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ホリエモン仮想通貨祭:堀江氏が仮想通貨の未来を予測

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「ホリエモン仮想通貨祭」開催
7月7日、日本を代表する実業家である堀江貴文氏が、仮想通貨に関するイベント「ホリエモン仮想通貨祭」を開催、大盛況となりました。
仮想通貨経済圏を確立
日本におけるビットコイン研究の第一人者である大石氏は、「ビットコインは現実世界とは異なる経済圏にて、決済として確立し、使われているということは注目すべき点である」と語りました。
日常生活での実需について
堀江氏は、日常生活でビットコイン(仮想通貨)が使われるようになる瞬間は、”ある日突然訪れるだろう”語り、自身の考えを述べました。

多くの場所で七夕祭りが開かれる7月7日、秋葉原にて仮想通貨祭りが開かれました。イベント名は、「ホリエモン仮想通貨祭」です。

日本を代表する実業家である、堀江貴文氏が登壇し、仮想通貨界の著名人と対談を行いました。

トークセッション:大石哲也x平野淳也x堀江貴文

堀江氏は、2O13年からビットコインなどに投資を行い、業界の中でもいち早くビットコインに携わった人物の1人としても知られています。

イベントでは、堀江貴文氏を始め、ミスビットコインとして精力的な活動が知られる藤本真衣氏、日本ブロックチェーン協会アドバイザーの大石哲也氏、ビットコインなど暗号通貨投資、ベンチャー投資などを行う平野淳也氏、話題の新サービスを提供するVALU代表の小川晃平氏がスピーカーとして登壇。

立ち見も多く見られた堀江氏との対談コーナーでは、仮想通貨界隈で有名な平野淳也氏、そして今回堀江氏が出版する「これからを稼ごう仮想通貨と未来のお金の話」という本の監修も務めた大石哲也氏が、(ビデオトーク)トークセッションに参加しました。

今回、CoinPost編集部もイベントに参加しましたので、堀江氏の注目発言などイベントの模様をお伝えいたします。

イーサリアムをクラウドセールで購入した堀江氏

3人の共通点としては、早くからビットコイン(仮想通貨)の将来性に気付いて投資をしていたことです。

さらには、イーサリアムのクラウドセールにもそれぞれ参加していたということで、先見の明を持ち、この業界に長く携わる数少ない人物と言えるでしょう。

堀江氏は、友人からもらったビットコインをイーサリアムのクラウドセールで使用することで購入したとのことですが、(まさかここまで高騰すると思わなかったのでしょうか)、管理・保管するための「秘密鍵」を失くしてしまい、資産を取り出せない結果となってしまっているそうです。

イーサリアム先行販売時(2014年)の価格が300円程度だったことを考えると、現在価格の約50,000円は1,500倍以上に値段が跳ね上がっている計算になり、かなりの額が堀江氏のウォレットで眠っていると考えられます。

ビットコイン保有者が亡くなった場合の所有権は

堀江氏から大石氏への質問は、「ビットコイン保有者が亡くなった場合、保有していたビットコインはどうなるのか」ということです。

聞いている側としても興味深い話であり、大量のBTCを保有している人だからこそ考えることではないかと感じました。

実際に平野氏、大石氏ともに良く考えるトピックだそうで、大石氏は「(ウォレットの構造上)本人以外開けない」と回答。また分散してそれぞれの保管もされているそうで、取り出すことは難しいと言及しました。

実際にビットコイン長者番付で4位に入っているウィンクルボス兄弟も、ペーパーウォレットを複数に別けた上、さらに複数の銀行の金庫に保管していると回答。長者になればなるほど、そのような対策が必要になってくることが、仮想通貨市場の課題の一つと言えるのではないでしょうか。

一時は時価200万円を超えたビットコインですが、数万円の価値があったかどうかという時代もありました。

その当時、秘密鍵を慎重に管理・保管するという概念が今より希薄だったことは事実かもしれません。実際に資産を取り出せた場合、今頃仮想通貨で億り人になるはずだった方も世界でたくさんいるのも事実です。

しかし話を聞いていると、イスラエルの企業では、取り出せなくなったウォレットに残る仮想通貨を取り出すサービスも存在するとされており、堀江氏のイーサリアムも、別の手段でいずれ取り出すことができる可能性も残されています。

金融庁の業務改善命令について

今の仮想通貨のトレンドとしては、やはり規制問題が挙げられます。堀江氏は規制のトピックについて、以下のように語っています。

(金融庁認可済みの国内大手を含め)さまざまな仮想通貨取引所が「業務改善命令」を下されたが、僕は楽観視している。

この発言の背景として堀江氏は、日本で初めて「FX取引サービス」が行われたときも、同様の動きがあったことを語りました。

新興市場の黎明期には、在るべきルールが整備される過程で「問題発生→業界再編」の繰り返しが起こり得るものだとし、FX市場でもやがて取引所が登録制となり、レバレッジ規制などのルールが確立していった過去について解説しました。

実際FXの歴史を遡ってみても、日本では1998年に始まり、インターネットが2000年頃から普及し始めるとともに大きな盛り上がりを見せたとしています。

しかし初期の頃は、きちんとルールが制定されていなかったために、証拠金が出金できなくなったり、法外なスプレッドの悪質業者が氾濫したりしていたようです。

そしてようやく2005年に「金融先物取引法」が改正され、すべての業者に登録が義務付けられ、2009年4月には信託保全が義務化(FX会社が倒産しても、預貯金が返還される仕組み)。そして、2010年に日本でのレバレッジ規制が始まりました。

こうした背景を見てみても、今の業務改善命令はテクノロジー発展の過程で、通らなくてはならない道なのでしょう。

仮想通貨は、ある種のパラレルワールド

続いて、3人の話は仮想通貨と現実世界の話となり、ビットコインは通貨として使われていないではないかという意見に対し、大石氏は興味深い持論を語りました。

ビットコインは世間では全然使われていない。ビットコインは決済として使えていない、という意見がある。

しかし、仮想通貨界隈ではビットコイン(BTC)建で、アルトコインを購入できているではないか。

現実世界からは見えないけれど、仮想通貨界ではもっとも流動性があるお金として機能している。

それに対して堀江氏も、「面白い考え方だ」と興味深く聞いていました。

さらに大石氏は、以下のように続けます。

仮想通貨はパラレルワールドのようなもの。今までの経済圏とは全く違う経済圏があり、こちらの経済圏はより大きく(急速に)発達し始めている。

仮想通貨市場が急拡大しているのは事実であり、仮想通貨界ではビットコインが最も取引量の多い通貨です。

大石氏が言う、現実世界とは異なる経済圏にてビットコインの役目が確立し、仮想通貨間の基軸通貨として使用されている事実は、注目すべき点でもあるのかもしれません。

小川晃平x堀江貴文

イベント後半は、個人が株式会社のようにVAとよばれる擬似株式を発行・売買可能な新サービスで話題になったVALU社のCEOである小川晃平氏と、堀江貴文氏により、「我々の経済圏にて、ビットコインが支払われる未来」というテーマでの対談が行われました。

VALU小川氏:ビットコインが通貨として使われるかは疑問

上記の話の続きになりますが、第二部にて堀江氏とVALU社CEOである小川晃平氏の対談がありました。

この対談にて、将来のビットコインの疑問を小川氏は、以下のように語っています。

仮想通貨は、果たして通貨と言えるのかと感じる部分もある。通貨は安定していなければ使われない。価格は上がるが、通貨ではないというが私の考えだ。

それに対して堀江氏は

大石氏によるパラレルワールドの話では、仮想通貨界での経済圏ではビットコインは安定していると言えるのではないか

と語り、小川氏は「人が何に価値を置くかによりますね。」と返答をしました。

また小川氏は、ビットコインやネムなどを現実世界で通貨として使っているか?と質問を投げかけ、さらにトレーディングの世界では使っているけれど、コンビニでは使われていないことを見ても本当の通貨になり得るかは(現時点では)疑問と再度強調しました。

しかし、堀江氏は以下のように語ります。

ある特定の国(における決済手段など)が、全てビットコインに置き換わるということは十分ありえる。

実際に、南アフリカの発展途上国であるベネズエラやジンバブエは、(経済崩壊による信用不安などから)自国通貨の価値が暴落するハイパーインフレに陥り、ある種の”安定通貨”として機能していないのも事実だ。

これに対し小川氏は

確かに、このようなことはありえる。さまざまな店舗が少しずつビットコインを扱えば、変わってくるのではないか。

と結論付けました。

しかし、堀江氏はこの”少しずつ”という点に対して異議を唱え、持論を述べています。

日常生活での実需について

堀江氏は、「ビットコイン(仮想通貨)が日常で使われるようになる瞬間は、”ある日突然”訪れるだろう」と語りました。

日本は決済に関して、より便利な世界を作り出そうとしてきたことは事実です。実際にコンビニに行けば、山のような電子カードで支払いが可能となっています。

また中国では、WechatPayやアリペイのように「QRコード」で簡単決済ができ、紙幣や硬貨入りの財布すら持ち歩かなくて済むケースが増えています。日本はまだまだ現金社会ですが、これが世界的にキャッシュレスになる時代が訪れた時が、その機会だと言えるのではないかと2人は語ります。

このタイミングに関して堀江氏は、「2〜3年後(2020〜2021年)ではないか」と予測しました。

背景にあるもの

その背景としては、ビットコインから始まり、次にアルトコイン、仮想通貨FX、トークンエコノミーと仮想通貨事業が発展していき、メタップス社が展開するタイムバンクを始めトークン関係のサービスも増えていることが、理由として挙げられます。

また、無料通話アプリのLINE社がLinePayにて手数料が0円となっており、「いずれATMで手数料を消費してまで、現金払いをしている場合ではなくなってくる」と言及。

LinePayのような次世代決済サービスは企業側にとってもメリットがある中で、それでも店側が断固現金派というのであれば、よっぽど現金好きもしくは脱税目的であると疑われてしまうような状況へと変化する可能性があると言います。

最後に堀江氏は、「少なくとも、大企業が(ビットコインなどの)事業展開をして攻めて来ることになるだろう」と発言。小川氏も、「大企業が仮想通貨スタートアップを買収することで、就職先として若者にとって魅力に欠けていた旧態依然の企業が、新しく生まれ変わる時が来るのではないか」と語りました。

そして、若者の力とともに企業が成長していき、今の経済が変わることになるだろう。と予想しました。

特に2人はエンジニアでもあるため、エンジニアの大切さについて熟知しており、「良きエンジニアが出てくることで、より良いサービスが生まれ、より近代にあったサービスが生まれて来るはずだ。」と力を込めました。

VALU社の小川氏も、「みんなプログラマになろう。みんながプログラマにならなきゃいけない」と語り、トークセッションを締めくくりました。

まとめ

世界的にネームバリューのある堀江氏登壇の仮想通貨イベントということもあり、多くの方々が会場に集まりました。

市場の停滞を取り沙汰されている現在でも、仮想通貨業界が大勢に注目され続けていることは疑いようがなく、堀江氏を始め、登壇された方々全員が業界を盛り上げようとしている思いが伝わるイベントでした。

日本でも、数多くの企業が仮想通貨取引所やマイニング事業などに続々参入しており、仮想通貨関連事業で海外に活動拠点を広げる企業も徐々に増えつつあります。

イベントでも言及のあった「FX市場の歴史」同様、仮想通貨市場も時間をかけて世界的な規制が広まり、市場が健全化、発展していくことは間違いないでしょう。これからの仮想通貨界隈をより良くするためにも、このようなイベントを通して、今後も多くの方が考えを共有することが大事になってくるのではないでしょうか。

実際に仮想通貨がある種のパラレルワールドを超えて、日常の経済圏まで侵食することにより、”ブレイクスルー”が起きる瞬間が、今から非常に楽しみです。

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