はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

金融安定理事会、仮想通貨に関する「国際包囲網」構築へ|規制面で先行する日本が牽引

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

金融安定理事会、仮想通貨に関する「国際包囲網」構築へ
主要国の金融監督当局で構成されるFSBは、国際的な連携を整えるため、G20の議長国であり、利用者保護のルール作りで先行する日本が主導で策定に臨む。今秋にはFATFの日本市場審査も控えている。

金融安定理事会、仮想通貨に関する「国際包囲網」の構築へ

日本経済新聞の報道によれば、主要国の金融監督当局で構成されるFSB(金融安定理事会)は、仮想通貨の行政を担う所管当局がわかる「窓口リスト」づくりに着手した。

国際的な連携を整えるため、20カ国・地域(G20)の議長国で、利用者保護のルール作りで先行する日本主導で策定に臨むという。仮想通貨領域で、特に取り沙汰されやすいのは、マネーロンダリング(資金洗浄)とICO(資金調達)だ。

イノベーション促進と顧客保護のジレンマ

日本では、2014年に発生した「Mt.GOX」事件を受け、金融庁は仮想通貨交換業者に登録制を導入する法改正を実施していたが、昨年1月、みなし業者で国内最大手取引所「コインチェック」で仮想通貨の不正流出事件が発生して社会問題化した。

これを受け、国内全ての仮想通貨取引所に一斉立ち入り検査を行い、経営・管理体制が不十分だとして行政処分を下したほか、仮想通貨自主規制団体の設立で自浄機能を高めるなど、他国に先駆け規制強化を図ってきた経緯がある。

金融庁が「自主規制団体」認可へ、日本の仮想通貨業界のターニングポイントに|ロイター報道
金融庁が「自主規制団体」の認可へ 金融庁が「自主規制団体」の認可を行うとロイターが報じた...

金融庁はこれまで、2017年4月に施行された「改正資金決済法」で仮想通貨が事実上の決算手段と定義され、仮想通貨交換業者に登録制を導入した。この際、利用者の混乱を招くことから、施行前から交換業として営業していた業者を「みなし業者」として特例で営業を認めるなど、国内新興産業におけるイノベーションの発展を主眼に置いてきたが、コインチェックハッキング事件を機に、利用者保護最優先に方針転換を余儀なくされた格好だ。

今年は、日本に金融活動作業部会(FATF)の審査予定も

マネーロンダリングを監視する金融活動作業部会(FATF)は2018年10月、2019年6月に、仮想通貨規制のルールを発表し、世界各国にその法的執行を求める意向を明らかにしている。

金融活動作業部会(FATF)は、世界204の国や地域から司法関係の代表が出席したマネーロンダリングを監視する国際機関だ。2019年秋には、FATFによる「第4次対日審査」を控えており、銀行など金融機関全体のAML/CFTについて、体制強化を図っている。

ただし、金融庁幹部によると、仮想通貨取引に関する対応レベルは国によって以下のように別れており、足並みを揃えるのは容易ではない。

  • 禁止
  • 規制
  • 監視
  • 放置

なお、金融安定理事会(FSB)は、昨年3月に開かれた「20カ国・地域(G20)」のフォローアップ報告で、「仮想通貨が一般的に支払いや決済で用いられるようになると、その時価総額や資産効果によって金融へも影響を及ぼすようになる可能性が高い。現時点では世界的な金融の安定を脅かすものではないものの、引き続き監視は必要だ。」と評価していた。

出典:FSB

IoT×AIで加速する「第四次産業革命」にある中、FSBの声明でも仮想通貨(ブロックチェーン)に関する「イノベーションとリスクのバランス」について言及されており、各国共通の課題となっている。

CoinPostの関連記事

金融庁、仮想通貨交換業者を含む金融機関にマネロン対策で報告命令|取引のある海外取引所の詳細も=ロイターが報道
金融庁が、仮想通貨交換業者を含む金融機関に対して、マネロン対策で報告命令を行なったことが、ロイターの報道で明らかになった。報告内容には取引のある海外取引所の詳細なども含まれ、より厳しい内容になる模様だ。
金融安定理事会がG20をフォローアップ:仮想通貨は(現時点で)金融の安定を脅かすものではない
2018年3月にFSB長官からG20加盟国の財務大臣と中央銀行長官に宛てられた、報告書のフォローアップが公開された。仮想通貨関連業務のレビューも兼ねている。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者12,000名突破。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/04 木曜日
05:45
ストラテジーがMSCI指数残留へ協議、ドル準備金確保は弱気相場への備え
ストラテジーのセイラー会長は指数プロバイダーMSCIとの協議を認めた。同社は14.4億ドルの米ドル準備金を確保しており、クリプトクアントはビットコインの長期的な下落に備えた戦術的転換と分析。
12/03 水曜日
17:03
XRP ETF、13取引日で8億ドル(約1240億円)到達 仮想通貨史上2番目の速さ
XRP現物ETFが上場13日で8億ドル超の流入を達成し、ビットコインETFに次ぐ史上2番目の速さを記録。ソラナETFを大きく上回るペースで、アナリストは最大1兆円超の市場規模を予測。
16:25
バイナンス(海外)、15種類の現物取引ペアを停止へ 12月5日実施
バイナンス(海外)は流動性レビューに基づき、12月5日に現物取引ペア15種を停止すると発表。停止は特定ペアのみで、対象トークンの上場廃止を意味しない。取引ボットも同時に終了予定。
15:14
ゲンスラー前SEC委員長「仮想通貨は投機的」 ビットコイン除く全トークンに警告
ゲンスラー前SEC委員長がブルームバーグのインタビューで、ビットコインを除くすべての仮想通貨を「極めて投機的」と評価。退任後も投資家保護の重要性を強調し、規制の観点からビットコインのみをコモディティとして区別する姿勢を維持している。
15:00
HashPortウォレット、Pontaポイントでステーブルコインの購入が可能に
HashPortは12月1日、HashPort WalletでPontaポイントをBase上のUSDCやcbBTCに交換できる「オンランプ」機能と、暗号資産をau PAYギフトカードに変換する「オフランプ」機能を開始した。
13:40
カルシが米CNNの公式パートナーに、予測市場のリアルタイムデータを報道に統合
米予測市場プラットフォームのカルシがCNNと提携し公式予測市場パートナーになった。カルシのリアルタイムデータがCNN番組全体に統合され、政治的・文化的イベントの確率情報を報道に活用する。ソラナ上でのトークン化予測市場も開始した。
12:45
ストラテジーCEO「米ドル準備金でビットコイン売却回避」、配当戦略を語る
米ストラテジー社CEOが今後の準備金や配当戦略を詳細に説明した。米ドル準備金で当面の配当資金を確保し、ビットコイン売却を回避する。レンディング参入の可能性も示唆した。
12:14
イーロンの「Xマネー」決済システム開発で人材募集 ソラナが支援表明
イーロン・マスク氏のX Moneyが決済プラットフォームの技術責任者を募集。ソラナが協力を表明し、仮想通貨統合の可能性に注目が集まる。WeChat型スーパーアプリ実現への動きを解説。
10:32
「資産トークン化が金融のあり方を変革」ブラックロックのフィンクCEOらが論説
ブラックロックのフィンクCEOらが現実資産(RWA)トークン化の可能性を様々な観点から解説した。トークン化の2つの大きな利点や規制当局の役割などにも言及している。
10:15
Trust Wallet、予測市場へのアクセス機能をローンチ
仮想通貨ウォレットのTrust Walletは、予測市場にアクセスできる機能をローンチ。まずはMyriad、ポリマーケット、カルシの3つの予測市場に対応する。
09:49
クラーケン、Backed買収 米国株のトークン化取引を拡大
仮想通貨取引所クラーケンがスイスのBacked Finance買収を発表。トークン化株式サービス「xStocks」は半年で取引高100億ドルを突破。RWA市場は2028年に2兆ドル規模へ成長見込み。
07:25
欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行へ、2026年後半に開始予定
INGやBNPパリバなど欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行を計画中。新会社キバリスを設立し2026年後半の発行を目指す。
07:15
バンカメ「資産管理サービスの顧客は仮想通貨投資を検討すべき」
バンク・オブ・アメリカは、資産管理サービスの顧客に対しポートフォリオの最大4%を仮想通貨などのデジタル資産に配分するように推奨していることがわかった。ビットコイン現物ETFも投資対象にする計画だ。
06:45
トム・リーのビットマインが継続的にイーサリアムを押し目買い、3日間で110億円相当
ビットマインが市場下落局面でも3日間に110億円相当のイーサリアムを追加購入した。同社は約373万ETHを保有し総供給量5%保有の目標に向け62%まで進捗。
06:25
米CME、ビットコインの恐怖指数VIXなどの新ベンチマークを導入
米CMEがビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRPを対象とした仮想通貨ベンチマーク指数を導入した。ビットコインのボラティリティを追跡する指数は株式市場のVIXに相当し、機関投資家のリスク管理ツールとなる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧