発か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Huaweiがブロックチェーン技術を活用したスマホ開発か
サムスン、Appleに次ぐ世界第3位の携帯電話メーカー「Huawei」が、Sirin Labsと提携して、ブロックチェーン技術を活用したスマートフォンを開発しているという情報が伝わっています。

ブロックチェーンスマートフォン

この度、公式な発表ではないものの、今後注目に値する情報が発表されました。

世界第3位のシェアを持つ「Huawei」が、ブロックチェーン技術を応用した、スマホ開発への参入を考えているのではないかという情報です。

事実あれば、最大手のスマートフォンメーカーとしては、世界で初めて仮想通貨市場に本格参入することになります。

この記事では、情報の概要を説明していきます。

HuaweiがSirinと提携か

bloombergやengadgetの情報によれば、関係筋からの報告で、Huaweiは、イスラエルを拠点とするスタートアップ企業Sirinlabが開発している、ブロックチェーン技術を利用した「SirinOS」を搭載したスマートフォンの開発を検討中とのことです。

この計画が実現すれば、分散型ネットワークによるセキュリティの向上、少額決済の手数料削減といったブロックチェーン技術の恩恵を得ることができます。

また、Androidと同じように、モバイル端末上で仮想通貨ウォレットやdAppsなど、ブロックチェーンのアプリケーションを実行できるようになります。

dAppsとは

分散型アプリケーション(dApps)は、Decentralized Applicationsの略。

従来のアプリケーションをブロックチェーンベースで構築していく仕組みのこと。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

HuaweiとSirinによる、画期的なスマートフォン実現に向けた会合は、2月28日に発表されたSirinのTelglamで明らかになっているものの、正式なものではなく、あくまでプライベートなものだったようです。

現時点で会合の内容や今後の動向に関する公式な発表は、Huawei社,Sirin Labs社のどちら側もコメントを控えています。

もしこの画期的な試みが実現すれば、Huaweiはブロックチェーン技術に対応した世界初のスマートフォンメーカーとなるでしょう。

ブロックチェーンは、基本的には”仮想通貨内部で起こるすべての取引を記録しておく”台帳です。

これら台帳は、非中央集権化されており、信頼性が高いという2つの利点を持っています。

仮想通貨に投資する多くの人は、基幹技術であるブロックチェーンが持つ利点を熟知し、そのことを広めています。

過去12ヶ月間で仮想通貨市場は15倍の約3,500億ドル(36.7兆円)規模まで成長しましたが、その一方で、一般経済市場と比較すると「未だ1%ほどの規模」でしかなく、まだまだニッチな市場であるという認識に変わりありません。

今回、Huaweiのようにスマホ市場を牽引してきた大手企業がブロックチェーン技術に興味を示していることは、こうした現状を大きく変えていく可能性を秘めていると言えるでしょう。

Huaweiが提携を検討するSirinは、いったいどのような企業なのでしょうか。

ブロックチェーン技術を活用したスマホ「Finney」を開発

Huaweiとの会合で話題になっているSirinOSを手掛けるSirinlabは、スイスの企業であり、イスラエルに研究・開発の拠点を置いています。

イスラエル出身のCEOである「Moshe hegeg」氏は、写真共有サービスmobliの創業者としても知られる投資家であり、技術者です。

Sirinlabは先日、すべての情報のやり取りを暗号化し、あらゆるサイバー攻撃に耐えること可能という特徴を持った、世界最高峰(軍用並)のセキュリティ体制を誇る最高級スマートフォン「Solarin」を開発・販売しています。

Solarin自体は、その技術力の高さから話題になったものの、その価格の高さ:9,500ポンド(約150万円)からか、一般市場では成功を収めることができませんでした。

そんな中、満を持して開発を始めたのが、世界発のブロックチェーン技術を応用したSirin OSを搭載、ビットコインの先駆者であるプログラマー「hal finney」氏の名前を取った、スマートフォン「Finney」です。

コールドウォレット搭載のスマートフォン

世界最高のセキュリティ技術を持つと謳った「Solarin」で培った開発技術をもとに、あらゆるサイバー攻撃に耐えることが可能で、仮想通貨の保有に必要な安全性を持っていることをアピール。

端末内部に「コールドウォレット」を搭載しています。

このスマホには、仮想通貨「IOTA」のTangle(タングル)をベースとした非中央集権化されたネットワークが搭載されており、「SRN」というトークンを利用して動かすことができるようになっています。

OSは、Androidをベースにした、「SirinOS」という独自のOSを積んでおり、このOSを含むFinneyの全システムは、ブロックチェーン上で動かすことができるため、dAppsや仮想通貨ウォレットへのアクセスに最適であるとしています。

IOTAとは

IoT(モノのインターネット)への導入を目的に開発された仮想通貨。

独自技術Tangle(タングル)の採用でも話題になっている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

こうした基礎的な性能だけでなく、現在開発途上にあるFinneyは改善を続けており、2017年12月にはイーサリアム上で動作する分散アプリケーション(dApps)と連動するオープンソースのメッセージングプラットフォームと、モバイルブラウザを開発中の「Status」とも提携、Finneyにプレインストールすることを決定しました。

このことによって、Finneyはあらかじめスマートコントラクトを利用できる、またブロックチェーン上で動くメッセージアプリを利用することができるようになっています。

この発表後、SirinはICOで1億5000ドル(約165億円)以上を獲得しています。

2018年に入っても開発は進み、2018年1月8日には、トークンの保有やネットワーク上の各種トークン間の交換を実現する分散型流動性ネットワーク「Bancor(バンコール)」との提携も発表されました。

SirinやBancorによれば、この提携により、Finney上で容易にSRNとETHの交換やBancor上の50種類近くある仮想通貨との交換がシームレスに行えるようになりました。

発売は2018年を予定しており、現在は1000ドル(105,000円)の価格で予約販売が行われていますが、予約段階ですでに25,000台の予約が殺到するなど早くも人気化しています。

さらに「Sirin Labs」は、サッカーの名門「バルセロナ」でプレイする世界最高峰のリオネル・メッシ選手をアンバサダー(広告塔)に起用

メッシがインスタグラムで宣伝を行うと、200万以上の「いいね」が付くなど、多方面で話題になっています。

Huaweiは技術の革新性だけでなく、こうしたFinneyの革新性にも着目し、提携に向けて動き出しているようです。

まとめ

現時点では憶測の域を出るものではありませんが、現在世界第3位のシェアを誇るスマートホンメーカー「Huawei」が、ブロックチェーン技術を活用したスマホを開発するSirinと提携、「SirinOS」を搭載したスマートフォンを開発することを検討しているようです。

Huaweiは、今回の記事でご紹介した、「Finney」以外にも大手ブロックチェーンの性能をテストするために設計されたツール「Project Caliper」を発表するなど、ブロックチェーン技術の革新性に目を付け精力的に取り組んでいます。

Huaweiは、AI(人工知能)向けの処理能力が劇的に向上する「NPU」(ニューラル・ネットワーク・ユニット)を搭載した次世代スマートフォン「Kirin」など、ブロックチェーン以外にもこれまで革新的なテクノロジーを開発、世に打ち出してきました。

Huaweiの名を冠し、ブロックチェーン技術を搭載したスマートフォンが世に出てくるのもそう遠くないかもしれません。

文中にもあった通り、現時点での仮想通貨市場は、世界経済圏の1%程度の市場規模しかなく、まだまだニッチな市場であるということが言えます。

非中央集権型で一般の市場に影響を受けないことを理想としていますが、些細な社会的な状況変化に応じて、通貨やそれに紐づく信頼性も絶えず変動しています。

こうした現状を変えていくためには、ニッチな市場を出て、広く一般に認められていく必要があります。

そのためには、今回のSirinのように、すでにある程度の市場を獲得している既存大手メーカーとの提携も重要なものになってくるでしょう。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/24 日曜日
11:30
ビットコイン10万ドル突破で上値伸ばす可能性も、指標後の調整リスクに注意|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが、10万ドルに迫る勢いで高騰するビットコイン(BTC)相場を分析。相場が一層上値を伸ばしている可能性は十分に考えられるが、指標を切っ掛けに調整に入る展開にも注意が必要か。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ゲンスラーSEC委員長退任に高い関心
今週は、イーロン・マスク氏に対するドージコイン訴訟の取り下げ、国民民主党の玉木代表による仮想通貨減税要望、米SECゲーリー・ゲンスラー委員長の退任確定に関するニュースが最も関心を集めた。
11/23 土曜日
11:30
XRP・SOLOなど高騰、トランプ新政権でリップル技術採用への期待高まる
米SECのゲンスラー委員長が2025年1月に退任することが発表され、過去4年間の厳格な仮想通貨規制からの転換期待からXRPの価格が高騰している。
10:50
米仮想通貨業界団体、トランプ新政権に5つの優先事項を提案
米ブロックチェーン協会が次期トランプ政権に仮想通貨の取り組みにおける優先事項を提案した。SEC新体制など5つの項目を掲げている。
10:20
トランプ次期米大統領、仮想通貨支持派のベセント氏を財務長官に起用する方向
ドナルド・トランプ次期米大統領が、親仮想通貨のヘッジファンド経営者のスコット・ベセント氏を財務長官に起用する方向で最終調整に入っていることが、ブルームバーグなど複数のメディアの23日の報道で明らかになった。
08:40
独保険最大手アリアンツ、マイクロストラテジー転換社債の25%取得
ドイツ最大の保険会社アリアンツが、米マイクロストラテジーが発行した26億ドル規模の2031年満期転換社債の約25%を取得した。ビットコインを間接的に保有することになった。
07:55
L1アルトコイン、米大統領選後に価格が急上昇
仮想通貨を分析するCryptoQuantは、L1アルトコインの価格が米大統領選後に上昇していると報告。この価格上昇は、現物取引の出来高を伴っていると指摘している。
06:45
米マラソン、転換社債販売で1500億円を調達 5771BTCのビットコインを取得
ビットコインをさらに買い増し 米マイニング大手のMARA Holdings(マラソン)は23日、2030年満期のゼロクーポン転換社債10億ドル(1500億円)の発行を完了し、そ…
11/22 金曜日
20:30
XRPのETF承認はどうなる?市場価格への影響を分析
トランプ次期政権下でのXRP現物ETF承認の可能性を詳しく解説。SEC委員長交代や規制緩和への期待、市場への影響を専門家の見解とともに分析。ビットコイン、イーサリアムに続く承認タイミングと価格への影響を予測します。2025年のXRP市場展望を徹底解説。
15:00
仮想通貨XDC(XDC Network)の買い方と将来性は?
ハイブリッド型ブロックチェーンを採用する仮想通貨XDCの特徴や将来性を解説。SBIとの提携や買い方、リスクについても詳しく紹介します。
13:50
米SEC敗訴、連邦地裁がディーラー規則は無効と判断 「仮想通貨業界全体にとっての勝利」
米連邦地裁がSECのディーラー規則を無効と判断し、SECの敗訴が確定した。原告の米ブロックチェーン協会CEOは、この判決は仮想通貨業界全体の勝利であると表現。ディーラー規則は分散型金融に重大な影響を与える可能性が危惧されていた。
13:10
トレードの機会損失を最小限に、メタマスクがイーサリアムガス代込みスワップを新たに導入
仮想通貨イーサリアムの主要ウォレットMetaMaskは新機能「Gas Station」の導入を発表した。ガス代不足によってスワップが中断されることを防ぐものである。
11:26
チャールズ・シュワブ次期CEO、規制緩和で仮想通貨現物取引への参入示唆
米大手ブローカー、チャールズ・シュワブの次期CEOが、規制環境の変化があれば仮想通貨現物取引へ参入すると述べた。トランプ新政権に期待する格好だ。
10:10
仮想通貨擬人化BCG「コインムスメ」、板野友美がアンバサダー就任
タレントの板野友美氏がWeb3ゲーム「コインムスメ」のアンバサダーに就任。板野氏プロデュースのアイドルグループとのコラボユニットも結成する。
09:55
Suiブロックチェーン、稼働停止の原因や対策を公表
約2.5時間稼働を停止していた仮想通貨SUIのブロックチェーンが復旧。その後、原因や今後の対策を公表している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧