- Euro Exim BankがxRapidの実利用開始に言及
- 英国のEuro Exim Bankが、xRapid採用から既に国際送金で実利用している事を明かした。Euro Exim Bankは、80カ国でサービスを展開する銀行で、仮想通貨XRPを利用したxRapid採用を銀行で初めて行なった事例として、今年大きな話題になったばかりだ。ロンドンで開催されたリップル主催のイベントでは、Mercury FXとともに、xRaid採用による手応えと、実体験から見えたメリットを語った。
拡大するリップルネットワークの実用化
銀行として初めて、「xRapid」採用を表明した英「Euro Exim Bank」と、同様にxRapidの採用をしている英送金企業「Mercury FX」が、ロンドンのリップル社主催のイベント「Ripple Regionals」に参加。各代表者が、xRapidやXRPの必要性と有用性を語った。
Euro Exim Bank
80カ国でサービスを展開するEuro Exim Bankは、同銀行の運営部長Graham Bright氏(以下、Bright氏)が登壇。法定通貨の流動性に欠ける地域に、リップル技術を利用したソリューションの必要性を強調した。
以下は、イベントでスピーチ映像となる。
Euro Exim Bankにおいて、潜在的な成長の可能性を秘めた市場は、アフリカと東アジアであると考えているが、それらの地域ではドルやユーロへのアクセスが容易ではない場所も多く、国際送金において高いコストと時間がかかってしまうとした上で、これまで解決できなかった課題の解決策として、リップルとのパートナーシップを図り、まだ約3ヶ月ではあるものの、既に同技術を利用した国際送金サービスを顧客に提供できている点を賞賛した。
Euro Exim Bankは、まだRippleと提携まもない企業であるが、2019年1月にxCurrentおよび、xRapidの導入を発表、同年2月にxRapidの実装成功を発表していたが、xRapidを利用した国際送金サービスを顧客向けに国際取引として提供していることを発表したのは、今回が初めてだ。
この発表は、XRPのファンダメンタルズ要因としても重要と見られるだろう。銀行による仮想通貨利用の国際送金プラットフォームが採用されたこと自体が大きな話題になったが、実利用段階にすでに移行し、ファンダメンタルズバリューになり得ている点は、かなり重要だ。また実利用段階まで短時間で行えた点、も高い評価を得る可能性が高い。
リップル社も、同銀行とのパートナーシップについて、「速度と量、精度のある国際決済を提供することで、同銀行の市場の発展を早さと効率性をもって達成させる」と、スピードの点を強調している。(公式ブログにて。)
Mercury FX
外貨送金サービスを提供する英「Mercury FX」からは、CEOのAlastair Constance氏(以下、Constance氏)が登壇した。
Constance氏は、xRapid採用に至った理由として、世界中の顧客への迅速かつ低コストな資金移動手段の必要性と、Swiftではそれが困難であったことを説明した。
また、xRapid利用の実証実験としてのメキシコの孤児院への寄付の送金が成功したこと、メキシコからイギリスへの食品の輸入の決済に実利用できた点について、使用事例を元に同社の体験談を述べた。
その輸入については、送金側の食品会社「Mustard Foods社」はこの送金で79.17GBP(1万1226円)の節約と31時間のトランザクション時間の短縮に成功したという。コルレスバンク(海外送金にあたり、その通貨の中継地点となる銀行)にお金を置いておく必要もなく、実利用での送金コスト節約と大幅なトランザクション時間の短縮は、実利用事例として重要な一例となりそうだ。
また、これまでは同社のターゲットの市場として、送金コストや速度の課題からメキシコは想定していなかったものの、xRapidの利用によってそのような地域でのビジネス展開が可能になった事を報告、xRapidを利用したビジネスをフィリピンで展開も開始していると言及した。
これは、Euro Exim Bankでも述べた、これまでは展開が厳しいと見られていた地域への展開が容易になったという共通見解を示したと思われる。
同氏はxRapidの利用について以下のように述べている。
xRapidの魅力的な点は、これまでアクセスが困難であった市場でのビジネス展開を可能にするところだ。また、顧客はそこで適応化された速度とコストでの自由な取引が可能となる。
日本へのビジネス展開について
またSBIが事業を展開している事で、Ripple社とも馴染みが深い日本に関するサービス展開についても触れた。
今年のラグビーW杯を目処に、日本に進出したい意向を示し、それにはリップル社のサポートが必要であると言及、リップル社のカスタマー部門責任者のトップがそれに応じる場面も見られた。
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