はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

リップル社マーケティング最高責任者、仮想通貨(ブロックチェーン)早期採用による恩恵を語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リップル社のCMOが語る:仮想通貨・ブロックチェーンの早期採用による将来的メリットに関して
米経済誌フォーブスの取材にて、リップル社の『マーケティング・コミュニケーション』VPは仮想通貨・ブロックチェーンにおける早期採用による恩恵と注意点に関して見解を述べた。
CMOとは
CMO とは、Chief Marketing Officer(チーフ マーケティング オフィサー)のことで、主に米国企業等で用いられる役職の一つであり、マーケティングにおいて全社の最高責任者である。また、経営とマーケティング業務とIT業務を連動させていく事、マーケティングが機能する仕組みを企業のなかに作る事、企業のマーケティングにおける説明責任を担う事が主な業務とされる。

ブロックチェーン・アイランド構想

仮想通貨( ブロックチェーン)の採用と普及に積極的に動いている国家と言えば、真っ先に「マルタ」が挙げられるだろう。

世界最大手の仮想通貨取引所バイナンスが本拠地を移しただけでなく、様々な関連業界の企業もマルタが掲げる「ブロックチェーン・アイランド構想」に伴う、仮想通貨にフレンドリーな法律整備に魅了され、続々と進出を目論んでいるとされている。

仮想通貨はお金の未来|ブロックチェーン先進国マルタの首相
現在ニューヨーク市で開かれている“国連総会2018”にて『ブロックチェーン島』と知られるマルタ共和国の首相を務めるJoseph Muscat氏がブロックチェーン技術は、仮想通貨がお金の未来となることを可能とし、医療や慈善事業も改革すると見込む。

また、ベネズエラのように、仮想通貨( ブロックチェーン)の研究・開発を進めることで、国家発行の仮想通貨を通して、経済的不況を打破しようとする国も今後増えていく可能性が考えられる。

"法定"仮想通貨ペトロが8/20よりベネズエラで導入か:1PTR=60ドルで固定
現在、ベネズエラでは経済混乱により大幅なインフレが起き、法定通貨の著しい価値低下が問題となっている。オイル価格に裏付けされた法定仮想通貨ペトロは、ベネズエラ経済を安定化させるカンフル剤となり得るだろうか。

10月31日には、基軸通貨ビットコインの論文(ホワイトペーパー)が10周年を迎えており、世界各国の企業や金融機関も、仮想通貨( ブロックチェーン)に関する利点について、今一度洗い直しているものと思われる。

仮想通貨の早期採用によるメリットとは

そんな中、米経済誌フォーブスのコントリビュータAndrew Rossow氏は、仮想通貨の普及率がまだまだ途上にある中、早期採用による恩恵に関する取材を行なった。

Rossow氏は、「仮想通貨を決済手段として採用することは、業界によっては”絶大なアドバンテージ”をもたらしうる」と記述し、米リップル社のマーケティング・コミュニケーションVPを務めるMonica Long氏に対し、新興技術によるビジネス利益に関する取材を行ったという。

Long氏のコメントは、以下の通りだ。

1. 決済スピードの大幅改善

Long氏によると、今まで課題とされてきた「国際間における送金決済」は5日間以上要する場合もあり、資金繰りが詰まってしまう企業も少なくない。

同氏は、決済速度の改善に関して以下のように語っている。

このような、円滑な送金システムに対する需要は、すでにいくつかのブロックチェーン・仮想通貨企業を大きく成長させている。

小規模ビジネスは、ローカル銀行に決済ソリューションの改善を求め、その銀行が仮にブロックチェーンを導入した場合、海外から資材を仕入れる小規模ビジネスにとっては、時短で購買の決済を済ませることができる恩恵が多いと言える。

実例として、直近でリップル社は計200もの企業がリップルネットに参加していると明らかにしており、国境を超えたオンラインショップなどの中小企業向け決済サービスや、中東などを含む40カ国以上の国々へ現地通貨建ての国際送着金サービス及び為替業務を行なっていることから、ビジネスの効率化につながると考えられる。

2. コストの大幅削減

ブロックチェーン技術を活用し、通常ではいくつかの銀行を通して行うクロスボーダー決済から、多くの銀行の手数料を削減するにあたり、以下の4つのメリットが考えられるという。

  • 新たなクライアントを増やすことでの業務拡大
  • クライアントのペイメントに伴うコスト削減
  • 仲介による決済管理とプロセスの削減
  • 決済手数料の削減

企業はどのように対応すべきか

リップル社のLong氏は、ブロックチェーンの可能性を認めつつも、「ハイプ(誇大広告)」についても指摘した。

Rossow氏によれば、ブロックチェーン導入企業も多く見られるが、必ずしもこの技術が必要となっているとは限らず、むしろ、ブロックチェーンの必要性を見極めることが、今後の事業拡大において重要なポイントとなると述べている。

Long氏は、これについて以下のように説明した。

忘れてはならないのは、必ずしもすべての物事にブロックチェーンが必要となる訳ではないことだ。単純にブロックチェーンというブームに乗り込もうとせず、クライアントのために実際の問題をどのように解決するかにフォーカスすることが、長期的に信頼されるブランドを築くことに繋がるだろう。

Ripple社CMOの着眼点

ブロックチェーンに関する、Ripple社CMOの着眼点は、以下の通りだ。

  • 対象となるビジネスエリアを知ること=仮想通貨に対する適応力を見分ける
  • 仮想通貨(ブロックチェーン)コミュニティに対し、積極的に参加すること=いち早く業界のトレンド・技術応用の仕方を入手、ビジネス面でのPRも可能となる
  • 自社の決済業務に関する弱点を見出し、ブロックチェーンによる解決策を探ること
  • 仮想通貨関連業務を速やかに実行すること=仮想通貨取引所の選定・業務開始の公開および仮想通貨の利用仕方などに関する詳細(透明性に繋がる)を説明すること

ブロックチェーン技術と仮想通貨を導入する企業はますます増えつつあり、今後もあらゆるビジネスにおいて、有用性を発揮することができるだろう。

企業による早期発見、早期採用は、技術の普及において重要な要素となる。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

世界7位の大手英銀行HSBCがブロックチェーン基軸の貿易金融プラットフォームを開始
英大手銀行HSBCやスタンダードチャータード等10社以上の銀行による「ブロックチェーン基軸の貿易金融プラットフォーム」が水曜日に世界経済中枢の香港にて開始された。貿易金融の効率化が期待される。
計量経済学で分析する「年末ビットコイン価格」Forbesが掲載した3つの仮想通貨市場価格予想モデルとは
ビットコインは9月初旬から仮想通貨では珍しくボラティリティが低い横ばいの値動きが続いている。そんな中米ロングアイランド大で教授を務めるMourdoukoutas氏が年末までにBTC価格は97万になると予想した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧